◆グローブボックスへの取付 このクレスタは、ターボの過給圧をコントロールしレスポンスアップ仕様にする為に様々なユニットを追加している。 これらの様々なユニットを調整し易くまとめて配置できる様に、右図の様にダッシュボードの助手席側にあるグローブボックス内に全てを収納する様にしてある。 取付方法は、グローブボックス内に取り付けてある箱状の物を取外し、これを固定していた上側のネジ2本とグローブボックス奥にあるコンピュータ取付ネジの共締め2個所の計4個所でアルミの天板を取り付けている。 この天板から各ユニットを順にぶら下げる形で取り付けてある。 左図の右下にある丸いメータと四角い箱は、クローブボックス取付様の下側固定部に穴を開けて取り付けている。 ◆過給圧コントローラ(EVC) 過給圧をコントロールするユニットにはHKS製のEVCを使用している。 これはリアにあるLOW時とHIGH時のスイッチそれぞれで過給圧が設定できる様になっており、フロントのプッシュスイッチで切り替えられる様になっている。 このクレスタの1G−GTEエンジンでは、純正ノーマル過給圧を測定した結果、約0.6kg/cm2前後だった為にLOW側を0.7kg/cm2としHIGH側を0.8kg/cm2に設定してレスポンスアップのみに使用し、むやみにパワーを上げていない。 このEVCには、上記にある室内コントローラの他にエンジンルーム内のターボのタービンに付いている、排気バイパスアクチュエータをコントロールするEVCのアクチュエータをタービンに近い左図の運転席側タイヤハウス手前に取り付ける必要がある。 EVCアクチュエータは、車体にできるだけ新しい穴を開けたくない為に、右図の様に純正の開き穴を利用してゴムホースがボンネットに当たらない様に多少斜めに傾斜を付けて取り付けてある。 トヨタの1G−GTはツインターボな為に、当然『ツインターボ配管キット』を別途購入する必要がある。 ◆燃料カット解除(FCD) 過給圧をアップすると、純正コンピュータはある設定された過給圧以上を検出すると燃調や点火時期を制御しエンジン回転を落としてしまうブーストカットリミッターが働いてしまう。 その為に右図にある様なFCD(フュエールカットディフェンサー)を取付て、純正の過給圧センサー出力信号の間に入れる様に配線し、一定過給圧以上になるとこのFCDが一定の同じ電圧を出力し続けブーストカットリミッターが働かない様にしている。 ◆燃料増量ユニット(F−CON) 上記のFCDで信号を処理したままだと、一定過給圧以上は一定電圧しか出力しなくなる為に、これ以上の過給圧がかかった場合は純正コンピュータが制御しなくなる為に右図の様な燃料増量ユニットであるHKS製のPFC F−CONを使用している。 このF−CONの中には1G−GT後期型のノーマルタービンによるブーストアップ仕様のデータROMが入っており、FCDで制御を打ち切った以降はこのデータを元にして制御する様になる。 純正過給圧センサーをFCDで細工している為に、左図にある様なF−CON専用の過給圧センサーを取り付ける必要がある。 黄色いコネクターのすぐ後ろにあるのが純正の過給圧センサーで、そのまたすぐ後ろにL型の取付板に下向きに取り付けられているのがF−CON用の過給圧センサーで、取付は純正過給圧センサーのネジで供締めしている。 ◆燃料増量補正ユニット(GCCU) 以前もF−CONを使用した事があり、アイドル時に多少燃調が濃くて回転が落着かなかったり、トルクの無い1G−GTの中回転域を多少でもトルクを太らせられる様に右図の様なGCCUを取り付けている。 これは、エンジン回転数が500rpmから1500rpm刻みで8000rpm迄の6ポイントを−12%〜+16%迄を±5〜6段階で燃調をコントロールできる物である。 その為にF−CONの基本データROMから好みである程度の燃調を必要に応じてプリセットできる訳である。 実際にアイドルが多少重苦しい感じがした為に500rpmのつまみを−1ステップ変更した所、アイドルが非常に軽やかに回るようになった。 中回転ではタービンの効きはじめる位置を考慮して、3500rpmあたりから5000rpm手前位迄を多少濃いめに設定している。 この仕様で燃費は1〜2km/gは確実に延びている事から、燃料を増量して燃費が良くなる分だけノーマルでは無駄があった。 ノーマルの状態で夏場の暑いときに走行すると、エンジンルーム内の温度上昇で排気バイパスアクチュエータのばね定数の変化と、吸気温度の上昇でかなりのレスポンス悪化が体感できる。 EVCを取付後は、EVCが完璧に排気バイパスアクチュエータを制御している為に、上記のようなレスポンスの悪化を体感するような事も無く、実際に燃費も良くなっている。 ◆過給圧の監視(連成計) 今回使用のEVCは、リアパネルにあるボリュームを回し希望の過給圧を設定しなければならず、EVCのブーストメータがピークホールド機能を持たない為に2人いないと設定できない。 その為に、できるだけ2人で行うのが望ましいが右図にある様なピークホールド機能の付いたブースとメーター(連成計)があれば少しづつ設定する事も可能である。 このピークホールド機能の付いたブーストメーターは、通常走行時にメーターを見てると非常に危険な為に、このメーターで信号や駐車場と場所を選ばずにそれまでの最大過給圧をいつでも監視できるようになる。 これは、高過給圧によるパイピングの外れを早めに解るのと、後でマフラーやエアクリーナ等の吸排気系を変えた場合のブースト跳ね上りを見る為に是非取り付けたいメータである。 この他に、メーター用の左図にある様なセンサーを取り付ける必要がある。 これも助手席側のボンネット内タイヤハウス手前にある純正のネジ開き穴を利用して、取り付けるが、車両側のネジが多少大きく1つしか無い為にメーター様センサーの取付ブラケットに穴を開け直して取り付けている。 ◆燃料噴射量の監視(IPモニター) 右図にある様な製品を利用すると、純正コンピュータがインジェクターをコントロールする開度とF−CONがコントロールしている開度の2本のグラフを表示して比較できる様になる。 しかし、ピークホールド機能が無い為に走行中に確認するのは不可能である。 又、F−CONが制御している開度でインジェクター開度が50%以上の10%刻みでアラームが設定でき、希望する開度以上になるとブザーが鳴る様にもできる。 その為に純正インジェクターの容量を超えるガソリンが必要になった場合などに、知らないでいると燃調が薄いままでエンジンを破損してしまう事も防止できる。 また、50%当たりに設定しておき少燃費で加速のし過ぎを防止するなどにも利用できる。 メインに戻る 車両関係に戻る クレスタ詳細メニューに戻る |