◆カバー類の取り外しについて
このゴルフWでは左図の様なトルクスネジが多用されている為に
、右図の様なトルクスレンチを一式揃えておくと良いだろう。できればドライバー式の物の方が扱い易く、右図の様な物では多 少不便かも知れない。
また、これからトルクスレンチを購入しようとする場合には普通 のトルクスレンチではなく、いじり止め付きのトルクスレンチを買 っておけば今回の様にいじり止めが付いていないネジでも利用でき 、大は小を兼ねると言う事でどちらにも使えるいじり止め付きタイ プのトルクスレンチを購入しておいた方が良いだろう。
使用するドライバーにおいてもプラスドライバー先端が多少小さ
めのタイプも使用するが、この場合は左図の様な物では柄が太く使
用できなかった。その為にもっと柄が細いドライバーかドライバー先端が長いもの の方が良いだろう。
そして右図にあるのがリモコンエンジンスタータ受信機用の接続 ケーブルで、サンヨーテクニカでは基本的に輸入車に関しては全く サポートしていない為に、今回は車両側のケーブルがバラ線になっ ている汎用タイプのＳＴ−０１２を用意した。
これは受信機側のケーブルを切断して直接シリンダキー用のハー ネスに圧着しても動作はするが、故障時の取り外し等を考えるとワ ンタッチで交換できる様にして置いた方が良いだろう。
◆ヒューズボックスカバーの取り外し
キーシリンダースイッチ部分の配線であれば次に説明するステア
リングコラムカバーの取り外しだけでも済むが、アンテナやマイナ
ス端子等を綺麗に配線するにはアンダーダッシュ部分を取り外した
方が良いだろう。これから分割されているカバーを３箇所に渡り取り外して行く必 要があるが、まず始めに左上図の様に運転席側の右ドアを開けダッ シュボード側面に見えるヒューズボックスのカバーを開けておく様 にする。
そしてそのヒューズボックスへ右上図の様に手を入れ、その状態 から１０〜２０ｍｍ程度勢いよく引っぱる様にする。
すると左図の様にダッシュボードの側面カバーが取り外せる。この部分のパネルは右図の様に樹脂部分に金属製のクリップが付 けられており、これがダッシュボード側に挿し込まれて固定されて いる。
この金属製のクリップが構造上、ゆっくり引き上げられるとこの 樹脂部分から外れてしまったり、クリップの形状をした部分が変形 してしまう可能性がある為に、取り外しにはある程度勢いを付けて 取り外す様にした方が良いだろう。
◆右半分のアンダーカバー取り外し
いよいよアンダーカバーの取り外しとなるが、ゴルフWの場合に
はアンダーカバーが２分割になっており、まずは右半分のカバーを
取り外す様にする。早速ここでは最初に説明したトルクスレンチによりネジを取り外 すが、くれぐれも六角タイプの棒レンチは使用しない様にする。
ネジ位置は左図の様に右下部分にネジがあり、かなりドア寄り部 分にある為にしゃがんでネジ位置を確認する様にする。
そしてカバーの中央部分でステアリングの真下付近にもネジがあ
り、この２箇所により固定されている様である。このトルクスネジはレンチがネジ頭にほぼ直角に入っていないと 上手く回せず、樹脂カバー部分の固定ぐらいでは破損する事はない だろうが、できるだけネジ頭とレンチは直角になる様にして使用し た方が良いだろう。
以上２箇所のネジを取り外したならば、あとは右上図の様にして ダッシュボードから右半分のカバーを取り外す様にする。
◆左半分のアンダーカバー取り外し
そして残った左半分のアンダーカバーを取り外すが、左図の様に
左右のカバーが重なっていた部分をよく見ると、その部分に左カバ
ー用の右端固定としてネジが１本取り付けてある。そして右図の様にコンソール側である左側の下部にも固定用のネ ジが取り付けてあり、左半分のアンダーカバーはこの２本で固定さ れている。
あとは左図の様にカバーを手前に引けば取り外す事ができるが、
パネルの方向面には右図の様に固定用のクリップが付いている為に
、上記で説明した様にある程度勢いを付けて取り外す事をお薦めす
る。また、左図の様にカバー自体がコンソール右側のカバーととして も兼用となっている為に、取り外す際にはコンソール側やシフトレ バー周辺のパネルにキズを付けない様に注意して作業する。
◆内部カバー取り外し
２分割式のアンダーカバーを取り外した訳だが、このゴルフWで
はこれだけではダッシュボード下部はオープンとならず、更に樹脂
製のカバーが付いていてこれを取り外さないと作業できない。これは右下図の様に右側の端にはヒューズボックスがあり、この 辺の電源部分でプラス側がむき出しになっている部分がある為に２ 重構造のカバーになっているのかも知れない。
この２つ目のカバーも先程と同じ位のネジを取り外す必要があり
、まずは上にある左右の図の様に左右下部にあるネジをトルクスレ
ンチを使用して取り外す。そして左図の様にキーシリンダースイッチ付近と、その同じ高さ 付近で右図の様に右側にもトルクスネジで固定されている。
この部分のネジは左右の図からもわかる様に、多少奥ばった部分 で固定されている為にネジを取り外す際には紛失しない様に確実に ネジを回収する様にする。
そして更に右図の様にキーシリンダースイッチとは反対側の同じ
高さにもトルクスネジがあり、最後に左図の様にコンソールの側面
にも２つのトルクスネジで固定してある。この画像だけでも７箇所のネジで固定してあるが、画像の撮り忘 れ等で他の部分でも固定されている可能性がある為に、取り外しの 際には十分確認して取り外す様にする。
全てのネジを取り外せば左図の様に２つ目のカバーが取り外せる
が、この部分が外れれば右図の様にようやく内部が見れる様になる
。前にも少し書いたが、ヒューズボックスの背面部分には各系統別 のプラス側端子が出ている為に、バッテリーを接続したままだとこ の部分に通電されている為にショートには十分注意して作業して頂 きたい。
できればこの部分を分解する前には必ずバッテリーのマイナス端 子を取り外してから作業する事をお薦めする。
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