その他の保守部品



◆整備書とパーツリスト
 左図にあるのが今回購入したホンダ除雪機スノーラの整備書(サー ビスマニュアル)と部品表(パーツリスト)であり、下にある物がそ れぞれの追補版となっておりA4サイズの用紙で各10枚近くずつ用 意されていた。
 整備書に関してはHS970には3タイプのモデルがあり、現在使 用している物は2番目のモデルであったが、残念な事に最終モデルの 整備書しか発行していないとの事で、全く違っている訳でもないだろ うと購入してみた。
 HS970SV(K3)の最終版はマフラーが静音タイプに変わっ たり、オーガに安全スイッチが付いたりと色々と変わってはいる様で ある。
 今回購入したサービスマニュアルはHS970K3とHS1170 の兼用版で、この以前にもHS970(K1とは付かない様である) とHS970K2用が存在するはずである。
 やはり整備書は自動車と同様に不具合時の調査や部品交換の際の分 解方法を知るには便利で、消耗品等も予め整備書を見ておく事で常に 状態を把握するにも便利で、完全に壊れる前にある程度予測しておけ る部分もあるだろう。
 分解方法も左図の様に全体の展開図と、部分的な説明付き展開図が 載っている為に、分解しながら分解方法を見つけ出すと言うよりはは るかに効率よく分解できるだろう。
 部品表は幸いにも全タイプが全て載っており、手動シュータのHS 870と電動シュータのHS970との兼用版になっている。
 このパーツリストを見るとHS870/970共に末尾に何も付か ないタイプとK1〜K3まである事から、タイプは3種類でなく4種 類ある様である。
 パーツリストも右上図の様に分解図の様なイラストに付いた番号を 下の表から探し出せは部品名や品番・価格等がわかる様になっており 、表の中間には各モデルとタイプ別の適合表になっている事から、こ の部分の違いを見分ける事でタイプ別に何が違うのかもわかる様にな っている。


◆バッテリー補充液
 除雪機は自転車小屋の方に置いてあり、スペース的には大きいのだ がトタン1枚の為に夏場のバッテリー保管には向かないかと、自動車 用の車庫にバッテリーだけ取り外して保管していた。
 しかし、2年目ぐらいにある日突然バッテリー液が下限よりも少な くなっており、慌てて左図の様なバッテリー用の蒸留水を購入して補 充しておいた。
 パッケージには左上図の様にバッテリー強化液と書かれているが、 成分表を見ると単なる蒸留水の様である。
 これを右上図の様にある程度大きなマイナスドライバーを使用し、 バッテリー上面にある黄色いキャップを取り外し、バッテリー液面確 認用の上限近くまで補充しておく様にする。
 今回購入したものには左上図の様にパッケージのシールが貼られた 部分にノズルが付属しており、左図の様に注ぎ口に挿し込むだけで右 図の様に簡単に注入できるタイプであった。
 もしも蒸留水を購入する際には、この様にノズルが付いていない場 合には、予め注入する容器等を一緒に準備しておくと良いだろう。
 自動車用のバッテリーはメンテナンスフリータイプがほとんどで、 5年間補水無しで使えるのが普通の為にどうしても除雪機等を購入し ても蒸留水の心配をする人は少ないだろう。
 しかし普通のバッテリーを使用している除雪機では、結構バッテリ ー液が不足する事がありそのまま放置するとバッテリー液の濃度が高 くなり電極を傷め易くなり寿命が極端に短くなる。
 この様な事が無い様に、除雪機を購入したらバッテリー液も一緒に 購入しておき、シーズンオフ等の時に必ずバッテリーの液を確認し、 不足している時には補充して保管しておくと良いだろう。
 また、保管する際には見えない場所ではなく、いつもバッテリー液 が確認できる位置に保管しておく様にし、不足している場合には速や かに補充する様にする。


