スズキ ワゴンR FX Limited U(MH23S)
通信信号線の接続

◆自己判断コネクタの取り外し
 イモビアダプターでは車両側とのシリアル通信を利用して、あ たかもエンジンスタート時にリモコンキーからの返信があったの 様に通信してイモビを解除している。
 その為に、車両側の通信である送受信信号と接続する必要があ るが、今回はパーキングブレーキペダルの上部でダッシュボード の下部にある左下図の様な自己診断コネクターに接続する。
 この自己診断コネクターは右上図の様になっており、樹脂製の コネクターが車両側の樹脂部分にある四角い穴に挿し込んであり 、長手方向の左右に爪があり固定されている。
 そのコネクターの長手方向にある両側の爪を左上図の様に指で 閉じたままにしてコネクターを押す事で、右上図の様にコネクタ ーを後ろ側へ抜き取る様にする。
 爪が指で押し難い場合には、マイナスドライバー等を使用して 、片側ずつ爪を押しながらコネクターを押して、爪が車両側の角 穴により押し込まれる位置まで押し込み、もう片方の爪も同様に する事により簡単にコネクターを取り外す事ができる様になる。

◆エアコンのセンサー配線取り外し
 自己診断コネクターの線材は短い為にコネクターの背面にある 線材に他の配線を追加する様な余裕は無い為に、以下の様にして 直接配線には関係ないが線材を長く引き出す為に、エアコンのブ ロアーボックスの横にあるセンサーから線材やコネクターを一旦 取り外す必要がある。
 線材は自己診断コネクター用の線材と共に結束されており、左 上図の様に自己診断コネクター側から出ている線材は、一旦と中 でエアコンのブロアーボックスで右上図の様に固定されているお り、その先には緑色のコネクターが付いておりセンサーへと接続 されている。
 その線材の途中で固定されている部分は、左上図の様に長手方 向の両側に出ている爪の部分を、プライヤー等で閉じたままで真 上に上げる事により右上図の様に取り外す事ができる。
 この樹脂製のハーネスクリップにある爪を取り外す場合には、 爪をプライヤーで閉じた時に持ち上げる分だけプライヤーの先端 に隙間を作っておく様にする必要がある。
 線材の先端には左上図の様な緑色のコネクターが付いているが 、このコネクターも右上図の様に線材を引っぱっても大丈夫な様 に取り外しておく必要がある。
 この緑色のコネクターは左上図の様に、右側にはコネクターの ロックを解除する為の爪が見え、この爪を線材側に押したままに しないとコネクターを抜き取る事ができない様になっている。
 コネクターは線材を引き抜かず、緑色のコネクター部分を引っ ぱる様にするが、抜けてこない場合には左上図で上下部分を交互 に引っぱって少しずつ引き抜く様にする。
 自己診断コネクターと一緒に結束されている線材の固定を取り 外す事により、左上図の様に元々自己診断コネクターが取り付け てあった上にある大きな穴からコネクターを引き出せる様になり 、追加配線作業がかなり楽にできる様になるだろう。
 もしも右上図の様な線材の長さで足りない場合には、奥に見え る黒い線材保護用のチューブを剥き取る必要があり、必要な分だ け剥き取ったら再度テーピングをしておく様にする。

◆イモビアダプタからの配線
 イモビアダプターからの通信用線材には右下図の様に白い2P コネクターが取り付けられ、緑色と橙色の線材が取り付けられた 物を使用するが、今回のワゴンR(MH23S)ではこの白いコ ネクターは不要となるものの、配線の引き回しには2本一緒にな ったままの方が便利な為に、配線直前まではこのままの状態で配 線を引きまわす様にする。
 この右上図にあるイモビアダプターからの通信信号線は左下図 の様にステアリングコラム下部を通して、自己診断コネクターを 引き出した部分にコネクター先端を合わせておく。
 線材は右上図の様にステアリングコラム下部にあるハーネスと 共に結束しておき、他の作業でカバーを着脱しても引っ掛けたり 噛み込んだりしない様にしておく。
 イモビアダプターから出ている線材には左上図の様なコネクタ ーが取り付けられているが、今回は使用しない為に線材の結束が 終わったならば右上図の様に切り取っておく。
 また、線材がわからなくならない様に接続の段階までそのまま にしておくのも良く、1本ずつ切り取って接続していけば線材が まるまって中に入って行ってわからなくなる事は無いだろう。

◆自己診断コネクターについて
 自己診断コネクターには下図の様なOBDU規格タイプのコネ クターが使用されている為に、直接純正のハーネスに加工したく 無い場合には下図のコネクターを購入して、中継コネクターを製 作してその部分に今回のリモコンエンジンスターター用の線材を 一緒に接続すると良いだろう。
 上左図の下部にある赤と青のコネクターがオスコネクターで、 挿し込み口は右上図の様になっており色違いでどちらも全く同じ 形状で、車両側のコネクターへ直接挿し込む事ができる。
 中継ケーブルを作成の際には必要ないと思うが、左上図の上部 にある黒い物がコネクターのフードで、短いタイプと長いタイプ の2種類あるが、長いタイプの場合にはチョッとした信号変換回 路等も入れられる様なスペースがある。
 また、左上図の右上にはC型の金具が見えるが、コネクターの 線材をフードに固定する為の金具で、多芯ケーブル等を使用した 際にはしっかりと固定できそうだが、数本だけのバラ線を使用し た場合にはC型の径が大き過ぎて無意味な物になってしまうだろ う。
 上部のコネクターが車両側に取り付けられている物と同じメス コネクターだが、車両側には黒色のコネクターが取り付けられて いる場合が多いが、市販されている物では白色しか探せなかった が、色違いで全く同じ形状の為に使用する上では全く問題ない。
 各オスとメスのコネクターにはピンが必要で、上図の様にピン も単品売りされているが、左上図がオス用のピンで右上図のピン がメス用のピンとなっている為に間違えない様にする。
 このピンと同じ様な圧着工具は何種類かあったが、コネクター を販売していた所で使用していたお薦めの工具が上図の製品で、 今回は試しに工具も一緒に購入してみた。
 これらのコネクターは全て Garage IN−take にお世話になっている。
 また、上図の様なCAN通信用の変換アダプターと通信モニタ ーソフトがあれば、各ユニットとの通信状態がモニターでき、今 回のイモビアダプターとのやり取りも確認できると思われる。
 しかし上図のハードとソフトは高価な為に、色々な情報を読み 出したり他のソフト等を自作するのでなければ必要無いだろう。  もしも興味があれば 潟Rンパス・ラブ にて扱っている為に参考にしてみるとよいだろう。

