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セルボモードのリアサスペンション
リヤサスペンションの交換

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◆リアサスペンションについて
 今回部品の交換を行っている車両は2駆の為にリアの構造は簡単だが 、とりあえずダンパー及びスプリングとその周辺は交換する事にしてい たが、その他にどの部分までの部品を交換すれば良いかと言う事になる 。
 まず一番候補に上がったのが右図のリアアーム部分であるが、この部 分には丸くなっている部分が3箇所あり、この部分がゴムブッシュにな っている為に交換した方が良い部分なのだろう。
 しかし、今回の車両を見てみるとゴムブッシュは変形している様子も 無く、部品的にいつでも交換できそうな場所の為に今回は見送った。
 そして一番大きなリアアクスルだが、スプリングを受けている部分に ゴムブッシュも使われていない為に気になったが、この部品1つで4万 円弱と高額な為に今回は見送った。
 リアハブ等はフロントと違い簡単に取り外せる事や、ダンパーやスプ リングと意外に簡単に取り外せる為に、いつでも部品の交換ができると 言う事で今回はリアのダンパー周辺のみとした。

◆新旧部品の比較
 フロントもそうであったがリアもスプリングの上側だけゴムブッシュ で受けられているが下側は直接金属同士で接触している。
 その為か右図の様にスプリングの下部は塗装が浮いてはがれてきてし まっており、直接問題ないかも知れないが下側にも受け用のゴムブッシ ュがあった方が良いように終える。
 スプリング自体には結構厚手の塗装がかけられている為に以外に表面 の保護にはなっており、小石等でも勢いよく当たって深い傷でも付かな い限りにはまずさびる事は無いだろう。
 その為に、今回の様にスプリング下部がリアアクスルに直接擦れて錆 てしまい、そこから塗装が浮いてしまうとはほんとうに残念である。
 そしてダンパーに関しては以前GT−Rのダンパーを取り外した時に ゴムブッシュ部分がかなりつぶれていて、取り付けてあるものが片寄る のであれば話はわかるが取り外した状態のままででも片寄っていた。
 そんな事からセルボモードの場合にも心配したが、左右の画像を見て もわかる様に左側が今回取り外したもので右側がエナペタルで特注した 時の参考品を返品してもらった物だが、古い方のゴムブッシュに多少の ヒビが見えるものの新品と比べても全く片寄ってはいなかった。
 ただフロントの時と同様にダンパーはもう既に効かなくなっており、 手で縮めてから放しても全く戻ってくる気配が無かった。
 また新品だからと純正ダンパーの方も縮めてみたが、縮み始めはどこ かかじっているかの様にひっかかり、10mm程度縮めた所から普通に ダンパーが効いている感じであった。
 元々のダンパーもそんな感じであったかどうかであるが、今回特注頂 いたエナペタルダンパーではそんな事は無く、最初から最後まで滑らか に縮んで行く様であった。
 そして左図にあるのがバンプストッパーで、ダンパーが底突きしない 様に付いている物だが、リアに30kg以上のスピーカボックスを積ん でいるのだが、あまり底突きする事も少ない為かこちらもほとんど変形 している様子は無かった。
 そして右図にあるのがスプリングの上部にあるゴムブッシュで、やは りスプリングの巻き始めの部分がかなり凹んでいる様で、このまま使用 するとこの部分かちぎれて来るかどうかは不明ではあるが、このブッシ ュに関してはある程度時期を見て交換した方が良いだろう。

◆ダンパーの取り外し
 リアダンパーを取り外すと足周りがすぐに落下する訳でもないが、と りあえず足周りに無駄な力がかからない様に左図の様にリアアームの後 端を軽く持ち上げてみた。
 そしてダンパーに付いている上下のボルトを取り外すだけで簡単にダ ンパーは外れてくるが、先にダンパーを取り外す事により実際に足周り が伸びる位置よりも若干下がる様になる為に、コイルスプリングの取り 外しも楽になるだろう。
 ダンパーの取り外しにはまず上部のネジから取り外すが、何故か上部 のボルトは右上図の様に車体の下から潜ってレンチで押さえておかない と、ナット止めとなっている為に空回りして取り外せないだろう。
 その為に右上図の様にレンチで押さえておき、左図の様にタイヤハウ ス側から見えるボルトを回す様にする。
 ここでナットが外れてもボルトが出たままになっている為に、ダンパ ー上部は外れずそのままの状態を保つようになっている為にそのままに しておく様にする。
 この状態で右上図の様にボルトを引き出せば出てくるのだが、ダンパ ー下部のボルトを取り外す際にダンパーが動いて邪魔にならない様にそ のままにしておいた方が良いだろう。
 そして右図の様にしてダンパー下部のボルトを取り外すが、ダンパー 下部は左図の様にリアアームに取り付けてあり、このボルトを取り外す とダンパー毎外れてくる様になる。
 その為にダンパー落下防止に先程のダンパー上部のボルトを抜かない でそのままにしておいた訳である。
 ダンパー上部のボルトを抜かないでおけば、ダンパー下部のボルトを 抜いても宙釣りになった状態になるはずである。
 その宙吊り状態のままで上部のボルトよりダンパーをスライドさせれ ばダンパーは完全に外れてくる様になる。
 この様にフロントとは違い簡単にダンパーが取り外せる様になる。
 取り外したダンパーは足周りの隙間を通すか、若しくは車の下に潜っ てしまえば真下に抜き取るだけの為に、作業し易い方で取り外すと良い だろう。