◆予備バッテリー
 左図にあるのがHS970で使用されている物と同じタイプのバッ テリーで、付属品として排液用のビニールホースが付いて来るが、破 損していなければそのまま従来の物をそのまま使用する。
 同サイズでメンテナンスフリータイプのバッテリーがあればそちら の方が良かったのだが、店頭にある適合表を見る限りでは無い様であ るが、容量から多少サイズが違っても除雪機のバッテリー固定金具で 固定できる範囲であればそちらの方が良いだろう。
 しかしこの手のバッテリーは高価で、実売価格で自動車用の40A hサイズと比較するとほぼ2倍の価格であり、メンテナンスフリータ イプにすると更に高価となる事から、普通タイプを使用しておいた方 が無難だろう。
 バッテリー端子はネジ式であるが、今回購入した物は右上図の様に バッテリー上面にネジ入れが付いており、この部分に端子からはネジ が外され収納されていた。
 そしてこの手のバッテリーは希硫酸が充填されておらず、バッテリ ーの箱には左図の様に適用電解液番号が記載されている。
 店舗によっては充填してからの販売となる場合があるが、今回は清 算後サービスカウンターにて右図の様に電解液の容器がそのまま渡さ れた。
 その為に、予備用バッテリーとして購入する際には電極が痛まない 様に電解液は入れておかない方が良く、もしもすぐに電解液を補充す る店舗でも予備用として保管したい旨を伝えればそのままで販売して くれるかも知れない。


◆変速機用HSTオイル
 左図がホンダ純正のHST用オイルで、通常は変速機オイルの交換 は不要となっている。
 しかし何らかの原因で不足しても良い様に予備で用意しておいたが 、通常は減る事が無く減る場合にはミッション関係のシール部分から 漏れている可能性がある為に、その際には早急に原因を追求して修理 する様にする。
 しかし、ミッションオイルも定期的な交換をしたい所なのだが、整 備書によるとエア抜きの必要がありリザーブタンクが接続されている 部分とドレンプラグが同一面にあり、上側にリザーブタンクが接続さ れている為に、通常の状態ではミッションケースに貯まる事無くドレ ンから抜けてしまう為に交換は不可能だろう。
 できればリザーブタンク側の配管がミッションケースの下側に取り 付けてありドレンが上側にあれば良かったのだが、何故この様な構造 にになってしまっているのかは不明である。
 最初に書いた様に補充も全く必要無く、実際5年使用しても全く減 る気配が無い様である。
 ただ購入当初から冷えた状態ではリザーブタンクに全く無い状態だ った為に右図の様に補充してみたが、元々フィラーキャップが左図の 様にタンク内側に大きく突起が付いている為に、チョットした量でも 大きく変化が見える様になっている。
 その為に、チョット追加しただけでも運転すると熱でオイルが膨張 してすぐに溢れ出してしまう為に補充の際には注意が必要である。
 この事からも補充は必要なく、ある程度の時間走行してもリザーブ タンク内にオイルが出てこない場合には補充が必要であるが、心配な 場合には左上図の様にフィラーキャップ内側にある突起を取り外し、 リザーブタンク内にオイルがいつも見える状態にしておくと良いだろ う。


◆クラッチワイヤー
 予備部品として持っておきたいのがクラッチワイヤーで、左図では 走行系とオーガ系ワイヤーの2本を用意してある。
 ワイヤーに関してはこの他にもオーガ高さ調整用ワイヤーやスロッ トルワイヤー等があるが、全て揃えて置いたに越した事は無いが交換 作業も簡単ではない為に、途中で切れたらすぐに交換して除雪作業を 再開すると言った具合にはならないだろう。
 この2本のワイヤーに関しては左右の図の様にほとんど同じ形状を しており、もしかすると長い方を1本用意しておけば予備部品として は済むのかも知れない。
 またパーツリストを購入してみてわかった事だが、同じHS970 としても4種類のタイプでは使用しているワイヤーの型式が若干異な り、どの様な違いがあるかは不明だが購入の際には注意する必要があ るだろう。


◆プーリベルト
 そしてクラッチワイヤーと共に予備部品として用意しておきたいの がプーリベルトで、やはり走行系とオーガ系の2種類のベルトが必要 である。
 HS970ではこのベルトによりエンジン回転を伝達しているが、 クラッチとしては古典的な方法であるベルトのテンションをアイドラ を押し付ける事でベルトのテンションを強く張ると言った原始的な方 法で行っている。
 その為にベルト自体がプーリとの急激な摩擦にさらされる事が多い 事と、経年変化でモロクなって来ると直ぐにボロボロになってしまう 可能性がある為に、ベルトの状態を確認してヒビ等が発生している場 合には早急に交換しておいた方が良いだろう。
 ベルトに関してはHS870/970全機種においてSA−29と SB−35の2本で対応できるが、純正品番ではHS870の初期型 だけSB−35側のベルト品番が異なっている為に、購入の際には事 前にメーカーや店舗に問い合わせてみると良いだろう。


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