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HKS
スーパーフィルター交換

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◆クリーナーケースの取り外し
duct_pin.jpg  R33系のGT−RではR32系では無かったエアクリーナーケースまでのダクトが 追加されている。
 これは右図の様な形状をしていてグリルから直接エアを取り込める様にした物で、 この他にも従来通り左フェンダー内からもエアを取り込める様になっている。
 これはR32系のGT−Rの時に有った問題を解消するものと思われるが、R32系の 場合はアイドリング時にアクセルをちょっとあおって回転を上げただけで、エアクリーナー ボックスがペコンと変形してしまう現象が有った。
 たぶんフェンダーからのエアの取り込みだけでは吸い込み口が小さすぎたものと思われる。
 その為にこの状態でR32系のGT−Rが燃調のセッティングを行っているとすれば 確かにHKSのパワーフロー等の吸気効率の良いエアクリーナーを使用しただけでかなり 濃い燃調になり加速時にかぶってしまう恐れが有る。
 なにせRB系のエンジンは他の制御方法と違い加給圧センサーを使用しておらず、全て エアフローセンサー(吸入空気量)だけで状態を把握しているからである。
 R33系の場合は加給圧アップを行ったからなのか、それともR32系の頃からわかって いたのかは知らないが吸入効率をアップする為には間違いない。
pin_up.jpg  エアクリーナーを外す前にこのエアダクトを外すわけだが、取り外しの際には右上図の 位置にあるワンタッチクリップを取り外す。
 そのワンタッチクリップを拡大した物が左図で、丸い樹脂の本体の中心に更に丸い突起が 付いていて、この中心の物を図の様に5mm前後浮かせる事によって取り外せる様になる。
 この中心のクリップピンを浮かせるには、クリップ本体に十字方向に溝が切ってあり、 この溝の部分の横から中心のピン頭を爪やドライバー等で持ち上げ浮かせる様にする。
 この際も爪でやる場合は2〜3個所を同時に持ち上げ、ドライバーを使用する時は ドライバーを差し込んだ部分にだけ力がかかると中心のピンが折れてしまう可能性がある 為に、その場合はピン頭を指で押さえドライバーで持ち上げた方だけが持ち上がらない様に する必要が有る。
 この中心のクリップピンを5mm前後持ち上げたら、ピンをそのまま全体的に揺すって 持ち上げると本体ごと抜けてくる場合が有るが、ピンは途中まで引き上げたままにして クリップ本体を持ち上げる様にする。
 この際も爪で持ち上げられない場合はマイナスドライバー等を使用するが、こちらも クリップ破損防止の為にドライバーで持ち上げた方だけが持ち上がらない様に、持ち上げた 反対側も引き上げたりして無理に斜めになる様な取り外し方は避ける様にする。
 このクリップを取り付ける際には、中心にあるクリップピンを5mm程度引き上げたまま クリップ本体を元の穴位置に取り付けて、そのまま中心のクリップピンを押し込むだけで 固定される様になる。
duct_out.jpg  エアクリーナーのダクトはエアクリーナーボックス側はただ単に差し込んである だけな為に、一旦真上に持ち上げれば簡単に外れてくる。
 あとは右図の様に持ち上げてダクトを取り外す。
 ダクトは薄い樹脂製な為に、取り外して足元に置いておくと踏み潰してしまい破損して しまう可能性が有る為に十分注意する。
 このダクトが無くなってしまうと、エンジンルームの熱い空気を吸う事になってしまう 為に、破損してしまった場合は部品として購入しておく様にする。
 樹脂製だからと言って安くはなく、部品表が無い為に正確な所はわからないが、安くとも \5,000前後くらいはするものと思われる。
clr_case.jpg  エアダクトを取り外すと左図の様なエアクリーナーボックスが見えてくる。
 エアフィルターはこの中にセットされている為に、更にここから左図のエアクリーナー ボックスの右半分を取り外す必要が有る。
 このエアクリーナボックスを取り外すには、左図の手で押さえている場所の上下に2個所と その反対側にも上下に2個所の計4個所にボックス同士を固定している金具が有る。
 この金具は左図左半分のクリーナーボックスにそれぞれ固定されていて、固定部分を中心に 開くように金具を回すと外れてくる様になっている。
 この金具自体がバネになっていてクリーナーボックスのつなぎ目を挟むようになっており、 取り外しも取り付けも多少固く大変かもしれない。
 多少力をかければ簡単に外れるのだが、特にエアクリーナーボックス下側の金具周辺が かなり狭くなっていて手がうまく入らない可能性も有る。
 その為にペンチやプライヤーやドライバー等で無理に開けようとするとこのエアクリーナー ボックス固定金具が破損する可能性が有る為に十分注意して作業する。
 この固定金具は左上図のエアクリーナーボックス上部に、銀色の多少湾曲している金具が 見えると思うが、本来はこの湾曲した部分を押しながら図の金具の右側にある固定金具の 折り返し部分を起こせば、バネが多少開く様な感じになる為に比較的簡単に外れるはずである。
 コツさえつかめば簡単に外れる為に、慣れるまでは指を切ったり爪を剥いだりしない様に 注意して作業するようにする。