◆スプリングの取り外し
 最初はスプリングを取り外すのに左図の様に下から足周りだけをジャ ッキアップして、スプリングを縮めておいた所にスプリングコンプレッ サーをかけると言った方法で取り外していた。
 しかし、実際にはダンパーを取り外し下から足周りを押さえていたジ ャッキを緩めただけで簡単にスプリングを取り外す事ができた。
 スプリングは右上図の様に上部にバンプストッパーが飛び出ている為 に下部より取り外し、少しずつ斜めにする事で右上図の様にスプリング を下に引きづり下ろす感じで取り外す。
 これで今回交換しようとしている大物部品が外れたが、左図にそれら の新旧を比較する為に並べてみた。
 左側にあるスプリングを見てもらうとわかるが、左側の今まで取り付 けてあったスプリングに対し、右側にある新しい方は巻き数が少ない事 がわかるだろう。
 今回はCN32Sとしてこの車両の車体ナンバーで購入している為に メーカー側で代替となってしまったのだろう。
 ダンパーの方は外観的な違いはわからないが、手で押してみるとこれ まで付いていた物は全く戻って来なくなってしまっていたが、やはり1 0年4万キロと言う事もあってか既に寿命となっていた様だ。

◆ブッシュ類の交換
 左図がスプリング上部にあるスプリング受け用のゴムブッシュで、ど こかに引っ掛けてあるわけでもなく中心の穴径が多少違う事で取り付け られているだけである。
 その為に今まで使用したものも多少長い間スプリングで押し付けられ ていた為に貼り付いているかも知れないが、右図の様な状態からただ引 っ張り下ろせば外れてくるだろう。
 もしもスプリングだけの交換の場合には、今回の様に車体番号まで指 定しても代替品が来る様なので、もしかするとスプリング上下の巻き始 め位置が違っているかも知れない。
 その為に、できればここのゴムブッシュも一緒に交換しておいた方が 良いだろう。
 そしてその出っ張った部分の先端には右図の様にリアの沈み過ぎ防止 用のバンプストッパーが取り付けてある。
 この部品は左図の様に小さなくさび状になった部分が差し込まれてい るだけな為に、取り外す場合にはねじりながら強く引っ張ると簡単に取 り外せるだろう。
 しかし取り付け時には少々やっかいで、部品がゴムの為にただ押して も取り付け部分にある小さなくさび上のものが板金に入らない。
 その為にここの取り付けは部品を強く押し付けながら4〜5回まわし ているうちに入ってくれるが、押し付けが十分でないとなかなか取り付 けられなく引っぱるとすぐに外れてきてしまう。
 その為に、しっかり取り付けないと走行中に脱落してスプリングの間 にはさまれてしまう可能性がある為に取り付けはしっかりと行う様にす る。

