スズキ アルトワークス RS-Z(HB21S)
車両下部の錆具合

◆フロント周り
 エンジンを下ろす際にはフロントバンパーを取り外す必要があ る為に、一緒にボディ修復の為に普段は隠れて見えない部分まで 調べておく様にする。
 もっとも、ボディが全くダメな場合にはエンジンを載せかえる 事は無意味な為に、予め見える範囲や最低でもバンパーを取り外 したりリフトアップしてみて調べておく様にする。
 左図の様にリフトアップされていると写真等の撮影がし易い為 に便利である。
 バンパーで覆われている事もありヘッドライト下部は右上図の 様に意外と錆びておらず、この部分は錆びていても交換が可能な 為に部品で取り寄せて塗装すれば簡単に交換できるだろう。
 このヘッドライト部分を下からのぞいて見ると、ヘッドライト を取り付けている板金がかなり錆びており、この部分は次回交換 する事にするが、この程度であればHIDにする際に自分で部品 を取り寄せて交換しても大丈夫だろう。
 更に右上図の様にフェンダーからビスで固定されている部分も ビスからの錆か若干錆びており、この程度であれば黒錆化する事 でも対処できるかも知れない。
 そしてエアコンの配管関係を固定している部分のビスからも錆 が出てしまっているが、この辺も部品として交換で切る部分は部 品を取り寄せて交換する様にし、ボディの板金側は黒錆化しても 間に合うかどうかを確認しておく様にする
 その他の部分は右上図の様に左側のライト周辺と同じでビス部 分以外は錆がほとんど無い。
 左側のヘッドライトを固定している物よりは右上図の右側ライ トの固定金具は錆びておらず、ヘッドライトの下側も錆ている事 もあり何れヘッドライト自体の交換もした方がよいだろう。
 また、左上図はエアコンのコンプレッサーであるが、エアコン の冷媒が抜けない様にコンプレッサーをボディ側に残して配管を 取り外さない様にしてある。
 25万キロ無交換かどうかは不明だが、コンプレッサー自体も どれだけもつかは不安なところであり、コンプレッサーがリビル ト品で無ければ新品で5万円丁度となる。
 上図はラジエータであるが、今回はこれらは全て新品部品と交 換するが、25万キロで10年ほど使用すると右上図の様に配管 部分がこの様になり、ホースバンドの錆が多いがラジエータの上 下が樹脂製の為か錆は無いが割れ易くなっているかも知れない。
 左上図はラジエータの背面に取り付けられた電動ファンで、こ のファンモーター等も交換したいところではあるが、今回はその まま再利用してファンカバーとラジエータの間に取り付けてある スポンジ部分だけを新品部品に交換する様に依頼してある。
 また右上図はエアクリーナボックスであるが、エアクリーナボ ックスとタービンを接続する配管が樹脂製の為に交換したが、つ いでに右上図にあるエアクリーナボックス自体もエアクリーナと 共に交換を依頼した。