◆コネクタへの圧接
 今回の製品では車両の自己診断コネクター背面の配材に左下図 の様な分岐タップを使用して、純正ハーネスとイモビアダプター のハーネスに噛み込ませて接続する様になっている。
 その為に、純正ハーネスに傷を付けたく無い場合には上記で説 明したコネクターのオス/メスを購入して中継ケーブルを作成す る様にした方が良く、この分岐タップは確実に取り付けて結束処 理しないと接触不良の原因になり易い為に注意する。
 今回は製品に付属の分岐タップを使用して接続する説明を行う 事にする。
 今回の製品に付属の分岐タップは右上図の様に3分割になって おり、0.3〜0.5゜用の線材が使用できる物が2つ付属され ており、一旦線材をクランプしてから圧着する様になっている。
 線材は右上図の様に中央部分にセットしてしまうと、左下図の 様に圧着する部分の穴が開いている為に、一旦左側のケーブルク ランプを起こしてしまうと圧着部分が裏側になる。
 その為に、線材は右下図の様に左側の部分に置く様にする。
 そして右上図の様に内側の線材の溝に純正ハーネスの線材を置 き、左下図の様に追加するイモビアダプターの線材はストッパー の付いた端の線材用の溝にセットする。
 更に線材をセットした部分を動かさないで、左下図の右側を線 材をセットした側に折り返す事により右下図の様になるが、この 際にしっかりとプライヤー等でカチッと言うまで挟み込む。
 しかし今回の線材の外皮は細い為に、しっかりと分岐タップを 閉じても線材が簡単に抜けてしまう為に、次の圧着作業が終わる まで絶対に線材が抜け出ない様にする必要がある。
 圧着作業前には必ずもう一度右上図の様に線材の端が分岐タッ プのストッパーに線材が確実に当たっているかどうか確認してか ら、右上図の左側にある圧着板がある物を右側の線材に折り返し ておき、プライヤーで挟み込むまで指でしっかりと線材が抜けな い様に固定しておく。
 後はプライヤーでこちらもカチッと言う部分までしっかりと噛 み込む必要があるが、プライヤーは面押しができない為に1mm 程度押し込んだら一旦軽くハンドルを緩めてもう一度挟み込む方 が良いが、線材の圧着を途中で止めると切れ易くなったり圧着不 良の原因にもなる為に、本来は左下図の様な方向からではなく線 材が1本だけ出ている方の側からプライヤーで挟み込み、そこか ら一気に圧着して行った方が良いだろう。
 また、自己診断コネクターの通信用信号には極性がある為に、 どちらにつないでも良いと言う訳でなく、車両の赤/青の線材に はイモビアダプターの緑色を接続して、車両の白/青の線材には イモビアダプターの橙色を接続する様にする。
 今回は純正ハーネスの圧着できる範囲が短かった事と、分岐タ ップが2個だけと言う事もあり、左下図の様に2個同じ位置に圧 着したが、できれば段違いに圧着した方が良い。
 それは1ヶ所にかためて圧着すると1箇所が太くなり、接触不 良防止の為の結束ができなくなる為で、できるだけ一定間隔に圧 着する様にした方が良いだろう。
 圧着が完了したならば、右上図の様に分岐した線材と元の線材 をタイラップで固定するが、あまり分岐タップの近くを結束する と線材が引っぱられて接触不良の原因となる為に注意する。
 更に左上図の様に分岐タップとハーネスを固定して、分岐タッ プが走行中の振動でバタバタしない様にする必要があるが、左上 図では2個の分岐タップをまとめて固定している。
 本来は2個の分岐タップは十分に離して1個毎を線材に固定す ると良いのだが、今回は分岐する部分の線材が短かった為に2個 まとめて結束する様にした。
 後は右上図の様に自己診断コネクターを元の場所に移動して、 裏側から押し込む事によりしっかりとコネクターの両端にある爪 で固定された事を確認しておく様にする。

◆取り外したコネクタを戻す
 自己診断コネクターを元の位置に取り付けたならば、左下図の 様に取り外してあったエアコンのブロアーボックス横にあるコネ クターに挿し込んでおき、ハーネスも固定しておく様にする。
 コネクターの手前にはハーネスを固定するクリップが付いてお り、右上図の様にブロアーボックスにある穴に押し込み、クリッ プがカチッと確実に挿し込まれて爪が開いた事を確認する。
 後はハーネスの先端に付いた左上図にある緑色のコネクターを 、ブロアーボックスに付いたセンサーに挿し込んでおくが、コネ クターには取り付ける方向がある為に注意する。
 取り付ける方向は左上図の様にコネクターの右側にロック用の 爪が見える方向で挿し込む様にして、爪が置くまで入りカチッと ロックされる部分まで確実に挿し込む様にする。


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