新しいベアリングを組み込む

◆新旧ベアリングの比較
 下図はどちらも左側にあるのが今まで使用していた正常と思わ れるベアリングで右側が今回用意したベアリンクだが、明らかに ベアリングの玉の色が違うのがわかるだろう。
 しかし、ある程度使用したから色がくすんだのかは不明である が、工業用や自動車用ではあまりみの様な状態を見た事が無く、 もしかすると元々この様な色をしていたのかも知れない。
 もしもベアリングの玉が減ってこの様なくすみが出たとすれば 、ベアリング受けを保護する為に柔らかい材質の物でできている 可能性はあるかも知れない。
 何れにしても同じシャフトの左右に取り付けられている部品の 為に、いくら正常に見えても交換する際には両方共に行う方が良 い為に今回は新品のベアリングをを2セット分用意した。
 最初から2個共に交換する為にあまり今までのベアリングを観 察していなかったが、よく見てみると右上図の左側にある今まで 使用していたベアリングで、丁度右側にあるベアリングの玉に欠 けらしき物が見え、左上図で左側のベアリングの玉にもその様な 影が見えている様である。
 その為に、再利用する場合にはできるだけ現状の部品を十分に 確認する必要があり、もしも材質的に柔らかいベアリングの玉が 使用されているとすれば、ガタが出てきたり欠けるのも時間の問 題となってしまう事から、今回購入したベアリングか1つ280 円と言う事からも左右同時に交換する事をお薦めする。

◆グリースの塗布とベアリングセット
 グリースは夏場等にも溶け難くある程度粘性がある方がよく、 今回はホームセンターで左下図の様な製品を用意したが、小さい 容器が置いて無くそれほど高価なでも無い為にこれにした。
 ベアリングには右上図の様にタップリとグリースを塗っておく が、ベアリングには取り付け方向がある為に注意するが、まずは ベアリングの玉が隠れている側にタップリと塗っておく。
 そして左下図の様にしてベアリングが隠れている側を先に挿し 込んで、シャフトの途中にある盛り上がったベアリング受けの部 分までベアリングを押し込む様にする。
 この様にして右上図の様に左右にベアリングをセットするが、 グリースの粘性で多少傾けてもベアリングが落ちてくる事はない が、もしもこの段階でベアリングがシャフトから抜け落ちてしま った場合には、床にある砂や土等の汚れが付着してしまう為に、 面倒でも今まで付けたグリースをパーツクリーナで全て洗い流し てもう一度最初からグリースを塗り直す様にする。
 そしてシャフトに取り付けてからも今度は外側からはめ込むベ アリング受けに当たる部分にもグリースを塗っておくが、面倒だ からとグリースの容器に部品を入れるのではなく、左上図の様に 綺麗な工具等で少しずつ取ってベアリングに塗る様にする。
 特にその時に使いきるかその作業が終わったならば捨てるので あれば問題ないが、グリースに直接部品を入れてしまうと保管し ておく際にその部分が変質しやすい為に注意する。
 外側のベアリング受けに当たる部分にも、右上図の様にグリー スをタップリ塗っておくが、グリースを厚く塗る事で外側から砂 や水分が入ってきても、グリースの表面で動いている程度におさ まり、ベアリングに到達するまでにはかなりの時間がかかる為に 、その様な点からもできるだけ多くのグリースを塗っておく方が 良いかも知れない。

◆シャフトをセットする
そしてベアリングにグリースを塗布した物を左下図の様に自転車 本体にセットするが、前のページで説明した様に右下図の様にシ ャフトをセットすると丁度中央下部に小さな穴がある。
 今回はシールを貼ってこの小さな穴を塞いでいるが、シールの 為に剥がれるのは時間の問題で、そんな事からも左下図の様にシ ャフトをセットする前に、ベアリングの内側部分にもかなりのグ リースを持っておいた方が良かったのかも知れない。
 ベアリング受けの外側には右上図の様にタップリと塗っておけ ば十分で、それでももっと塗りたい場合にはベアリング受け側に もグリースを塗ってからねじ込めば良いだろう。

◆ベアリングのクリアランス調整
 そして左下図の様にベアリング受けを取り付けるが、このベア リング受けの回し込み自体でベアリングとのクリアランスを調整 する構造となっている為に、右下図の様に挿し込んで行く際にレ ンチ等できつく絞めない様に注意する。
 ここでレンチを使用して締め付けてしまうと、ベアリング自体 を潰してしまう事になってしまう為に、ここではレンチを使用し ない様にしネジがきつくて入らない場合には微妙な手加減を感じ 取って使用する様にする。
 ベアリングとのクリアランスはほとんどシャフトを回した時の 感覚のみで調整するしかなく、ベアリング受けを強く締め過ぎる とシャフトが固くて回せなくなり、ベアリンクとの間に余裕があ り過ぎるとシャフトを前後に引っ張った際にガタが出てしまう為 にこの微妙な位置を調整する。
 これは実際にやってみてもらった方がわかり易いと思うが、シ ャフトを回しながらベアリング受けを締め付けて行き、シャフト の回転が多少重くなった位置から若干ベアリング受けを戻し、軽 くなった位置が一番良い位置となるだろう。
 ベアリング受けの大体の位置が決まったならば、左上図の様に ベアリング受けを固定するリング状のナットを取り付けるが、こ こでベアリング受けを回してしまうと再調整となってしまうが、 念の為に左上図のリング状のナットを取り付けてからも、更にも う一度ベアリング受けの調整を行っておいた方がよいだろう。
 そしてベアリング受けの位置が決まったならば、右上図の様に ベアリング受けにはモーターレンチやモンキーレンチをかけてし っかりと回らない様に固定しておき、リング状のナットには3ヶ 所ある溝に専用レンチをかけて締め付け、ベアリング受けをしっ かりと固定する様にする。


メインに戻る 車両関係 自転車関係 メンテナンス クランクペダル
このホームページについての連絡先は こちら 迄にお願い致します