NISSAN GT-R V-spec(BCNR33) 足周りの交換
エナペタル製 特注ダンパー

◆今回もビルシュタイン・・・
 GT−Rの足周りを交換しようと言う段階からではなく、もう昭 和後期の昔からビルシュタインにはお世話になり、4ドアセダンに 入れても硬過ぎず軟過ぎず、しかし乗り心地の中にもしっかりとし た安定感のある足には満足していた。
 GT−Rには一時期R33が出てしばらくしてオーリンズ製のダ ンパーが爆発的な人気を得ていた様だが、実際に試乗した事は無く 評価のできる材料が無い為に何とも言えないのだが、価格的にもか なり高価な為にビルシュタインも安く見えてしまう。
 そしてビルシュタインの特注部門であるエナペタルで以外にもい い価格帯で特注できる事を知り、前回別ページにあるセルボモード の 【足周り関係の交換】 で早速特注して使用してみた。
 こちらの使用条件を伝え完全にノーマル仕様として発注したが、 実際に届いてみると純正ダンパーより多少硬めのセッティングであ ったにもかかわらず、全く突き上げや跳ねも無く特に橋のつなぎ目 や段差に関しては驚くほどみごとに吸収してくれる様になった。
 そしてコーナーではよく踏ん張り重心が低く安定していたセルボ モードも更に安定感を増し、その中での凹凸に関しても大きく跳ね る事も無く見事な仕上がりであった。
 これはメーカーとの詳細な打ち合わせも無くこれだけの物ができ 上がるのはこれまでのノウハウの蓄積か、それともダンパー自体が ビルシュタイン独特な構造の為に成せる技なのかは不明だが、これ までも一般市販品から特注品まで利用してきたが不満な事はなかっ た。

◆エナペタルへの問い合わせと発注
 今回も前回と同様にスポーツセッティングタイプでない為にプレ ミアムオーダーラインと言う事になるが、BCNR33は対応リス トの中にありダンパーのみとサスペンションキットの両方があった 。
 このスプリングと全てセットになったキットも興味があったのだ が、どうしてもGT−Rだけに硬いセッティング方向に行くのでは ないかと言う事ばかり考えてしまい、今回は純正スプリングを使用 したダンパーのみの依頼とした。
 今回もR33やR34についても色々と聞いてみたが、純正スプ リングに関しては詳細なデータを持っておらず、バネレート等がわ かれば参考にしようと思ったのだが無理であった。
 とにかく足が硬くて跳ねて接地しない事を伝え、今回の車両はV −specだがノーマルのスプリングに変えて込み込む事を伝えた のだが、GT−Rに関してはノーマル・V−spec・N1のどれ でも同一仕様での製作になると言う事であった。
 そこから装着してみての調整になるのだろうが、BCNR33の ノーマルとV−specとではかなりスプリングのバネレートが違 っていたのだが、それでも基本は同一仕様でのダンパーセッティン グだと言う事にはチョッと驚いたが、ダンパーはスプリングの動き をコントロールすると言った観点からではそれでも十分なのだろう 。

◆ダンパーの依頼仕様
 そこで今回も以下の様な仕様をまとめて連絡してみた。
  @ノーマル形状のダンパーとし純正スプリングを利用する
  Aスプリングは前後共にV−spec用ではなくノーマルGT −R用を使用する
  Bノーマルでは足が硬く跳ねる為に跳ねない様にしたい
  C今回のダンパーはその周辺部品を全て新品の純正部品で組み 直す
  D今回もオーナーラベルの製作をお願いしたい
 以上の様な感じで依頼したのだが、今回は純正ダンパーが必要な い事からもセルボモードよりも安くでき以下の様な金額となった。
    ・ノーマル形状ショックアブソーバー \150,000 + 消費税\7,500 = \157,500
 あとはエナペタル製ダンパーの製作期間が2〜3週間位と言う事 で、純正購入部品の手配を行い両者の入荷までしばらく待つ事にな る。

