スズキ アルトワークス RS-Z(HB21S)
リアの電源配線

◆表示板照明の取り外し
 リアのナンバープレートには必ず照明器具が取り付けてある為 に、字光式器具を取り付ける場合にはこの照明を点灯しない様に する必要がある。
 その為にリアの字光式器具への電源供給は、フロントの様に分 岐するのではなく、元々の照明器具を取り外してしまいそのハー ネスに直接コネクターを取り付けた方が簡単である。
 今回の場合には左上図の様にリアバンパー上部に電球式の照明 器具が取り付けてある為に、その両側にある固定ネジを右上図の 様に一般的なbQのサイズのプラスドライバーで取り外す。
 固定ネジはナンバープレートに対して直角ではなく若干角度が 付いている為に、右上図の様にドライバー自体も若干斜めになる 為にネジ頭を破損しない様に取り外す。
 固定ネジを取り外しても照明器具は右上図のU字型の取り付け 部分の上側にある為に、照明器具を45度程度回転させて左上図 に見える照明器具の両脇に見える固定の為の広がっている部分を 片側ずつ外す様にする。
 この部分は結構取り外すスペースが狭い為になかなか取り外せ ないが、上手く知恵の輪の様にしてバンパー上部に寄せて下側に なった部分を右上図のU字型部分から抜ければ外れる。
 そして左上図の様に線材を引き出すと元々の純正ハーネスのコ ネクターが出てくるが、その前に左上図のコネクターハウジング の上に見えるケーブルクランプを外しておく。
 このケーブルクランプは板金に直接溶接されている物で、手で 引っ張ると巻き付けてある物が簡単に緩む為に、線材をこのケー ブルクランプから外してから引き出す様にする。
 引き出した線材は右上図の様に照明器具側から保護チューブを 切り取って行き、右下図の様に照明器具からある程度の線材を残 して切り取ってしまう様にする。
 これは字光式器具から普通のナンバープレートに戻す際を考慮 する場合に便利で、照明器具には今回取り付け様とするコネクタ ーを取り付けるに十分な長さを残しておく。
 また、コネクターでなくともギボシ端子等を使用して戻す事も 考えられるが、ギボシ端子の場合には端子カバーが長い為に右上 図よりも長くしておかないと使用できないだろう。

◆コネクターの取り付け
 そして左下図の様に切断した車両側に付いていたビニールチュ ーブをそのまま使用しても良いが、古い為に右下図の様に別に用 意したコルゲートチューブに変更した。
 そして左下図の様に切断した線材の先端にはコネクターのピン を圧着しておくが、こちら側が電源供給元となる為にメスコネク ターのピンを取り付けておく様にする。
 コネクターのピンを取り付けたならば右上図の様にコネクター ハウジングにピンを挿し込むが、この場合もオスピンと同様にピ ンにある突起部分をハウジングの凸部分に合わせる。
 そして完全に押し込まれるとハウジングの奥で突起がパチッと 広がる音がし、線材を引っ張っても抜けなくなる事を確認してお く必要がある。
 コネクターの取り付けが完了したならば左図の様にコルゲート チューブにテーピングしておくが、ここではケーブル長が短い為 に全体をテーピングしておいた。

◆線材を通す部分を決める
 リアバンパーにあるナンバープレート取付位置にはあまり穴が なく、唯一左下図の様に字光式器具の線材が出ている若干上にあ る四角い穴からバンパーの裏側に線材を出した。
 そして右下図の様に車両側のハーネスが出てきていた部分から 出しておき、この部分に線材の長さに十分余裕を取り、バンパー 着脱の際には簡単にコネクターを取り外せる様にした。
 しかし、今回使用したコネクターでもこの穴からは出し入れ出 来ず、若干この四角い穴を下側と左右にヤスリで広げておき、何 とかコネクターを通せる様にしてある。
 若干線材が見えるかも知れないが、わざわざバンパーの裏側に 線材を出さずとも、字光式器具から出ている線材を真上に持って 行けばそのまま接続できる。
 しかし線材をバンパーと挟む様になっている事から、上に行け ば行くほどナンバープレートを固定するボルトで線材をつぶす事 になる為に、本来は字光式器具から線材が出ている位置のバンパ ー側に穴を開けた方が簡単で確実なのかも知れない。

