赤カムカバーの取り付け ◆ヘッドにカムカバーを載せる いよいよR34GT−R用の赤いカムカバーを乗せるが、その前 にシリンダーヘッドのカム後方にあるラバープラグが、右図の様に 確実に取り付けてある事を確認しておく。 もしもこのラバープラグが外れてしまっていたならば、新品にシ リコンシーリング材を取り付け面に塗り、シリンダーヘッドに挿し 込んでおく様にする。 そしてカムカバーを乗せる前には、ラバープラグの上面にもシリ コンシーリング材を多少塗り付けておき、乾く前にカムカバーを乗 せる様にするが、ラバープラグが従来のままで使用する際にも多少 シリコンシーリング材を塗っておくと良いかも知れない。 しかしこれらのゴム部品はエンジンの熱で変質し易く、価格的に も高価な部品でない事からも、カムカバーを取り外した際には交換 しておいた方が良いだろう。 カムカバーの取り付けは左図ではエンジン後方のラバープラグか ら位置合わせをしている感じになっているが、実際にはエンジン前 方のタイミングベルトカバー側にカムカバーを合わせ、その状態を 維持しながらカムカバーを下ろす様にしている。 これはラバープラグ側を先に合わせてしまうと位置決めが難しく 、せっかく塗ったラバープラグへのシリコンシーリング材が摺れて 剥がれてしまう可能性がある為に、カムカバーはタイミングベルト カバー側に合わせてから下ろす様にした方が良いだろう。 これはインテーク側とエキゾースト側のカムカバー両方に言える 事で、どちらも同様にしてシリンダーヘッド上に乗せる様にする。 ◆カムカバー用固定ネジ 今回はカムカバー用の固定ネジも全て新品で用意しており、他の ネジと同様に10個単位での購入となり、ゴムブッシュに関しては 5個単位で左図の様に袋詰めになっている。 極端に錆びていなければネジは再利用できるが、右図の右側にあ るゴム製のブッシュはボルトを締め付けた際には完全に潰して使用 してある為に、ボルトを外した際には必ず交換する。 カムカバーのボルトは左図の様に付け根部分に平らな段差があり 、この部分にゴムブッシュを挿し込んでおく様にする。 カムカバーの取り付けネジは片側で10個必要な為に、インテー ク側とエキゾースト側で合計20個必要となる。 その為に左図の様にゴムブッシュをセットするが、ゴムブッシュ には取り付ける方向があり左図の様に外形が大きい方を先にして挿 し込み、右図の様に20個全てにゴムブッシュをセットしておくと 良いだろう。 ◆ネジの締め付け 上記でボルトにセットしたゴムブッシュを落下させない様にしな がら、カムカバーにある全てのネジ穴にボルトを先にセットしてお く様にする。 そして普段使用するプラスドライバーのサイズよりもワンランク 大きなサイズのプラスドライバーを用意しておき、このカムカバー 用固定ネジの頭にピッタリ合う事を確認してから締め付けて行く様 にする。 この部分のボルトも一気に締め付ける様な事はせず、一旦取り外 す方向に回して行きその途中でカクッと落ち込む部分を確認し、ネ ジ溝を確実に合わせてから締め付ける様にする。 ボルトはまだ完全に締め付けない様にし、右上図の様にボルトに 入れてあるゴムブッシュがカムカバーに当たり軽く押し付ける程度 まで一旦締め付ける様にするが、この方法で左右のカムカバーにあ る20本全てのボルトを仮締めしておく様にする。 カムカバーのボルトは2.0〜4.0N・m[0.2〜0.4k g・m]にて締め付けるが、1本のボルトを一気に規定トルクまで 締め付ける様な事はせず、必ず数回に分けて締め付ける様にする必 要がある。 このボルトを締め付ける順序もあり、左図の様にカムカバーの中 央から外側へと締め付け、ゴム製のガスケットが内側に寄ってしま い隙間ができ油漏れを起こす原因を作らない様にする。 最終的に規定トルクまでボルトを締め付けると、右上図の様にゴ ムブッシュが完全につぶれている事がわかるだろう。 このゴムブッシュのつぶれ具合は左図の様に新旧部品の比較でも わかると思うが、一旦潰れると左図の様に元には戻らない様になっ てしまう。 更に左図をよく見るとゴムブッシュのつぶれ具合が斜めになって おり、カムカバーへの当たり面が平らでない事がわかる。 その為にこれらの古いゴムブッシュを同じ所に再利用しても同じ 当たりになるとは限らず、この辺の事からも再利用しない方が良い 事がわかるだろう。 メインに戻る 車両関係に戻る 2ドアメニューに戻る GT-Rメニューに戻る タイミングベルトメニューに戻る カムカバーメニューに戻る 赤カバーメニューに戻る |