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ステアリング交換
(エアバッグ取外し)

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◆スカイラインのステアリング
 GT−Rに限らず、R33系スカイラインでは初期から現在まで以下の様な様々なステアリングがある。
hndl3.jpg hndl-ab1.jpg hndl-ab2.jpg hndl-ab3.jpg
 上記図の左2つはマイナー前のもので、右から2番目のエアバッグ式のステアリングがGT−R発表時から採用されたステアリングである。
 そして一番右のエアバッグ式ステアリングが、現在ほとんど日産車に採用されているステアリングである。

 R33系GT−Rが発表された時点で『前車エアバッグ標準装備』になってしままった為に普通のステアリングを選べなくなってしまった。
 カタログなどには『スポーツタイプステアリング』と説明してあるが、このステアリングの中心がふくらんだ大きな4本スポークはどう見ても4ドアセダンで昔から使われている物にしか見えない。
 ステアリングは3本スポークでないとどうしても見た目が良くなく、車に乗るまではGT−Rなのに、運転席に座ったとたんにセドリック/グロリアに乗っている様な気分になるのは私だけなのでしょうか。

 発表当日に見に行った時からステアリングは交換する事を前提として考えていた。
 社外品も多数有ったのではあるが、どうしても後付けの印象が強い物ばかりで気に入った物が見つからず、上図一番左の初期型に採用されていた3本スポークを取り付ける事となった。

◆ステアリングの交換部品
stering.jpg  ステアリングを交換するに当たって、まず購入しなければならない物を説明する。
 まず、当然ながらステアリングを購入するわけだが、右図の様にステアリング本体とホーンパッドの部品が2点となる事を注意して頂きたい。
 部品を購入する場合は、分解できる物であればほとんどの場合別々に購入する必要がある為に、整備書や部品表を十分確認して注文する必要がある。
 これらの価格は以下の通りである。
     ホイールアッセンブリー,ステフリング 48430−16U10  ¥33,000
     パッド,ホーン         48420−15U05  ¥ 3,580

sensor1.jpg  普通であればこれでそのまま取り付けられるのだが、スカイラインでもHICASが標準装備されている物は、HICASを動作させる為のセンサーが付いている。
 このハンドル角センサーがエアバッグの有無で右図の様に異なっていて、車両側のステアリングが取り付くコラムシャフトとは問題無く取り付くが、このハンドル角センサーとステアリングのはめ込みの為の溝形状が違っていた。
 その為に、以下に記すステアリング角センサーも購入する必要がある。
ステアリング センサー 28475−0P300  ¥10,900

torx-set.jpg  この他に、エアバッグを取外す際は右図に有る様な『いじり止め付トルクスレンチ』が必要になる。
 エアバック取付に使用されているサイズはT50で、いじり止めが無い物であれば単品で購入できるのだが、なかなか探せなかった為にセット物で購入した。
 価格は3本のビットと3/8レンチ(9.5SQ)のアダプタがセットで5500円位の物を2500円位で購入した。

◆エアバッグの取外し
hndl-side-up.jpg  エアバック付きのハンドルを外す時は、キーを抜き取り5〜10分位の時間を 於いて、十分エアバック回路のコンデンサに充電された電源を放電させてから 取外して下さい。
 これを忘れると、作業中にエアバックが開いてしまい非常に危険である。

 エアバックを外す際には、ハンドルの両側に右図の様な四角い穴が開く様に はめ込み式のカバーが付いている為に、これを両側共に取外す。
torx-up.jpg  このカバーを外すと、左図の様ないじり止め付トルクスネジの頭が見えてくる。
 この両脇に有る2本のネジを専用のレンチで取外せば簡単にエアバッグユニットが 外れてくる。
 ここで、ネジを外した後にハンドルの下側にもコネクターが有る為にこれも外すが、 絶対にエアバッグを落とさないように十分注意してほしい。
 電源が供給されていないと動作する事は無いが、万が一開いてしまうとハンドル 自体が吹き飛ばされて顔面に当たる危険性がある為に、とにかく注意してほしい。

