ani_103.gif

リアボードの製作

ani_103.gif

◆ボード製作準備
 リアボード製作には18mm〜24mm厚のベニア合板を使用する。
 オーディオボードなる物も販売されているが、高価で厚さが薄い為に板自体が共振してしまう為に利用していない。
 メーカーによっては特殊な材質を使用していたり、鉛をサンドイッチしてあったりするが、ベニア合板も何層と重ねてあり21mm厚位の物であれば板自体の共振もほとんど気にならず、万が一リアトレイの板金を加工した部分が共振しても板厚がある為に車内に聞こえる事は無い。
outer-line.jpg  ベニア合板は建材屋かホームセンターで扱っている3×6合板と呼ばれている物を使用している。
 このサブロク合板は90cm×180cmサイズの物であるが、リアトレイに利用するのはたいてい長手方向に半分くらいである。
 この合板に右図の様に純正のリアトレイを重ね合わせて外形をけがいておく。
 この際に、今回のプリメーラの様に純正のリアトレイボードがリアシート側に倒れていたり、リアガラス側にも傾斜し実際に見える部分以上に入り込んでいる場合がある。
 この場合には実際に見える部分の大きさの多少大きめでけがいておく。

line-check.jpg  だいたいの外形がけがき終わったら実際のリアトレイと実車をみて寸法を再確認しておく。
 次にスピーカーユニットを取り付ける位置をけがくが、なるべく車体の板金は切取らずに済む様にする為に、ミッドレンジスピーカユニットのマグネットが純正のスピーカ取付穴がそのまま利用できる様にする。
 またリアに3ウェイや2ウェイスピーカにサブウーハを付ける場合だが、リアトレイにサブウーハだけ付ける場合はウーハ用のマグネットが純正のスピーカ位置に来るようにする。
 これは加工が大変な為に楽する事もあるが、リアトレイはリアサスペンションの衝撃を支える補強板の役目もしている為に、むやみに切取る事は車体剛性の低下にもなってしまう為になるべく切取る部分は小さいにこした事はない。

 スピーカーの配置についての注意点は、リアガラスが傾斜している為にボード後方よりに配置するとスピーカがリアガラスに当たってしまう。
 どうしても心配な場合はシート寄りに配置すればまず間違い無い。
 スピーカの位置をボードの中心から左右対称に配置するが、スピーカの中心位置を取りスピーカーユニットに付属している型紙を使用してけがく様にする。

◆ボードの加工
board-cut1.jpg  ボードの加工は、合板全体が大きくて加工しにくい為に右図の様に外形から先に切断して加工し易いようにする。
 ジグソーには金属加工用の歯を取り付けると、仕上げをしなくとも良い位にきれいに切取れるが、歯の目が細い為に中々先に進まず、力を入れ過ぎるとジグソーが破損してしまう為にお薦めしない。
board-cut2.jpg  木材加工用の歯でも多少のバリが出る程度で、後にカーペットクロスを貼る為に仕上げを必要とせす、ジグソーも金属ケースのタイプを購入すれば熱等による破損も無くなる。
 ボードが切取れる直前は左図の様に片手で切取られるボードを手で押さえておく。
 これを怠ると切取る直前にボードの重さで合板が裂けてしまい、角がバリバリになってしまう為に注意が必要である。

cut-subw.jpg  外形が仕上がったらスピーカの取付穴を加工する。
 スピーカの加工穴は、ジグソーの歯が入れられるΦ6mm前後の穴をけがいた線の多少内側に2〜3個続けて開けておき、ここの穴にジグソーの歯を入れて右図の様に切取る。

board-cut3.jpg  最後にリアガラスに当たる面を傾斜を付けて切取る必要がある為に、傾斜が付けられるジグソーを捜すかサンダーなどを用意する必要がある。
 左図では傾斜の付けられるジグソーを利用して切取っているが、歯が斜めな事とジグソーを進める方向が斜めという事で、歯と合板の摩擦熱がかなり発生する為にある程度冷やしながら作業を進める。
 この熱で図のような樹脂ケースを使用しているジグソーでは、歯の上下機構をガイドしているベアリングの受け部分の樹脂が摩擦熱で溶け出して、ジグソーが破損してしまうために、熱を持ったらジグソーの歯を水で冷やしながら切取るとよい。

◆ボードの現合調整
board-set1.jpg  一通り加工し終わったボードを右図の様にリアトレイの場所へ実際に置いてみて、幅や長さを確認して調整する。
 入れる際はボード両端がリアのピラ部分に擦らないかどうかを確認する。
board-set2.jpg  ここがこすれてしまうと、ピラに貼り付けてある生地に傷を付けてしまう為に十分注意し、今後も何回か出し入れする事を考慮し多少緩めに削り取っておく。
 ボードがリアトレイに完全に乗ったら、ボードに傾斜を付けて削り取った部分が均一に当たっているかどうかを確認する。

board-set3.jpg  特にこの面が均一である必要はないが、  左下図にある様に、ボードをしっかりセットした状態でリアシートを起こしてみて、リアシートがロック位置まで簡単にセットできる様にボードを削りながら調節する。
board-set4.jpg  削る際は純正スピーカの取付穴とミッドレンジスピーカの穴位置が合う様にする事が必要で、傾斜を付けた方を削る必要がある場合はジグソーなどを使用し削り過ぎない様に注意する。
 これらの加工の他に、プリメーラはリアシート用シートベルトがリアトレイから出でくる構造になっている。
belt-cover.jpg  その為に右図の様なシートベルト通し穴を加工する必要がある。
 この穴は純正のリアトレイからけがいて多少小さめに切取っておき、純正のリアトレイから取外した右図の様な樹脂のシートベルトガイドカバーが多少きついくらいにはさまる様に加工調節する。
 この多少きつく加工するのは、薄い純正リアトレイに取り付けてあったこのカバーは、今回使用した21mm厚の合板に取り付かない為に、多少純正の穴と違った加工になっているが、きつく入れる様にし簡単に外れて来ない様にする為である。

sp-check.jpg  最後に左図の様に実際のスピーカユニットを乗せてみて、スピーカーユニットがうまく取り付く様に加工し調節する。
 特にサブウーハはユニットのフレームが直接当たる為に、合板とスピーカユニットのフレーム外形取付面がしっかりと密着しているかどうかを確認し、浮いている様な場合は調節する。
 スピーカーユニットはカーペットクロスを貼り付けた上から取り付ける為に、位置合わせ完了後は取外して保管しておく。




 メインに戻る   車両関係に戻る   プリメーラ詳細メニューに戻る 
ani_101.gif
このホームページについての連絡先は こちら 迄にお願い致します