センサーの取り付け


◆センサーケーブルの引き込み先
エンジンルームから車内にセンサーケーブルを引き込む為にあちこ ち探してみたがなかなか見つからなかった。
 そして左図の様に運転席側のヒューズボックスを取り外してみる とかろうじて右図の様に室内にハーネスを取り込んでいるゴムブッ シュを発見した。
 その為にこの部分のハーネス側のテーピングを綺麗にほどいて、 ブーストメータ用のセンサーケーブルを通して、再びテーピングを 戻して左図の様に処理した。
 車両によっては未使用のゴムブッシュがある場合があるが、その 際にはその部分を利用して配線した方が良いだろう。
 また、車両の板金には穴を開けてしまうと錆び等の原因になるだ けでなく、穴を開けた裏側にハーネス等があると大変な事になって しまう他、穴を開けた部分から水やホコリが入っていってしまう可 能性がある。
 その為に、左図の様に純正ハーネスが通っているゴムブッシュを 利用する際にも、防水の為のテーピング処理は間違い無く行う様に する。

◆センサーの取り付け
 センサー取り付けについては、たまたまハーネスを取り込んでい る近くに左図の様に開いているネジ穴があり、この部分にセンサー を取り付ける事にした。
 今回利用したネジ穴は水平面にあった為に、センサーの取り付け は右図の様になってしまったが、本来はセンサーの配管入り口が下 を向く取り付けが理想であるが、今回は横を向いた状態で取り付け た。
 そして左図の様にセンサーと車内へのハーネスに付いたコネクタ ーを接続し、長い部分のハーネスは全て車内側に取り込む様にする 。
 センサーケーブルにはチューブが通してある為にコルゲートチュ ーブ等を使用する必要も無く、近くの純正ハーネス等と一緒に結束 しておく様にし、コネクターには右図の様に両面テープ付きの薄い スポンジテープを部分的に巻き付けておき、結束した線材を擦らな い様にとコネクターを板金に置いておくにもカタカタと振動で衝撃 を与えない様にする。
 特に今回はセンサーの取り付け方向上、センサーケーブルが真上 を向いている為に、振動でプラプラしてセンサーの付け根から断線 しない様に近くのハーネス等にしっかり固定しておく様にする。

◆配管する場所を探す
 今回はセンサーの取り付け場所を運転席側としたが、このアリス トでは運転席側が排気系の配置となっている。
 一般的にはフュエールレギュレータからの分岐を推奨している為 に今回の場合には方向的に逆に取り付けてしまっている。
 排気系から取るには左図のエアクリーナともう1本の配管の間を 見てみると、右上図の様に奥の方にタービン用の排気バイパスアク チュエータらしき物が見え、配管径もセンサー用と全く同じな事か らもここから分岐してセンサーまで配管すれば近い事になる。
 しかし、このアリストではシーケンシャルツインターボとなって いる為に、プライマリータービンとセカンダリータービンの切り替 え用のアクチュエータも存在する訳で、この辺の構造を理解してか らでないと間違った部分への配管をしてしまう可能性がある。
 その為に今回も右図の様なフュエールレギュレータからの分岐と してメーター用センサーに配管するが、左図の様にオイルフィラー キャップ部分からとなる為にかなり遠い配管となってしまう。
 しかしセンサー自体の応答が速い為にVVCの様に配管の長さで はほとんど左右されない事から、今回の様な配管方法でも何ら問題 になる事は無いだろう。
 また、今回はメーターを運転席側のピラー部分に取り付け、そし てハーネスもその真下であるヒューズボックス付近から出した事に より、もしかすると標準のセンサーケーブル長でも吸気系側までセ ンサーを移動する事が可能だったのかも知れない。

◆センサーの配管
 センサーの配管は付属の分岐用スリーウェイを使用し、フュエー ルレギュレータの配管を途中で切断し左図のようにしてメーター用 配管を接続する。
 その際には右図の様に配管接続部分は全てタイラップで軽く固定 する様にし、使用中のスッポ抜けを防止しておくと良いだろう。
 これはこのスリーウェイ部分に限った事ではなく、純正のセンサ ーやフュエールレギュレータ部分等も固定する様にする。
 これは、過給圧がかかる部分ではあるが配管が細い為か純正配管 では固定されていない場合が多く、実際他の車でノーマルのままで も抜けてしまっていた車両もあるくらいである。
 そんな事からも純正部分の配管もタイラップ等で軽く固定してお いた方が良いが、あまり強く縛ってしまうと配管のゴムにシワがよ り、かえってヒビの原因になってトラブルの原因となってしまう為 に注意する必要がある。
 また、センサーを分岐する配管を切断する事になるが、万が一を 考え元に戻す必要が出た場合を想定し、切断する部分の配管はその まま取り外して保管しておき、実際には別途用意した配管で配管し 直した部分を切断した方が良いだろう。
 これは、直接トラブルの原因でなくともディーラ等では社外品を 取り付けていると『改造してある』とみなし、その部分が原因とな ってしまったり最悪の場合には元に戻さないと修理・点検できない 等と言う所もあるらしいので注意が必要である。
 今回はセンサーの取り付けた反対側から配管を伸ばす為に、上図 の様に丁度アクセルワイヤーのブラケットが取り付けた部分で分岐 する様にし、右図の様にアクセルワイヤーにセンサー用配管を結束 して左図の様にセンサー部分まで一直線になる様に配管してみた。
 このページを作成する際に改めて左図のボンネット内を見直して みると、右上図の様にエンジンヘッド後部は狭く配線や配管ができ る状態では無かったようである。
 その為に、今回の方法は意外と妥当だったのかも知れない。



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