ヘッドライトユニットの取り外し ◆ヘッドライト固定ネジの取り外し BH5レガシーでは2灯式と4灯式にHIDの3種類がある。 2灯式では両側がH4バルブを使用しており、4灯式では ロービームにH7バルブを使用しハイビームにH1バル ブを使用している。 そして今回はこの4灯式のロービームにHIDバルブで あるD2Rバルブを使用しハイビームにはH1バルブを使用 したHIDヘッドライトユニットの取り外し方を紹介する。 特にこのHID式のヘッドライトユニットはロービーム用のHIDバルブとハイ ビーム用のH1バルブの後ろに大きな樹脂製の防水キャップが付けてあり、この防 水キャップは下の方にあるいじり止め付きトルクスレンチを使用しないと取り外せ ない様になっている。 元々このBH5レガシーではターンシグナルランプやコーナーリングランプにク リアランスランプ等を取り外す際にはヘッドライトユニット自体を取り外す必要が あるが、ヘッドライト用のバルブを交換の際にもユニット自体を取り外して作業し た方が効率よいだろう。 従来の車両ではヘッドライトバルブはヘッドライトユニットが車体に取り付けた ままでも交換できる様になっていたが、このレガシーでは2灯式や4灯式ではかろ うじてヘッドライトユニットが車両に付いたままでもできそうだが、HID式だけ はいじり止め付きのトルクスネジを取り外す必要がある為にヘッドライトユニット を取り外す必要がある様である。 その為かこのレガシーではヘッドライトユニットの固定部分が裏側でなく正面と 上部の3箇所だけで固定されており取り外しが簡単にできる様になっている。 まずはボンネット(フロントフード)を開け左上図の様にヘッドライトユニット の内側部分を見ると、樹脂製の黒いヘッドライトユニットケースが取り付けブラケ ットとして延長されている形になっている。 この部分の上下に1本づつの六角頭のボルトで取り付けてあり、このボルトを右 図の様にソケットレンチを使用して取り外す様にする。 取り外したボルトは落下させない様に注意し、もしも落下させてしまうと車体の 下の方にあるアンダーガード等にひっかかり落ちて来なくなってしまう恐れがある 為に、ネジはある程度緩んだらソケットレンチのハンドルを使用せずソケットだけ か延長棒のエクステンションだけを使用し手で回してもう片方の手でネジをしっか り押さえておく様にする。 次に左図の様に今度はヘッドライトユニットの外側の方でフェンダーの上に1本 のボルトで固定されている。 このヘッドライトユニットはこの3箇所の固定とバルブへのコネクターだけとな っているが、ボルトを全て外してもヘッドライトユニットが落ちて来る事は無い。 その為にどの順番でボルトを外しても良いが、あえてここではヘッドライトユニ ットの内側2本から取り外しその後に外側の1本を外すように紹介したが、これは 右利きの場合の取り外し手順で、右利きの場合は普通右側でレンチのハンドルを回 す為に左側から外して行けば右側を外す時に左手で落下しない様にサポートできる 為で、当然反対側のヘッドライトを取り外す場合には左側の外側にある1本のボル トから取り外す様にする。 これらは特に決まりと言う訳でなく、当然加重のかかり具合では逆の方法を取ら なければならず他の人への応援も必要となる場合もある。 この様に普段から何でもない所にも気を配り、ネジへの負担軽減と着脱する製品 の破損を考慮して作業する様にすれば良いだろう。 ちょっと余談になったが、このヘッドライトユニットの外側にある1本のボルト も内側にあったボルトと同じ径のソケットレンチを使用して取り外す様にするが、 これらのボルトを取り付ける際にはあまり力を入れて締め付け過ぎると取り付けブ ラケットの部分が樹脂製の為に、ヒビが入って割れたり砕けたりしてしまいヘッド ライトユニットが固定できなくなってしまう恐れがある。 また整備書にトルク指示も無い為に手加減と言う事になるが、ボルトをハンドル 等を使用しないでソケットレンチのソケットだけやエクステンションバーを直接手 で軽く回しネジが回らなくなった所から90°締め付けた位置あたりが丁度良いか と思うが、逆に締め付けたネジがソケットのコマだけかエクステンションバーを取 り付けて直接手で回して緩ませられない位であれば丁度良いだろう。 ◆ユニットのコネクター取り外し 上記の方法でヘッドライトユニットを固定している3個のボルトを取り外せば 右図の様にヘッドライトユニットを取り外せる様になる。 ここで注意しなければらないのが、ヘッドライトユニットを取り出す際になか なか取り外せず必ずフロントバンパーにヘッドライトユニットの下部を擦り付け てしまいかなりの傷を付けてしまう事である。 付いてしまった傷はタッチアップペイント等で塗るしかないが、気をつけて作 業すれば全く無傷で作業する事ができるはずである。 作業の際にはヘッドライトユニット下部とバンパーとの接触だけを気を付ける 様にし、必要であればフロントバンパーとヘッドライト下部の間に厚手のテープ とかセーム皮の様な物を敷いてバンパーを保護しておくと良いだろう。 また、ただむやみに取り外そうとしても取り外せず、ヘッドライトには様々の 配線がされている為に、これらを少しずつ取り外しながらヘッドライトユニット を取り外す様にする。 ヘッドライトユニットは位置を決める為にノックピンで位置がある程度固定さ れており、ヘッドライトを浮かせながら若干手前に引き出せば車体からヘッドラ イトが完全に浮いた状態になる。 ヘッドライトユニットを浮かす前に取り外せれば良いのだが、ヘッドライトの 後方にはバッテリー等があり手を入れるのに大変で、ヘッドライトを若干手前に 引き出してからの方がコネクターを取り外しやすいかも知れない。 まずは左上図の様にヘッドライトユニットの内側(フロントグリル側)にある 4極のヘッドランプコネクター(F7/F23)を取り外す様にする。 このカッコ内のFから始まる記号は電装配線図におけるコネクター番号の為に 、電装配線図を入手された方は参考にして頂きたい。 次に右図の様にヘッドライトユニット背面にある白っぽいバルブカバーを挟ん で先程のコネクターの位置とは反対側に3極の三角形コネクターがあり、これが ヘッドランプレベラユニットの駆動信号で、このコネクター(F58/F59) を取り外しておく様にする。 この2つのコネクターを取り外すとヘッドライトユニットの内側半分のコネク ターを取り外した事になり、ヘッドライトユニットのフェンダー側を支点にして フロントグリル側の方を開ける様にする。 すると左図の奥に見える様に白っぽい(灰色)のコネクターが見え、この2極 のフロントターンシグナルランプ用コネクター(F3/F19)を取り外すして おく様にする。 そして今度はヘッドライトユニットを下向きになる様に傾けて、ヘッドライト ユニットの下側を覗き込める様に倒す様にする。 すると先程抜いたコネクターの真下あたりに3極のフロントクリアランス/コ ーナーリングランプ(F4/F22)用のコネクターが見える様になり、このコ ネクターも取り外しておく様にする。 これら4種類のコネクターをヘッドライトユニットから取り外せば車両側から 完全にヘッドライトユニットを取り外す事ができる様になる。 車両で使用されているコネクターのほとんどはこのヘッドライトユニットだけ でなく、必ずコネクターの一辺にコネクター同士をロックする為の突起が付いて いる様になっている。 その為にこの突起を指で挟み込んでロックを解除しながらコネクターを引き抜 かないと絶対にコネクター同士が外れない様になっている。 この様にして取り外したヘッドライトユニットが左図の様な物で、左図はヘッ ドライトユニットの背面から見た図である。 取り外したヘッドライトユニットは傷などが付かない様に左図の様にカーペッ ト等に置いておき、必ずこの上で作業する様にする。 最近のヘッドライトユニットは全て樹脂製で、正面のクリアガラス部分も樹脂 製の為に、コンクリートや砕石の上等に置いて作業してしまうと傷だらけになっ てしまう為に十分注意して作業する様にする。 メインに戻る 車両関係に戻る レガシー詳細に戻る H1バルブ交換詳細に戻る |