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バッテリーからの電源供給

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◆電源配線キット
wir-kit.jpg  オーディオ関係やナビを取り付ける際にはほとんどの場合が純正オーディオの ハーネスから電源を分岐して取り付けているケースが多いと思うが、純正ハーネ スは線材が細い上に車両のヒューズが5Aや7.5Aとなっておりこの部分から オーディオ以外でも使用されている事からその部分への増設はあまり好ましくな いだろう。
 線材はいくら太くても長さが長くなると抵抗となり、負荷が重ければ更に条件 が異なって来るなど様々な弊害をもたらす場合もある。
 大出力のアンプを使用する場合には当然だが、オーディオのヘッドユニットを 交換した場合にやナビ等を増設する場合には純正ハーネスを使用せず専用にバッ テリーから直接電源を引き直す事をお奨めする。
all-kit.jpg  バッテリーから直接電源を引き込むケーブルは各メーカーから様々な製品が販 売されている様だが、これにはパワーアンプで使用される様なヒューズだけ付い ているタイプや今回使用した途中にリレーが取り付けられているタイプがある。
 今回はPIONEER製の電源配線キットであるRD−221を使用した。
 オーディオのヘッドユニットやナビの電源として使用する為にはACC(アク セサリー)かイグニッション関係のキー位置でこのリレーをONする事で利用し ている。
 また、通常はエンジンをかけようとしてセルを回した途端にオーディオ等の電 源が遮断されてしまうが、普通オーディオ機器やナビ等もメカの初期化動作に入 っており、この最中に突然電源を切断されるのはあまり好ましくない。
 また最近のオーディオでは4chアンプ以上が標準となり、出力も大きい為に エンジンを停止したままでの利用はバッテリー上がりの原因となる事から、現在 ではアクセサリー電源での動作である必要がなくなっている。
 その為に今回のレガシーに限らず電源配線の際には必ずリレー付きハーネスを 用いて、そのリレーをイグニッション系の電源より動作させている。
 これによりエンジンキーをONの位置からセルを回した場合にもオーディオ機 器やナビが初期化状態に入った機器類の電源を突然切ってしまう様な事を無くし ている。
 そもそも、セルを回した際には瞬間的に100A以上の電流を必要とし、セル を回している間も出力が1.0kW(ATは1.4kW)のモーターが回り続け ている為に他の不必要な電源を切る様な感じになっているのだろう。
 このアクセサリー電源が切れる現象に付いては他の車でも同様で、純正オーデ ィオを使用している場合には無理に配線を変更する事も無いだろうが、ヘッドユ ニットを交換したりナビを増設する場合には電源の引き直しとイグニッション系 による通電動作をお奨めする。
tube.jpg  尚、バッテリーから電源を引き込む際にはボンネット内等で線材をそのまま通 すのは避け、エンジンの熱や湿気とホコリで線材が痛みやすい為に必ず保護チュ ーブ等を使用して配線する様にする。
 今回はホームセンターのカー用品コーナーやカーショップによくある エーモン工業株式会社製 の保護チューブを使用した。
 エーモン社製の場合はサイズが(S),(M),(L)とあり、線材の通す太 さによって使用すると良いだろう。


◆車内に取り込む位置を確認
bonnet.jpg  ボンネット内から車内に線材を取り込む場合には純正ハーネスが取り込まれて いる部分等を探し出し、そのゴムブッシュ付近のテーピングを取り外して線材を 一緒に通す様にする。
 また、車両によっては増設用か何かの小さなゴムブッシュがある場合があり、 それらを利用するのも良いが板金部分に穴を空けてしまうのは止めた方がよいだ ろう。
 ただドリルなどで開けたままにしておくと、切り口から錆びてしまい長い間車 を使用しているとボロボロになってしまう恐れがある。
 その為に、どうしても板金に穴を開けた場合にはしっかりバリを取り、しっか り塗装を行った上でゴムや樹脂のブッシュを使用する必要がある。
wir-pos.jpg  これまでは助手席側にある純正ハーネス用の大きなゴムブッシュへと追加した 線材を通していたが、この部分にABS用アクチュエータが設置されていたり純 正ハーネスがエンジンの陰になる部分から通してあったりとなかなか上手い所に 純正ハーネスが無くなって来ている。
 今回のBH5レガシーでも助手席側には純正ハーネスが無く、あってもテーピ ングをし直したり線材をブッシュに通す作業ができる場所がない様である。
gomu.jpg  そして見つけたのが左上図にあるブレーキブースターとクラッチ用のマスター シリンダーの間にあるメクラ用のゴムブッシュを使用してみる事にし、右図の様 にゴムブッシュを取り外してみるとゴムブッシュ自体はそれほど面倒な事をしな くとも簡単に取り外せる様である。
 このゴムブッシュは中心部分が多少薄くなっており、後で利用の際にはこのゴ ムブッシュに切れ目を入れて線材を通す様にする。
 このゴムブッシュを通さないで線材を通してしまうと、ホコリや水分が車内に 入り込んでしまう為に必ずこのゴムブッシュを使用する。
body-h.jpg wir-push.jpg  ゴムブッシュを取り外すと左図の様に車両側の板金には穴が開き、その中から は吸音材の様な物が見えているのがわかると思う。
 この部分から右図の様に実際に線材を押し込んでみてどの辺に線材が飛び出し て来るかを確認するが、先に左図の様に吸音材の様な物が見えたならば指で押し てみて線材が通し易くなる様にしておく必要がある。
 この辺の位置からするとブレーキやクラッチペダルの上側部分の位置に穴があ ると思われ、できれば車内側のペダル上部にあるカーペット等を簡単にはがして おくと線材を差し込んだ場合に確認が容易になるだろう。
wir-in.jpg  実際に線材を押し込んでみると左図の様にブレーキペダルとクラッチペダルの 丁度間でペダル類の付け根部分に出て来る様になる。
 この辺の位置であればペダル類の操作に障害を来たす事も無く、線材を痛める 様な物も無い為にこの部分から取り込む様にした。
 今回使用した電源配線キットでは、バッテリーから来るメインのコードが途中 で大型のギボシ端子で分割できる様になっている為に、配線を引き込み終わって から車内にリレーを設置すればよいだろう。


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