SUZUKI CERVO MODE CN32S F6B engine 
イグニッションコイル・プラグ・プラグコードの交換

プラグの交換


◆プラグの取り外し
 イグニッションコイルとプラグコードを取り外すと、左図の様 に多少奥ばった部分に装着されているプラグを確認する事ができ る様になる。
 このプラグを取り外すには専用のプラグレンチを使用するが、 ホームセンターやカーショップでは右図の様な エーモン製 のプラグレンチが何種類か置いてあるだろう。
 ここで用意したプラグレンチは型式がK35の16mmタイプ であるが、このサイズは国産車の4パルブエンジンならばほとん ど使用できるだろう。
 そしてそのプラグレンチを左図の様に軽く押し込みながら挿ゆ っくると回すと、プラグとレンチが合った所で引っかかった様に 止まり、その部分からプラグレンチを押し込んでしっかりとレン チをセットする様にする。
 このレンチの挿し込み口にはプラグの磁器部分を挟み込むゴム が取り付けてあり、この部分にしっかり挿し込む様な感じまで押 し込む様にする。
 もっとも、プラグレンチをある程度まで挿し込むとプラグの形 状と合いそれ以上は挿し込めない様になる為に、ある程度押し込 んでもう押し込めないと言う状態まで押し込めば良いだろう。
 プラグレンチをしっかりとセットしたならば、結構きつく締め 付けてある為に両手でしっかり持ってレンチを回す様にする。
 レンチが軽く回る様になったなら右上図の様に片手でレンチを 押さえながら回し、何度か回しているとレンチが遊ぶ様になれば プラグが外れた事になる。
 あとは左図の様にゆっくりとプラグレンチを引き出せば、プラ グレンチ内にセットされているゴムの輪でプラグがしっかりと固 定され、右図の様にプラグレンチのソケット内には一緒にプラグ が付いてくる様になる。

◆新しいプラグの装着
 取り外したプラグは焼け具合を確認し、あまりにも煤が溜まっ ていたり焼け過ぎている場合には何らかのトラブルが発生してい る可能性がある。
 そんな時には新しいプラグを入れ替えても直ぐに汚れるだけも ったいない為に、元付いていたプラグに戻し本来のトラブル原因 を解明してからプラグ交換を実施した方が良いだろう。
 そして古いプラグはプラグレンチから引き抜き、とりあえず各 気筒毎の比較も見てみる為に、右上図の様に1番から順序良く並 べておく様にする。
 そして右上図の様に新しいプラグを箱から出して、左図の様に プラグ先端部分の保護用キャップを取り外しておく様にする。
 その新しいプラグを右図の様にプラグレンチにしっかり押し込 んでおき、あとはエンジンヘッドにセットするだけである。
 プラグの交換はエンジン内部に異物を入れてしまわない様に、 必ず1本取り外したら直ぐに新しいプラグを取り付ける様にし、 できるだけプラグ取り付け穴を開けたままにする期間を最小限に 止める様にする。
 プラグレンチにセットしたプラグは、左図の様にしてゆっくり とシリンダーヘッドのプラグ穴へと挿し込むが、絶対にプラグの 先端は絶対に当てたりしない様にする必要がある。
 これはプラグ先端は接地電極となっており、この部分に軽い衝 撃を与えただけでも電極が曲がる可能性があり、電極が曲がって しまうとプラス電極とのギャップ量が変わり放電に大きく影響し てしまう為に、取り扱いには十分注意して作業する様にする。
 また新品のプラグだからと安心はできず、製造過程・搬送過程 ・保管過程のどの部分でか変形する可能性もあり、できればシッ クネスゲージ等でギャップを測定してから使用すると良いだろう 。
 しかし、白金プラグやイリジウムプラグにシックネスゲージを 入れるのは厳禁とされており、下手に入れると白金チップやイリ ジウムチップを剥がしてしまう恐れがある。
 その為にあまりお奨めできる方法ではないが、新品のプラグで もシックネスゲージを使用して、極端にギャップ量が規定よりも 外れていたならば別のプラグを用意する様にする。
 プラグの取り付けは右図の様に片手でレンチを支えながら一旦 逆回しの緩める方に回転させ、ゆっくりと回しているとネジ溝が あった場所でカクッと落ち込む部分がある。
 その落ち込む部分が確認できたならばその部分からゆっくりと 締め付けて行く様にする。
 そしてレンチを軽く片手で締め付けられなくなった位置から、 あとは両手でしっかり持ち締め付け方向に90度程度回転させれ ば締め付けが完成する。
 本来はプラグにも締め付けトルクがあるのだが、トルクレンチ を使用する為には専用のソケットを購入する必要がある。

◆古いプラグの確認と保管
 古い取り外したプラグはその時までのエンジン状態を把握する 為の貴重な資料で、交換後ものちのち参考にできる様に大切に保 管しておく様にする。
 今回は2万キロの時とは違い左図の様に錆が多いのが目立った が、冷却水の漏れも無い為に問題は無いだろう。
 まれに、エンジンヘッドのガスケット劣化により、シリンダー 内に冷却水等が漏れ出す事があるが、これらは潤滑系統の構造上 の問題もあり必ず起こるとは限らない。
 そして右上図の様に左から順番に1番シリンダーのプラグから 並べてみたが、3番プラグに多少他よりもカーボン付着が多い様 な気がするが、逆に1番プラグが少ない感じがする。
 ただ、プラグの電極先端に関しては焼け具合に差ほど違いは無 く、1番と3番プラグはプラグコード付だったりする事もあり、 グループインジェクションだという事もありシーケンシャルイン ジェクションの車両と比較すると多少の煤はしょうがないのだろ う。
 これらのプラグは左図の様に新品プラグに付いていたキャップ を取り付け、右図の様に空になった箱に何番プラグで使用してい たかを明記して保管しておく様にしている。
 普通は交換したら古い部品は捨てる事が多いだろうが、プラグ の様にその時の状態を残せる物は以後のトラブル時の比較などの 資料として残しておくと良いだろう。
 よくプラグの焼け具合を判断する基準はなかなか言葉では表せ ず、一番良いのは調子の良い期間に使用していたプラグが良い見 本とできるだろう。


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