◆エンジンルーム内
 エンジンルーム内は通常エンジンが載せてあると見えない為に 、エンジンを下ろした時だけ見れると言う事もあり、必ず錆具合 等を確認しておく様にする。
 左上図はエンジンを取り付けてあるメンバを固定している部分 で、エンジンはほとんどが両側にあるこのメンバを固定する部分 だけで支えられている。
 左上図では若干錆はあるもののそのまま黒錆化すれば使えそう で、ただボルトだけは交換した方がよい様であるが、今回は新品 部品の依頼を忘れた為に追加が必要である。
 また右上図は足回りを支えるロアアーム部分であるが、ロアア ーム以降は全て部品で交換できるが、このロアアームを固定して いるボディは簡単に交換する事はできない為に十分に確認してお くが、今回の車両では十分黒錆化をするだけで済みそうである。
 もちろん黒錆化をした部分も含め、車両下部は厚手の防錆処理 を行ってもらうのだが、現状を確認して完全に錆びた部分を修復 しないと防錆処理をしても内部で錆が進んでしまう。
 上図は左フロントの内側で、丁度バッテリーの設置してある下 側になるが、溶接部分においての錆がありこの程度であれば黒錆 化だけで済むかどうかは板金屋さんに判断してもらう。
 塗装されている部分に関しては意外と錆が無い為にこのままで も大丈夫だろう。
 更に上図はハンドリングのギヤボックス周辺であるが、この部 分のゴムブーツにはヒビが無くこのまま使用してみるが、このス テアリングのギヤボックス関係自体も含め交換するかどうかを検 討する必要があり、このまま使えればゴムブーツだけでも交換し ておく様にする。
 左上図では左側からクラッチワイヤーと中央から出ている2本 のミッション用のシフトレバーから出ているワイヤーがあり、今 回はこれらも全て新品部品に交換を依頼してある。
 また、右上図は右フロント足回りの内側で、丁度エンジンのフ ァンベルトが回っている側であるが、漏れたエンジンオイルをク ランクプーリ等で撒き散らしていたのかその周辺の板金部分が真 っ黒で、丁度オイルが付いた部分にホコリが付着した様になって いる。
 左上図はブレーキブースターで、これらも何れブレーキキャリ パー等と共に新品部品に交換するが、今回はブレーキオイルだけ 全て交換してもらう様に依頼してある。
 また左右にあるサスハウスの溶接部分にも錆が発生している為 に、この部分も黒錆化だけで済むかどうかを板金屋さんに確認し てもらい、板金同士のスポット溶接部分には隙間を埋める処理が されている為に、その部分から内部も錆びていないかどうかを確 認する必要がある。
 左上図はバッテリーからの直接接続されているヒューズボック スやリレーで、この部分も古くなれば交換した方が良いが、この 位置にあればいつでも交換できるだろう。
 全体的にエンジンルーム内は溶接部分以外は錆ている部分が少 なく、上図の様にエンジンルーム上部であれば意外とそのままで も大丈夫な様な感じがする。

◆リア周り
 今回はマフラーを外す際の作業性の為か、左下図の様にリアバ ンパーも取り外されていた為に、予定外にリアバンパー内部も錆 の確認ができる様になっていた。
 リアの足回りもフロントと同様に、いずれ全て新品部品に交換 するが、それらの取り付け部分等はある程度錆の具合を確認して おく必要があるだろう。
 もっとも錆がひどい部分が上図の様に両側にあり、丁度リアバ ンパーを下から固定する為の板金が取り付けてある部分にあり、 どちらも完全に板金が錆びてメクレ上がっている。
 これらは左下図の様にフレームとなるパイプ状の物が溶接され ている部分で、リアのこの面部分だけ部品で取り寄せて溶接し直 して塗装するか、この部分だけ切り取り別の板金で部分的に溶接 し直すかは板金屋さんの判断になるだろう。
 そして字光式ナンバープレートを取り付けた際に配線上のトラ ブルとなったハーネスが右上図で、白いコネクターが右上図の板 金とリアバンパーとの間にスペースが無く、右上図に見える丸い ゴムブッシュを取り外してスペアタイヤが収納されている部分か ら圧着処理した。

◆ドアの車体下部
 ドアが錆びて欠けている為にその錆がどれだけ影響しているか だが、特に下図ではフロントタイヤで巻き上げた雨水や砂等が直 撃する為に錆び易いと思われる。
 丁度上図でリフトアップしている部分であるが、タイヤで巻き 上げて直撃している部分がよく錆びているが、直接見た感じでは 表面だけの為に黒錆化で済みそうである。
 そして一番錆がひどい部分であるが、サイドステップの下部が 上図の様に錆びており、錆が広がり少しずつ錆落ちていったのか 二重や三重になって剥がれている。
 更に板金同士が重なり合っている部分に関しては、上図の様に 完全にボロボロになっており、場所によっては手で簡単にボロボ ロと剥がせる位になってしまっている。
 助手席側の下に回り込んで見ると右上図の様にボロボロになっ ている部分もあり、車体底面と側面との溶接部分になる事から、 どの様に修復するのかは不明である。
 その為に、これらの部分に関しても板金屋さんの判断で処理し てもらう様にする。
 そしてリアタイヤ側の下部も錆びているものの、フロントほど ではなく、おそらく雪の固まりや何らかの障害物等で腹を擦った 様な感じもある為に、それらの部分から錆びたのだろう。

