HONDA SNOWLA HS970(K2)
オーガートランスミッション


◆部品の構成
 下図のオーガーミッションはブロアーの高速な回転を減速しつ つ90度に回転方向を変えて左右2分割にされたオーガーを回す が、ミッション自体はオーガーハウジングの天井から下図にある ブラケットにより宙吊りにされている。
 おそらく除雪機が稼動している際には90%近くはこのミッシ ョンでオーガを駆動している事になる為に、かなり頻繁に利用さ れている事もありベアリング関係の交換等も考慮しておく。
 特に、オーガーハウジングか大きく変形してしまっている場合 には、このミッションから出ているシャフトに異常な力がかかっ ている場合があり、それらによりベアリングが傷んでしまってい る場合がある為に、部品を購入する前に回転させて異音や変形が 無いかを確認しておき、交換が必要かどうかを判断すると良いだ ろう。


◆部品リスト
 下図がオーガーミッションの部品構成であるが、部品単体での 交換が面倒な時には全部品を購入しても2.5万円の為にアッセ ンブリで購入したい所であるが、このオーガーミッションに関し てはアッセンブリ販売の形体が無く、下図の部品ごとの販売のみ となっている様である。
 通常の正常な状態での使用やシャフトに変形した力がかかった 場合にはベアリング関係を中心とした交換となる為に、下表では bP5と16のベアリングを中心とした物を記載した。
 分解の際にはbR,10,11のパッキンやオイルシールは再 利用不可能部品の為に必ず交換するが、ベアリング4個を含めて も2,830円と安価な為に、オーガーミッションを取り外す際 には交換してしまっても良いだろう。
 また、オーガーには砕石が絡んだりコンクリートや石の角に当 たりオーガー保護ボルトが折れるが、この際にはこのミッション 自体にかなりの衝撃がかかっていると思われる。
 そんな事からも、あまりにも保護ボルトが折れる機会が多い場 合にはbUと7のギヤ部分の交換も検討する必要があり、更に 1のシャフト自体も交換するかどうか検討すると良いだろう。
F-19-20 オーガーハウジング(1)
No 部 品 番 号                 個数 合 計
1 23377-767-030 シャフト,オーガー 4,200 1 4,200
2 71211-743-000 カバー,オーガートランスミッション 3,000 1 3,000
3 71212-743-640 パッキン,オーガートランスミッション 150 1 150
4 71221-743-020 ケース,オーガートランスミッション 4,550 1 4,550
5 71222-743-010 キャップ,オーガーケース 240 1 240
6 73251-767-000 ギヤー,ドライブ 3,000 1 3,000
7 73551-767-000 ギヤー,ドリブン (SST) 3,600 1 3,600
8 90131-ZE1-000 ボルト,ドレンプラグ 120 1 120
9 90601-ZE1-000 ワッシャー,ドレンプラグ 10.2MM 50 1 50
10 91201-732-003 オイルシール 20x32x7 340 2 680
11 91201-743-000 オイルシール 20x42x8 300 1 300
12 94301-08140 ノックピン 8x14 60 2 120
13 94520-42000 サークリップ,インターナル 42MM 70 1 70
14 95801-06032-00 ボルト,フランジ 6x32 40 5 200
15 96100-60040-00 ベアリング,ラジアルボール 6004 450 3 1,350
16 96100-62020-00 ベアリング,ラジアルボール 6202 330 1 330
17 76714-V03-000 ブラケット,オーガーハウジング 2,900 1 2,900
18 95701-08025-00 ボルト,フランジ 8x25 50 2 100
19 94050-08000 ナット,フランジ 8MM 35 6 210
20 95701-08014-00 ボルト,フランジ 8x14 40 4 160

HS970K2 JS 専用
(エンジン:GX270 TK4  キャブ:BE17B C)
総合計 \25,330


◆K3用オーガトランスミッション
 HS970では後期型のK3のタイプからオーガーに過大な負 荷がかかると従来どおりオーガー保護ボルトが折れる機構が付い ているが、その他にも自動的にエンジンが停止する機構が追加さ れている様である。
 その大きな違いは下図の右下にあるシャフトに付くギヤには、 クラッチ機構のプレートとそのイニシャルトルクを発生させるス プリング等が追加されているのがわかるだろう。
 ここでスリップが発生するとクラッチプレートがギヤから浮く 構造となっており、それをミッションケース横にあるスイッチに より検出してエンジンを停止させると言う物である。
 従来のタイプにこのK3のミッションを搭載する事により、オ ーガー保護ボルトの折れる回数を少なくする事もできるかも知れ ないが、エンジンストップコントロール回路の追加やそれに伴う ハーネスの変更等も必要になる事からも、エンジン停止はさせず にこのクラッチ機構部分だけを使用する事も考えられる。
 しかし部分的な交換は不可能で、ミッションカバー以外はほと んど全て交換が必要な事から3万円近くかかった他に、K3のミ ッションブラケットが旧型のオーガーハウジングにそのまま固定 できるかも不明である。
 更に、エンジンを停止させないでクラッチ機構部分だけを使用 してしまうと、おそらくこのクラッチプレートの磨耗が激しく交 換頻度が多くなってしまう可能性があり、それであれば従来の保 護ボルトタイプの方がメンテナンスがし易いだろう。


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