日産 スカイライン GT-R(BCNR33)用 RB26DETT
赤カムカバーの組み立て

◆BCNR33とBNR34の比較
 RB26DETTエンジンはGT−Rにしか搭載されておらず、 一部ステージアのRS260にも搭載されたが世に出る数はかなり 少ないだろう。
 その為に部品の変更はほとんど無い物と思っていたが、R34型 スカイラインのRB25DETにて 【イグニッションコイルの取り外し】 ではR33型と違いイグニッションコイルがシリンダーヘッドに直 接取り付けられていると言う変更点があった為にR34型のGT− Rを調べてみると、こちらもイグニッションコイルがシリンダーヘ ッドに直接取り付けられているタイプである事が判明した。
 その為にカムカバー類にまで変更があるかどうか心配な所ではあ ったが、上図インテーク側のカムカバーにはどこにも違いが無く単 に塗装色が違っているだけと思われる。
 そして左右図のエキゾースト側のカムカバーについても、形状に 変更は無くこちらも塗装色が違っているだけの様であった為に、そ のまま無加工で現在の物と交換できる様である。
 カムカバーの内側には左右の図の様に板金やノズルが組み付けら れており、この辺に関しても全て同形状となっている事から、カム 付近への接触等も無いと思われる。
 もしも位置が違っている場合に関しては、特に左右の図にある様 な突起部分には注意する。
 ネジ穴等に関しては、実際にカムカバーをシリンダーヘッドに載 せてみて、全てのネジ穴が合っているかどうかを確認した方が簡単 に調べられるだろう。

◆オイルフィラーキャップの取り付け
 インテーク側のカムカバーには右図の様にエンジンオイル注入口 があり、この部分には右図の様にオイルフィラーキャップを取り付 けておく様にする。
 今回は左図の様にオイルフィラーキャップも新品で用意しておい たが、割れたりしていない限りには再利用しても構わないだろう。
 また、このオイルフィラーキャップには純正オプション等で全て アルミ製の物や純正に覆い被せるタイプの物がある為に、今回の様 な交換作業のついでにオイルフィラーキャップも変えてみても良い だろう。

◆ガスケットの取り付け
 カムカバーとシリンダーヘッドの接触面には右図の様にゴム製の ガスケットが使用されており、一度取り外してしまうと再利用が不 可能な為に左図の様に予め新品部品を用意しておく必要がある。
 長年使用しているとどうしてもこのカムカバーのガスケットが劣 化してオイルがにじんできたりする為に、オイル交換や点検時に確 認しオイル漏れが確認されたならばすぐに交換しておいた方が良い だろう。
 このカムカバー用のガスケットは右上図の様に輪になっており、 カムカバーの内側にある溝へ予め押し込む様にしてセットしておく 必要がある。
 そしてガスケット自体には予めカムカバーにセットされる形状と 同じ様な形状が付けられて変形しており、その変形部分でも右図の 様に形状が他の部分とは明らかに異なる箇所からセットし始め、少 しずつ丁寧に押し込みながらガスケット全体をできるだけ綺麗に押 し込んで行く様にする。
 ガスケットには右図の様に所々にカムカバー固定用のネジ穴を避 けている部分がある為に、この部分を先に押し込んでからその周囲 を押し込む様にすると良いだろう。
 ガスケットが新品のうちには左図の様になかなか固くて押し込め ないが、ある程度まで手で押し込んだならばあとはドライバーの柄 等で軽く叩いて押し込むと意外と簡単にセットできるだろう。
 新品のガスケットは完全に中までは入り切らず、多少飛び出した ままで取り付けて締め付ける様にする。
 ただ、ガスケットが押し込み難いからとかなり出たままで取り付 けてしまうと、カムカバーを締め付けた際に上手くガスケットがカ ムカバー内に入り込まない場合がある。
 その際にはガスケットがはみ出したままとなり、この部分からの オイル漏れが発生してしまう事になるだろう。
 更にひどい場合には、はみ出した部分はカムカバーを固定するネ ジを締め付けても締まらない為に、そこを中心にカムカバーが変形 する力がかかる恐れがあり、最悪の場合にはカムカバー自体にヒビ が入り割れてしまう恐れがある為に注意して作業する必要があるだ ろう。
 また古いガスケットの再利用は絶対にしない様にし、既に熱と締 めつけで変形し切ってしまっている為に、いつオイル漏れをしても おかしくない状態となってしまうだろう。
 その際にはまたエキゾースト側のパイプやエアクリーナボックス 周辺に、ロッカーカバー等を全て取り外す作業を再び繰り返す事と なってしまう為に、部品代をケチったり間に合わせの作業は絶対に しない方が良いだろう。


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