◆腹回り
 腹回りはプロペラシャフト周辺の板金の錆び具合を調べてみる。
 左上図はエンジンマウントが取り付けられていた部分の様であり 、この辺もボルトを新品に交換して黒錆化するだけで大丈夫の様な 感じである。
 右上図はおそらくシフトレバーが取り付けてある部分の様で、こ こも板金の周囲が錆びている為に、交換が可能か黒錆化で済むか確 認してもらう様にする。
 今回は4WDと言う事をすっかり忘れていたが、上図の様にプロ ペラシャフトの中央部分にあるジョイント部分の取り付け部分があ ったが、この辺も錆びている為に確認してもらう事にする。
 また、リアのデフやセンターデフを交換する際には、この接続部 分にある軸受けも交換すると共に、プロペラシャフトも錆び具合に よってはリビルト品等と交換する方が良いだろう。
 上図はリアにある燃料タンクの横で、マフラーを取り付けるフッ クが取り付ける部分であるが、やはりこのマフラー用のフックが溶 接されている部分が錆びている様である。
 その他にはブレーキの配管を固定している白いクリップを取り付 けている部分の一部に錆があったりするだけで、全体的には錆が少 なく黒錆化だけで行けそうである。
 上図はリアデフで、プロペラシャフトが取り付けられている側が おそらくセンターデフになっていると思われるが、この軸受けの部 分からオイル漏れを起こしている様で、シールだけでも交換すれば 良いのだろうが、何れリビルト品に交換する予定でいる為に今回は このまま使用する。
 錆が少ないと思っていたら、ブレーキホースが出ている部分をリ アからのぞいて見ると、右上図の様に結構錆びており黒錆化だけで は済まない様な感じになってしまっている。
 この部分も確認してもらいどう処理するかは板金屋さんにお任せ する事にする。

◆燃料タンク周辺
 燃料タンク自体も交換するかどうかだが、何れ燃料ポンプや燃料 ゲージ等とホース関係も交換する為にその下見をする事にする。
 さすがにガソリンタンクと言う事で他のどの部分よりも錆びは少 ないが、2分割構造の燃料タンクの為にやはりつなぎ目に錆が出て きており、何れ新品で交換した方が良いかも知れない。
 そして左上図に見えるのがフューエルフィルターで、これがボロ ボロに錆びておりこの状態では危険では無いかと思われるほど錆び ており、右上図の様にその錆が流れた為かボディ周辺にも錆が発生 していたが、剥がれてはおらず黒錆化で大丈夫かも知れない。
 今回は25万キロと言う事もあり、このフューエルフィルターは 配管と共に交換予定をしていた為に問題ないが、燃料タンク側は次 回となる為にフューエルフィルターから燃料タンク側まではこれま での古い配管をそのまま使用する事にしてある。
 左上図は燃料タンクの上側であるが、意外と錆びておらずとりあ えずは大丈夫の様だが、右上図の様に燃料タンクを固定している部 分に錆が多いが、黒錆化で何とか大丈夫な感じがする。
 そして右上図が燃料の供給口から燃料タンクまでの配管で、金属 とゴム製の配管とホースが組み合わされて接続されており、左上図 の様に燃料タンク側の接続部分には錆が無い様である。
 燃料供給口の付け根は狭くて撮影ができなかったが、この部分は 交換できるために燃料タンクを交換する際にでも一緒に交換すると 言う事にする。