◆センサーコネクターの配線変更
 ステアリングセンサーは新・旧共にコネクタの信号は全く同じで、そのままコネクターを差し替えれば使用可能となる。
cn-up.jpg  しかし、エアバッグ無しのステアリングではホーンスイッチ用の配線を全く別のコネクターで供給しているのに対して、エアバック付のステアリングではこのステアリングセンサー信号用コネクターの空き端子を利用して信号を供給している。
 その為に、右図の様にステアリングセンサー側のコネクターで黄色い線を切断してギボシ端子を付けておき車両側に信号を供給する。
cn-sensor.jpg  この際に、左図にある様にコネクター側に雌のギボシ端子を付け、センサー本体側に雄のギボシ端子を付ける様にする。
 切断する際にはギボシを付け易い様に、雌ギボシが付くコネクター側を長めに切らないと、雌ギボシの絶縁カバーを取り付けて線材の被覆をむく事すら出来なくならない様に十分注意して欲しい。
 雌ギボシの付いた方は使用しない為に、邪魔にならない様にセンサーの隙間にはさめておく様にする。

cn-hone.jpg  右側に有る車両側のコネクターからは以下の2つの処理を行う必要がある。
 1つはホーン信号で、右図では保護チューブの為に見ずらいが中にあるオレンジ色の線をギボシなどで分岐しておき、雌ギボシを取り付けておく。
 これを先程のステアリングセンサーで加工した黄色の雄ギボシと接続すればホーンが動作する様になる。

 もう一つの処理は、このままエアバッグを取外すとメーターパネル内に有るエアバッグ警告等が点灯したままになってしまう。
 ここはLEDランプになっている為に、ずっと点灯させたままでも玉切れにならず、点検・車検時に問題にならない様に処理する必要がある。
 その為に、右図のホーン信号を処理した同じコネクターにある黒色/青線の電線を隣の黒色の電線とショートするだけでエアバッグ警告等を消す事が出来る。
 この際に、黒色/青線には雌ギボシを取り付けて黒色の線には雄ギボシを取り付ける様にする。
 以上の処理が完了すれば、センサーを組付けステアリングを取り付ければ完了となる。

◆ステアリングセンサーの取付
sensor-set.jpg  ステアリングセンサーは、右図にある様にエアバッグ付用と取付位置も全く同じな為に、エアバッグ付用ステアリングセンサー取付ネジをそのまま利用し、センサー4角を締め付ける。
 この際は、タッピングネジの相手はプラスチックの為に、一旦外す方に回してカクンとネジ山がズレる感じがした時に締めれば、プラスチック受けのネジ山を壊す事無く締める事が出来る。
 又、ステアリングセンサーは四角いコネクターの取り付けられた表面の円盤を手で回し、このコネクターが右側に来る様にしておく。

hone-cn.jpg  ステアリングセンサーが固定されたならば、配線変更でギボシにしたホーンの線を左図の様にセンサー下部で結線して、カバー取付の際に邪魔にならない様に隙間等へ収納しておく。

pad-cn.jpg  ステアリングセンサーの四角いコネクターが、ステアリング右側にある四角い穴と合うように押し込み、ステアリングが取り付いたら中心に有るナットを回して固定する。
padcn-up.jpg  固定したら、右図の様にホーンパッドからの配線2種類を左図の様にコネクター同士で結線する。
 あとはホーンパッドをステアリング中央に押し込む事で作業は完了する。

setup.jpg  以上により取付作業は完了し、右図の様に旧タイプの車内になってしまう。
 現在では、様々なステアリングメーカーからHICAS対応のステアリング取付ボスがでている様で、今回の純正ステアリングで4〜5万円もかかる事から社外品を取り付けた方が安上がりになる場合の方が多い。

 最後に自動車保険についてだが、現在ほとんどの車がエアバック付きになってしまっている為に、自動車保険契約時にエアバック付きになって月々300円程安くなっている場合がある。
 今回の様に、エアバックを外した場合は事前に自動車保険の条件にエアバック付きになっていない事を確認しておく必要がある。
 この確認を怠ると保険がおりなくなるか、安くなってしまう事がある為に十分注意して頂きたい。


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