◆スプリングの取り付け
 スプリングの取り付けは、取り外しの時にも説明したが左図の様にス プリングコンプレッサーを使用しなくても簡単にできる様である。
 スプリングは左図の様に上部にあるバンプストッパー部分の突起して いる方から差し込み、スプリング上部のゴムブッシュは新品に替えれば スプリングの巻き始めによる取り付け位置を気にする必要はない。
 もしもゴムブッシュを再利用する場合には既にこれまでのスプリング の巻き始め位置がかなりつぶれて跡が残っているだろう。
 その元々の位置に新しいスプリングをあわせれば密着性はいいが、つ ぶれ具合によってはゴムブッシュがちぎれてスプリングが受け皿の金属 に当たってしまい錆びてしまう恐れがある。
 その逆に、元々のつぶれた位置を避けて新しい部分にスプリングの巻 き始めを持ってくるとつぶれていない部分がつぶれるまでには多少時間 がかかるだろう。
 しかし、元々つぶれた部分がスプリングの平らな部分に来る為に、ス プリングから浮いた部分が発生してしまうと言う事にもなる。
 どちらにするかと言われれば車体に錆びて穴が開く事を考えると後者 を選ぶが、古いゴムブッシュでは平らな部分と言っても元々スプリング で押されてつぶれている部分である。
 そんな所にスプリングの巻き始めを持ってきても、新品時からと同じ 期間持つとは思えない為に、ここは是非新品との交換をお薦めする。
 スプリング下部は右図の様にリアアクスル自体がスプリング受けにな っており、ここにスプリングを手で多少縮める位で簡単に乗せる事がで きるだろう。
 そして上部とは違い下部には左図の様にスプリングの巻き始めを合わ せる位置があり、スプリングを乗せたら回転させて必ずこの段差にスプ リングの巻き始めを合わせておく様にする。
 しかし、この位置合わせの部分はキチッと段差が付いている訳でなく 、若干丸みをおびた形状になっている為にピッタリ寄せると荷重をかけ た時にズルッと滑って削れてそこから錆びてしまう他、微妙ではあるが スプリングがねじれたままで取り付けられる事になる。
 まぁ、あまり気にするような事でもないのだろうが、取り付けにはこ のリアアクスルのスプリング受けにスプリングをセットする際には、巻 き始めが段差の確実に平らな部分に合わせておくと良いだろう。
 寸法的にはだいたい合わせ目の凹んだ部分から1〜2mm離れた所に スプリングの巻き始めをセットすればまず問題無いだろう。
 リアはフロントと違いスプリングとダンパーが別々に取り付けてある 事もあり簡単に交換でき、時間が無い時には別の日に分けて作業しても 中途半端になる事が無くてよい。
 たぶん、普通はダンパーとセットの交換かローダウンの為のスプリン グ交換になるのだろうが、古くなってダンパーの交換はしてもスプリン グの交換はしないかも知れない。
 スプリング下部がリアアクスルと金属同士で接触している為に擦れて 塗装がはげ錆びたとしても、まずスプリングが折れたりする事はまず無 いだろう。
 それよりもリアアクスルのスプリング受けの方が錆びて穴が開く方が 早いかも知れないが、ここもどれだけ錆が進行するかは不明で肉厚もあ りそうな板金物なので問題は無いのだろう。
 しかし、できればスプリング下部にもゴムか樹脂製のブッシュでも付 いていればよかった様な気がするが、GT−R等を見ても薄い樹脂かナ イロン製の物が付いていたが、こちらは2〜3年乗っただけで既に引き ちぎれて金属同士が当たってしまっていた為に、結構丈夫な材質でない と付いていても無意味な様である。

◆ダンパーの取り付け
 ダンパーの取り付けるボルト関係も上下共に新品に交換するが、左図 にあるのは上部固定用の長いボルトとナット類である。
 取り外しの時にも説明したが、ダンパー下部を固定するボルトはダン パーと共に外れてくるが、このダンパー上部を固定するボルトは右図の 様に先にタイヤハウス側から差し込んでおき、裏側からにこのボルトが 出っ張った部分へダンパーを一旦ぶら下げる様にし、スプリングワッシ ャーは裏側のナットと一緒に使用する様にしこちら側には使用しない様 にする。
 リアダンパーは車体をしっかり上げられれば全て下側から取り付けた 方がかなり作業性が良いが、今回はジャッキアップして落下防止にコン クリートブロックを使っての作業の為に、左図の様にダンパー下部より 隙間に落として先に上部固定用ボルトにひっかけ右図の様に吊り下げる 様にする。
 右図の様に吊り下げたならば、落下して傷が付いたり変形してしまわ ない様にすぐにナットを取り付けて軽く締め付けておくと良いだろう。
 その際にはナットの前にスプリングワッシャーを使用してからナット を取り付ける様にする。
 そしてリアアクスルにあるダンパー取り付け部分にダンパー下部を差 し込み、左図の様に内側よりボルトで固定する様にする。
 その際にはボルトを締め付ける際にダンパーなどに無駄な力がかから ない様に、左図の様にリアアームの先端をフロアージャッキ等で軽く持 ち上げておくと良いだろう。
 フロアージャッキをかける際には、各部品に傷が付かない様に樹脂製 のブロックや左図の様に古くなった軍手等を敷いてから持ち上げる様に した方が錆の発生を抑える事ができるだろう。


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