◆ブレーキ配管周辺
 エンジンの次には安全性の為にブレーキ関係に着手するが、その 際にはブレーキブースタからキャリパーまで全て交換するが、配管 関係もどの様な感じになっているか観察してみた。
 今回の車両ではABSが付いていないタイプであったが、セルボ モードよりもブレーキが効かない為に、全て交換して様子を見た方 がよいだろう。
 ブレーキの配管は左上図のブレーキブースタから左右と後輪用の 3方向にわかれて配管されており、左上図では右フロント用に板金 に開けられた穴から出ている。
 そして後輪用はそのまま下に向いており、左フロント用は右上図 の様に燃料の配管と一緒に下りて右フロントと同様に板金の穴から 出ている。
 フロントブレーキのキャリパーには左上図の様に途中までが配管 で引いてあり、あとは左上図の様にダンパーに中継で固定されたゴ ム製のホースで右上図の様にキャリパーに接続される。
 今回はブレーキホースだけでも交換しておけば良かったのかも知 れないが、現物を見てみるとゴムホースにはヒビ等も無くしばらく は大丈夫なような感じがする。
 もしかすると前のユーザーがブレーキホースレンチを持っていた 事から、ホースにヒビが見られない事からも交換していたのかも知 れない。
 左上図の様にブレーキブースタから下りてきた後輪用のブレーキ 配管はタイヤハウス側に曲げられ、そして右上図の様にボディの下 へと出されて配管にはカバーが取り付けられている。
 このカバーは右上図の様に全て錆びており、取り外さないとホー スの錆び具合もわからないが、今回はこのブレーキの配管はカバー と共に新品に交換してもらう様に依頼している。
 左上図の様にブレーキ配管用のカバーは全て錆びており、配管は 錆びていないのかも知れないが、右上図の様に後ろまで全てカバー は錆びている。
 そして右上図の様に燃料タンク部分の反対側で配管が立ち上げら れた直後で、3ウェイが使用されて左右の後輪に分けられているが 、セルボモードの場合にはここにPバルブも付けられているがこの ワークスではそのPバルブが見あたらない。
 左右に分岐された配管は左上図の様に全て配管で引き回され、右 側の後輪には右上図の様にダンパーの付近まで配管で引かれ、途中 でゴム製のホースに変換されてキャリパーに接続されており、その コネクター部分のブラケットが溶接してある部分に錆が見える。
 左側の後輪用の配管は燃料タンクで見えないが、右側と同様にダ ンパー付近まで配管で引かれ、そこからゴム製のホースに変換され てからキャリパに接続されている。
 おそらく右側と同様に配管とゴム製のホースに変換する部分に取 り付けられたブラケットが溶接されている箇所にも錆が発生してい るものと思われる。

◆燃料配管周辺
 ブレーキの配管と同様に、燃料系の配管も後部にある燃料タンク からエンジンまでボディの下部を引き回してある為に確認しておく が、こちらもブレーキの配管と同様に全て燃料系の配管も交換する 様に依頼してある。
 燃料の配管は左上図のスピードメーター用ワイヤーの後ろにある 2口の配管から始まり、右上図の様に助手席側のタイヤハウス側に 折り曲げられて配管されている。
 そして右上図の様にボディの下側におり、ブレーキホースと同様 に左下図の様にボディ下部にカバーを取り付けられて配管されてい る。
 後輪側までたどり着くと、右上図の様に燃料タンク室で真上に折 り曲げられ、そこからはゴム製のホースに変換されているのがわか るだろう。
 あとは左上図の様に燃料フィルターと右上図の燃料タンク等に接 続されている。
 ブレーキ系もそうである様に、燃料系も錆び具合によっては配管 やそれらを覆っているカバーも交換した方が良く、特に左上図の様 にフューエルフィルターは危険な状態まで錆びる為に、点検時など で確認してもらい交換する様に日頃から注意する方が良いだろう。


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