オイルクーラーの必要性について


◆サブメーターについて
 R32GT−Rの頃からGT−R専用の3連メーターが付いて おり、R32GT−Rの時とは若干表示項目が変ったが下図の様 に左からフロントトルク表示・油温計・過給圧計となっている。
 しかし、この3連メーターはセンターコンソールのオーディオ 取り付け部分に追加されている為に、オーディオには1Dサイズ しか空いていないのが問題になっていた。
 純正のカセットデッキは取り外すにしても、マルチアンプ用と して左図の様にどうしても2Dサイズは必要で、そうでなくとも ナビの取り付けでは絶対的に1Dでは足りない人が多いだろう。
 その為に、車両を購入前から用意していた標準車用のエアコン 操作部のパネルを使用し、左図の様にエアコンの操作パネルを上 部に移動して、オーディオ関係に2D分使用出来る様に変更し ていた。
 また、せっかく油温計や過給圧計が付いていた物を取り外して しまうのももったいない事や、油温に関してはR32GT−Rの 頃から色々と話しがあった為に別の部分に移動しようとしたが、 そもそも上図の様に目盛りが荒くメーターを見ても何度なのかは 全くわからず、せっかくなので右上図の様にHKS製のピークホ ールド機能付きφ60のメーターを取り付けている。

◆純正の油温計
 3連メーターを取り外したついでに分解してみたが、左図の様 に同じ形状のメーターが3つ並んだ構造となってる。
 それぞれの指針を最大表示部分に指で移動し、その位置から指 を放してみるとフロントトルクと過給圧計は下のストッパーに当 たるまで4秒かかり、油温計に関しては少々早い3秒かかって落 ちてくる様であり、このゆっくりとした動きにより俊敏でレスポ ンスの良い表示はできないものの、見た目ではスムーズな表示が 行える様になっているのだろう。
 そしてそれぞれのメーターを右上図の様にして取り外してみる と、意外にも3つ共に電子式メーターを使用している様で、左図 の様にプリント基板に取り付けられた部品が見え、特に油温計等 はバイメタルにヒーターを巻いた昔ながらの構造かと思われた。
 ただ、メーター自体を分解してみた訳ではない為に、本来の構 造は不明であるが、やはり後付のメーターを使用した方が管理面 ではよいだろう。

◆標準のオイルクーラー
 R33GT−Rには標準でオイルクーラーを装備しているのだ が、真夏の登坂車線で少々がんばるとすぐに油温が130℃を超 えてしまう。
 そのオイルクーラーの構造は以下の図の様になっており、オイ ルフィルターを取り付けるオイルフィルターブラケットに水冷式 のオイルクーラーが取り付けてある。
 しかし、オイルクーラーのコア部分はオイルフィルターの半分 程度位のサイズしかなく、オイルが入ってはすぐに出てくる構造 の為にオイルを冷やす効果はほとんど期待できないだろう。
 更に、その冷却用に使用されている物がエンジン冷却用のクー ラントをそのまま引き込んでいる為に、エンジンが熱くなれば熱 いお湯が循環される事から、おそらくオイルを冷やすと言う効果 は全く無いと言っても良いだろう。
 その為に、やはり右図の様に大型の冷却コアを使用した物を取 り付ける方がよく、R34からはオプションでも販売される様に なった様であるが、R33GT−Rの場合には以下で説明するN 1仕様のオイルクーラーを使用するか、NISMOやHKS等の キットを使用すると良いだろう。

◆GT−R N1仕様用オイルクーラー
 下図はR33GT−RのN1仕様に使用されているオイルクー ラーで、社外品とは違いホース類は一切使用せず全て配管で接続 する構造の製品である。
 次項からはHKS製のオイルクーラーを使用した取り付け方法 を説明するが、ヘッドライト背面から2本の配管を行う等の比較 的面倒な部分がある為に、その点からはこの配管だけでも利用で きればと思う製品である。
 しかし、N1仕様車ではエアコンが装着されていない為に、も しかするとこのオイルクーラーはエアコン用のコンデンサをラジ エータ前に装着した標準車両では使用できない恐れがある。
 その為に、N1仕様のオイルクーラーを使用する際にはエアコ ンと併用できるかどうかを確認してから使用して頂きたいが、純 正部品扱いが可能な為に全部品代を出してみると、ネジ類等も全 て含めると15万円弱となってしまう。
 この事からも、NISMO等の社外品を使用した方が安価で、 ここで使用しているHKS製では8万円弱(税別)で購入できる 事からも後者をお薦めする。
 また、5万円台のオイルクーラーを販売しているチューニング パーツメーカーもある様だが、冷えている際には追加したオイル クーラーのコアにオイルを廻さない為のサーモが付いていないタ イプもある為に、特に寒冷地等ではサーモが無いとオイルが温ま り難く、高粘度で負担がかかる時間が長くなる為に注意が必要で ある。

◆ヨーロッパ仕様のR33GT−R
 以前、GT−Rマガジン誌でR33GT−Rがヨーロッパ方面 に輸出される記事を見かけたが、その内容にはエンジン用のオイ ルクーラーはもちろんだが、その他にミッション・トランスファ ー・ファイナルデフにもオイルクーラーが装着されている記事で あった。
 そして日産純正のDVDパーツリストにも価格こそ記載されて いないものの部品品番が記載されていた為にここで紹介するが、 価格についてはパーツリストに型式がある事からもディーラ又は 部品販売に問い合わせてみるとよいだろう。
クーラー キット,トランスミッション オイル
[21650-24U30]

クーラー キット,トランスファー オイル
[21650-24U40]

クーラー キット,ディファレンシャル オイル フロント
[21650-24U20]

クーラー キット,ディファレンシャル オイル リア
[21650-24U10]
 しかしヨーロッパ向けの輸出仕様だからと言っても、オイルを 使用している部分にはこれで全てオイルクーラーを装着している 事になる。
 逆に言えば真夏の暑い時期には、高速道路の長距離に渡る高速 連続走行はこれだけの装備を行わないと危険なのだろうか?
 日本国内では高速道路でも100km/hと言う上限があるも のの、スピードリミッターは180km/hと言う事やリミッタ ー解除で180km/hオーバーも可能だろう。
 しかし実際には車が極端に少ない北陸自動車道でも、低速車の 追越等で200km/h巡航等はまず不可能であるが、日産はど れだけの想定をしてこれだけの装備をしたのかは気になるところ である。
 その例に、エンジンオイルは真夏に登坂車線をチョッとがんば るだけですぐに130℃はオーバーする事等からも、一度は各部 の油温も見てみたい気がする。


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