◆特注ダンパーが届く
 発注からしばらくしてやっとエナペタルからダンパーが届いたが 、以前と同様な梱包で届き早速開梱してみた。
 箱の長さからしては幅が小さいと思っていたが、左図の様にダン パー自体にはスプリング受けが装着されておらず、別途右側にある 様に取り外された状態であった為にコンパクトになっていた。
 そしてダンパーの長さが短い方がフロントで、今回リアのダンパ ーを初めて単品で見たのだが、リアトレイ付近で固定されている事 からフロントの2倍近もの長さがあるのがわかるだろう。
 少し残念だったのが、今回のダンパーにはセルボモード時の様に ダストカバーが付属しておらず、純正部品をそのまま使う様に指示 されていた為に、あの独特なブルーカラーのダストカバーではなく なってしまう。
 今回のプレミアムオーダーラインでは図の様なシルバーカラーに なっている為に、元々GT−Rのダンパーもシルバーカラーの為に 何も変わり栄えしなくなってしまう。
 唯一の違いは左右の図の様に、純正ダンパーではGT−Rステッ カーが貼られている部分にビルシュタインのステッカーが貼られて いる違いだけである。
 通常はダンパーが見える部分にあるわけでない為に、色が違って も何一つ目立たない為に、あまり気にしてもしょうがない事なのか も知れないが、交換している際に何も変わらないと言うのも多少寂 しいものがある。

◆ダンパーについて
 ダンパーにはスプリング受けが取り付けられていない為に単なる 筒状になっており、唯一フロントダンパーには左図の様にブレーキ ラインかホイールセンサー用の固定に使用するブラケットが溶接接 合されている。
 またダンパーの上部には右図の様にセルボモードの時と同様に、 樹脂製のジュラコンか何かが使用されている回り止め付きナットが 付属していた。
 これはフロントとリアの両方が同様の構造の為にどちらもこのナ ットが付属していた為に、純正部品を新品に交換する際にはこの部 分のナットを購入する必要は無いだろう。
 今回も既にセルボモードの時と同様に、ダンパーが届く前に純正 部品を発注した為にこの部分のナットも依頼してあり、もしも使え るものであればセルボモードの時と同様に2重ナットととしてロッ ドにホコリが付着しない様にカバーとして利用しても良いだろう。
 そしてダンパー下部の取り付け形状は左右の図の様になっており 、こちらはほぼ純正と同じ形状になっていると思われる。
 以前スプリングを交換する際にフロントダンパーを取り外したと ころ、左図のゴムブッシュ部分がつぶれて中心のカーラーが片寄っ ており、取り外した状態でもかなり片寄っていた為に車重がかかる とどこまでつぶれていたのかが非常に気になっていた。
 この辺の部分も今回のダンパー交換で解消される事から一安心で きる様になる。

◆Cリング式調整について
 そして予定外だったのがGT−R用のプレミアムオーダーライン は基本的に左図の様なCリング式の調整式がベースとなっていると 言う事であった。
 このCリングは左図の様に10mm間隔で5本入れられたスリッ トにCリングをセットする事で車高を調整できる物である。
 元々GT−Rはノーマル・V−spec・N1とあり、これらは 各10mmずつ車高が違っている為にこれらの仕様に合わせる為の ものなのであろう。
 その為に、車高が変えられるからと言ってムヤミに低い位置で使 用すると、スプリングが受け皿から浮いてしまう危険性がある為に 十分注意して使用する様にする。
 このCリングはかなり細くあれだけの車重と横Gがかかった時の 荷重を本当に支えられるのかと思う位細いが、この辺は実績がある 為に問題無いのだろう。
 Cリングは走行中に開いて外れない様に、右上図の様に受け皿の ダンパー面に段差溝が付けられており、左図の様にこの部分へCリ ングが入り込み開かない様になっている。
 今回は特にV−specにノーマル用のスプリングを入れる事か ら、標準設定で組み込むと実際よりも10mm車高が上がる為に、 このCリングを利用してノーマルGT−Rスプリングを使用しても V−specと同様の車高になる様に調整して組み込む事にする。


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