◆照明器具からの線材
 字光式器具には左下図の様に予め線材にはビニールチューブが 通されているが、このチューブの長さが短い為に今回の様に字光 式器具を取り外して安定した位置まで置いてからコネクター式に すると結構なケーブル長になる為に、間違いなく付属のビニール チューブでは不足する。
 その為に今回は左下図の様に付属のビニールチューブは完全に 取り外してからコルゲートチューブを取り付けたが、ビニールチ ューブをそのままにしてコルゲートチューブを取り付けても良い が、コルゲートチューブのサイズが似た様なサイズを使用すると 、逆にコルゲートチューブの切れ目が開き水が入り易くなる為に 注意する。
 その為に、コルゲートチューブを用意した場合には付属のビニ ールチューブは取り外した方が良く、もしもコルゲートチューブ の切れ目が開きそうな感じであれば、全体的にテーピングして水 が入らない様にした方が良いだろう。
 線材の先端はできるだけコルゲートチューブで覆っておいた方 が良い為に、適度な長さに切断した後は処理し易い様に線材をコ ルゲートチューブから引き出しておく。
 そして線材をストリッパーで外皮だけを剥いておくが、コネク ター用の端子自体の圧着部分の長さだけ剥き、あまり長過ぎると コネクターのピンがハウジングに入らなくなる為に注意する。
 コネクター自体は電源が供給される元にメスコネクターを取り 付ける為に、上図の字光式器具側にはオスピンとオス用のハウジ ングを使用する。
 2本の線材にコネクターのピンを圧着したならば、右上図の様 にハウジングにピンを挿し込むが、ピンの挿し込み方向があり圧 着部分の画像にある捲れている部分がハウジング内のピンを挿し 込む穴で凸部分の狭い部分に向けて挿し込む様にする。
 そして確実に押し込むとこの捲れた部分がハウジングの奥の方 でパチッと抜ける音がして、線材を引っ張ってもハウジングから は抜けない様になる為に、後は右上図の様に作業性の為にコルゲ ートチューブからはみ出していた部分を戻しておく様にする。
 テーピングは線材に無理がかからない様にコルゲートチューブ 上から行い、ある程度引き伸ばす様にして巻き付けてテープ同士 の重なり部分に隙間ができない様にする。
 今回は左上図の様にコネクターハウジングの根元まで巻いてみ たが、この場合にも外れ易くなる為にコネクターハウジング側で 巻付けを止めないで、そのままコルゲートチューブの位置まで巻 き戻してから切断した方が良いだろう。
 更に、テープを切断する前にはテープの引き伸ばすテンション を弱くしてコルゲートチューブに1回転以上巻いてから切断し、 テープ自体が伸びて外れない様な工夫をしておく。
 字光式器具のコネクター取り付けが完了したならば右上図の様 にバンパー裏側から、本来照明器具が取り付けられていた部分ま で線材を取り回しておく様にする。

◆トラブル発生
 前後共に配線した字光式器具の点灯確認をしてみた所、何故か リア側の字光式器具だけ点灯せず、コネクターにしておいたのが 幸いで前後の字光式器具を交換してもリア側だけ点灯しない為に 、字光式器具の故障ではなく車両側の様である。
 調べた結果、右上図の様に車両側に使用されていた従来の照明 器具用のコネクター部分で、線材が錆びて黒く緑色になった上に 断線して外れてしまっていた。
 その為にバンパーの裏側で今回使用したコネクターのメス側を 直接取り付け様としたが、線材が短く更にバンパーと車両の板金 とのスペースが無く取り付けられない。
 そのハーネスを辿って行ったところ、丁度左上図の様に車両の 室内側にあるスペアタイヤ側に出て来ている事がわかり、右上図 の様にその部分のゴムブッシュを取り外した所、かろうじて右上 図程度の線材の長さが確保でき、この部分で今回使用したメスコ ネクターを取り付けてコネクター毎バンパー側に押し出した。
 これによりリア側の字光式器具も点灯する様になった。


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