clr_neji.jpg  本来はこのエアクリーナボックスの固定金具を4個所外せばカバーが外せる様になるのだが、 R33系のスカイラインではこれだけでは外れない。
 右図に有る様にエアクリーナーボックスの上部に2本のボルトで固定してある。
 このボルトも一般家電製品で使用されているサイズのプラスネジよりもワンランク大きい サイズの物が使用されている為に、サイズの小さなドライバーを使用してネジ頭の溝を 破損しない様に注意する必要が有る。
 プラスドライバーをボルトの頭に乗せてみて、左右に軽く回した時にチョットでもガタが ある場合はサイズが違うものと考えた方が良い。
 この場合は適合サイズのドライバーを用意するか、ソケットレンチでも回せるタイプの ネジ頭な為にソケットレンチを使用した方が無難である。
 ここはゴムブッシュにスペーサが付いた物の上から締め付けてあり、車両によっては 結構きつく締めてある物も有る。
 その為にサイズの合わないドライバーではネジ頭を破損してしまい、ソケットレンチも 安価な物ではソケットの方がナメてしまう恐れが有る。
 組み付ける時はそこまできつくする必要はないが、くれぐれもネジ頭を破損してボルトが 抜けなくならない様に注意して欲しい。
duct_slide.jpg  以上の様にエアクリーナーボックス固定金具4個所と固定ボルト2個所を取り外すと エアクリーナボックスのフェンダー側の右半分が取り外せる様になる。
 エアクリーナーボックスはお互いに多少かみ合っている為に、お互いのボックスを 多少引き離す様にしてから持ち上げるが、更に左図の様に右半分のエアクリーナー ボックスのフェンダー側に小さなダクトが有り、これが邪魔して外れない恐れが有る。
 この場合はこのダクトをフェンダー側にスライドさせると左図の様にダクトが外れた 様な感じになる。
 この様に予めフェンダー側にあるダクトをスライドして取り外しておいた方が簡単に エアクリーナーボックスを取り出す事が出来る。
case_out.jpg  あとは右図の様に右半分のエアクリーナーボックスを図の様に持ち上げると、右半分の エアクリーナーボックスの方にエアフィルターが付いたまま取り出せる。
 右図では既にHKS製スーパーフィルターを使用してある為に緑色をしているが、 通常の純正フィルターは赤色をしている。
 同じR33系のスカイラインでもGT−R発売以降の物は湿式フィルターを 使用している為に、全体的に油が付いた様になっているが油が漏れて付いたわけでない。
 湿式は乾式と違いホコリは取れ易いが、エアで吹いて掃除するわけに行かず汚れたら交換する 必要が有る。
 日産の車両規定では5,000km毎の交換となっているが、通勤や長距離ドライブを行う人に とってはエンジンオイル同様に金のかかる話である。
 まして乾式だと\1,000前後で購入できるエアフィルターも湿式となると純正で\2,500と なっている為にかなり割高である。
 他に湿式だとホコリが取れる分、目詰まりが早く同サイズの湿式フィルターを使用している スバルのレガシーでは1万kmオーバーだった物がフィルターの目詰まりから、アイドル時や 暖機運転中にエンストを起こしてしまうほどの時も有った。
 この時に原因が分からずディーラに修理を依頼しても『エンジンには異常が無い』と 戻ってきてしまい、私の未使用のGT−Rの純正フィルターを貸し出した所、元気に復活 したとの事でディーラーも当てにならない物だと感心してしまった。
 純正品が定価\2,500の為にHKS製のスーパーフィルターが\3,900に割引が有るが、 純正程安くはならないにしろHKS製では特殊溶剤使用の為に湿式の様にオイルがエンジン内に 流れ出る心配も無く安心して使用できる他、目詰まりも純正よりは長持ちする事から お薦めである。
 価格を気にする人であれば、GT−R発売以前もエアフィルターのサイズは全く同じな為に カーショップやホームセンターで乾式のフィルターを\1,000前後で販売しているらしいので そちらをお薦めする。
 純正品でも初期型のR33系部品を調べてもらえば\1,500前後でないかと思われる。
filter_chg.jpg  エアフィルターの取り付けは左図の様に、取り外したエアクリーナーボックス側に 入り込む様に緑色のスポンジの部分を下にし、黒いゴム枠がある方を上にして入れる。
 エアクリーナーボックスにフィルターを押し込む際には、上側にしたフィルターの 黒いゴム枠の切れ込みの部分までしっかりと入り込む様にセットする。
 この黒いゴム枠の部分がクリーナーボックスを組み付けた場合に、お互いのボックスで 挟み込まれパッキンの役割をする為に、ズレてフィルターをセットしてしまったりすると この黒いゴム枠部分が変形してしまったりしてフィルターを通さないで直接外気を吸って しまう可能性が有る為に取り付けには注意が必要である。
 クリーナーボックスを組み立てる際に、あまりにもクリーナーボックス固定用の金具が はめ込めない場合は入れ方に間違いが有るものと思って確認してみる必要が有る。
 その為にある程度の検討をする為に、純正フィルターを外す際の取付金具の固さ等を 覚えておくと良い。
 パワーフローなどのファンネル効果が有る物に対してはコンピューターのセッティングを 変更する必要があるが、そこまでしなくともブーストアップ程度であれば純正交換タイプの スーパーフィルターでも十分な為にお薦めのパーツである。



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