NISSAN GT-R V-spec(BCNR33) 足周りの交換
リアシートの取り外し

◆リアダンパーの交換について
 フロントダンパーの取り外しはボンネットフードを開けるだけで 上部固定ネジは外せ、ホイールを外せば下部固定ネジが外せる為に かなり簡単な作業で取り外せるだろう。
 しかし、R33GT−Rのリアダンパーは室内にある為にそう簡 単ではなく、リアシートを全て取り外し更にリアスピーカが付いて いるリアトレイも全て取り外さないと作業ができない。
 リアトレイを取り外す事により右上図の様なアッパーマウントの 固定ネジ部分がやっと見えて来る様になる為に、ここまでの作業だ けでも多少時間がかかる。
 更に、R33型スカイラインではGT−Rが発売された時期より リアシートの固定ボルトにトルクスタイプを使用している為に、リ アシートの取り外しにはこのトルクスレンチが無いと作業ができず 、予めこのソケットだけでも準備しておく必要があるだろう。

◆トルクスレンチについて
 左図が今回用意したリアシート固定用ボルトを取り外す為のトル クスレンチソケットであるが、これはもう10年近く前に購入した 物で当時はあまりトルクス関係が揃っていなかった。
 当時はKTCの9.5sqサイズの物があり、R33型のスカイ ラインで使用されていた物がE10サイズの為にQ6E10 (左上図右)を購入したが、エンジンや足周り関係の作業が多い事 からソケットレンチ用のハンドルは12.7sqサイズを使用して いた為にそのままでは合わなかった。
 その為にこのE型トルクスソケットと一緒に12.7⇒9.5に 変換するKTC製の12.7sqソケットアダプター(左上図中央 )であるBA3020も購入しておいた。
 これらを組み合わせると左図の様になり、エクステンションバー を使用しなくとも丁度良い長さになる様である。
 しかし現在では12.7sq用のE型トルクスソケットも販売さ れておりQ8E10を購入すれば良く、価格も100円違い の為に1000円前後もするソケットアダプターを購入するよりは 格安だろう。
 E型のトルクスボルトは右上図の様な形状となっており、当時リ アシートを張り替える為にショップに出向いた際にトルクスレンチ が無く、普通のソケットレンチを無理矢理ハンマーで叩いて挿し込 んだ為に多少変形してしまっている。
 その為にわざわざトルクスレンチを購入するまでもなければ普通 のソケットレンチで何とか取り外し、後はGT−Rが発売される以 前のR33型スカイライン用のボルトを購入して組み立てれば普通 のソケットレンチが使用できるボルトの為に、後々の分解作業の際 にも便利になる。

◆リアシートクッションの取り外し
 R33型スカイラインのリアシートは下図の様になっており、ま ずは座面であるシートクッションを取り外す必要がある。
 座面であるシートクッションを取り外す為には、後部座席の足元 からシート方向を見ると座る位置の中心より多少外側寄りに右図の 様なボルトで車体に固定されているのがわかる。
 そしてこの部分にあるE型のトルクスボルトを先程説明したトル クスレンチを使用して取り外しておくが、ボルトは上図イラストに ある様に左右に各1本ずつあり為に2本共取り外す。
 更にシートクッションを取り外す前にシート中央部分より左図の 様にシートベルト用の金具が飛び出ている為に、この金具を事前に シートから取り外しておく必要がある。
 取り外すと言ってもネジ類を外す訳ではなく、シートベルトの金 具が出でいる部分をよく見ると右図の様にシートに隙間があるが、 この部分にシートベルトの金具を押し込む様にしてシート下部に落 とし込んでおく様にする。
 そしていよいよシートクッションを取り外す訳だが、取り外し方 によってはなかなか外れなくなる場合があるだろう。
 シートクッションは右図の様に先程取り外した金具からシート中 央寄り側にU字型の金具が飛び出しており、この部分が車体にある 樹脂製のクリップ状の物に挿し込まれる形で固定されており、一度 挿し込むとなかなか外れない構造となっている。
 その為に左上図の様な感じに手探りでこのU字型の金具を探し出 し、金具の両側を両手で一気に持ち上げる事で取り外せるだろう。
 この部分は何のためらいも無く壊すぐらい精一杯の力を振り絞り 、一気に持ち上げないと樹脂部分のクリップが変に変形して益々外 れなくなってしまう為に注意が必要である。
 シートクッションの金具が2つ共外れたならばシートクッション 自体の中心部分を持ち上げ、シートクッションの両サイドに隙間が できる様にする。
 そしてその隙間を利用して左図の様にシートクッションの左右ど ちらかを先に取り出す様にする。
 あとはシートクッションを左図の様に立てた状態のまま、フロン トシートやドア等にシート下部にある金具類で傷を付けてしまわな い様に十分注意して車内から取り出す様にする。
 右上図の様にシートクッションを取り外したあとにはシートベル ト用の金具が残っているが、これらはこれからの作業中に踏み付け て破損させない様に十分注意して作業する様にする。
 できればキャプロン等で2〜3度包み、万が一踏み付けても破損 しない様な対策を施しておくと良いだろう。

◆シートバックの取り外し
 今度はリアシートの背もたれ部分であるシートバックを取り外す 必要がある。
 シートバック両サイドの下部を見てみると、左図の様にU字型の 金具がシートベルトを固定してある付近に飛び出しており、この金 具をボルトによって車体に固定してあるだけの様である。
 その為に、この部分のボルトを右図の様にソケットレンチを使用 して、両サイドにあるボルトを2本共取り外しておく様にする。
 シートバックを固定してあるボルト類はこの2本だけだが、その ままではシートバックを取り外す事ができない。
 それはシートバック背面には左図の様に横方向に張り巡らされた 棒の3箇所にコの字型の折り曲げがあり、この部分かシートバック 背面の板金から突き出している右図の様なフック部分に引っ掛けら れている為に、この3箇所にある引っ掛け部分を全て解除しないと シートバックが車体から取り外せない構造になっている。
 その為に左図の様にシートバックを真下から持ち上げたままで、 今度は上部を手前方向に引っ張った状態で持ち上げていたシートバ ックを真下に下げ、再度シートバック上部を引っ張った際に固定さ れておらず前後に動かせる事を確認する。
 取り外しの際には持ち上げが十分でなかったり、シートバック上 部をシートバックを下ろし終わる前に戻したりすると、またフック に引っ掛かってしまい元に戻ってしまう場合がある。
 この引っ掛けは3箇所ある為に一気にシートバックを持ち上げて 全てまとめて解除する事も可能だが、左上図の様に片側ずつ取り外 す方が楽で確実だろう。
 そしてシートバックの取り外しは、シート幅が広い為に片側ずつ 外さないと引っ掛かって取り出せない可能性がある。
 その為に、右上図の様にどちらか片側のシートベルトをシートバ ックを引き出した際に引っ掛からない様に予め引き出しておく様に するとよいだろう。
 そしてシートバックの片側が左図の様に完全に取り出せる方向に 向いたならば、あとは右図の様にしてシートバッグを車外に取り出 す様にする。
 このシートバックの取り出しもシートクッションと同様に、背面 には金属製の棒が張り巡らされている為に、ドア等に当たると傷や 凹みの原因となってしまう事から、取り出しの際には周囲を十分に 確認しながら取り出す。


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