◆CPU取付け まずはCPUを取付ける前に忘れない様にCPUのクロックとバスクロックの設定を 切り替えておく様にする。 これらの切替えには右図の中央下にある4Bitのディプスイッチの組み合わせによ り切り替えられるようになっている。 切替えの詳細に関してはマザーボードの取扱説明書に図解説明にて記載されている為 にこちらを参照する。 雑誌の改造記事などではワンランクくらいのクロックアップは可能だと書いてある本 もあるが、CPU等のデバイスの異常加熱によるトラブルや破損を防ぐ為にも正規の設 定で使用した方が無難である。 また今回使用したマザーボードではCPUに関しての電圧切替え等の設定は全く用意 されておらず、全てBIOSにてCPUの種別を読み取り自動的に設定してくれる為に ユーザーは何もせずに使用できる点が簡単で良い。 その反面新しいCPU等を使用する場合は、BIOSでサポートされているかどうか 確認しておかないと本来の設定にならない場合がある為に、注意が必要となる。 CPUクロックとバスクロックの倍率設定が終了したらいよいよCPUをソケットに 実装する準備をする。 CPUソケットには左図の様に脱着用のレバーが付いているが、レバーを図の様に上 方向に引き上げるとソケットが開きCPUを実装可能となる。 このレバーを引き上げる際にはレバーをソケットから離す様にしながら引き上げるが 左図でレバーを左側に1〜2mm位離すとレバーの中心位置くらいの所にあるストッパ ーの引っかけが外れ易くなりレバーを引き上げられる様になる。 けしてレバーを真上に上げない様に注意する必要が有る。 無理に真上に上げてしまうとレバーの引っかけ部分が壊れてしまうか、最悪の場合は レバー自身が折れてしまう可能性がある為に十分注意してレバーを引き上げる様にする 。 CPUをソケットに挿し込む前に実装する方向を確認する。 CPUには1番ピンを示す切り欠けが付いており、今回使用したPC98で使用され ていたPentium100MHzには右図の様に図中のCPU左上に切り欠けと丸い 小さなマークが付けてある。 これをソケットの1番ピンに合わせて実装するが、CPUソケットの1番ピンの方向 はソケットの全体を見渡して穴の一番外側の列を見て行くと1個所にピン穴が無い部分 がありここへCPUの1番ピンを合わせて実装するようにする。 CPUをソケットに挿入する際は、できるだけソケットと垂直になるように挿し込む 必要が有る。 斜めに実装してしまうとソケットのピン穴が小さい為にCPUの足が引っかかり易く 無理に押し込むとCPUの足を曲げてしまう可能性がある。 その為にできるだけCPU全体を均一に押し込む様にする。 CPU自体がソケットから浮いていないかどうか確認し、キチンとソケットにセット されている事が確認できたら左図の様にレバーを下に倒してCPUを固定します。 CPUの足がソケットに挿し込んである為にレバーを倒す際に多少レバーが硬い様な 感じがするが確実にレバーを倒さないとCPUとソケット間で接触不良となる可能性が ある為に注意が必要である。 左図でもわかる様に、レバーの中央に凹んだ溝があるがこの溝の部分がソケット本体 の突起に引っ掛かりレバーが安易に戻らない様になる位置までレバーを倒す事となる。 CPUを取付けたら次にCPUクーラーを取付ける。 ATX機やPC98等では多少大きな放熱版を使用してFANを使用していない製品 もあるが、やはり自宅などで使用する場合は夏場の高温対策も考えてCPUクーラーは 是非取付けておきたい部品である。 インテルがODPなんかに使用しているSANYO製のCPUクーラーを使用した。 安いCPUクーラーもあると思うが、SANYOのCPUクーラーを¥2,450で 入手できる為に今回もSANYOのCPUクーラーを使用した。 CPUクーラーの取り付けは簡単で、CPUの上にFAN本体を重ねて置き付属品の ばねをFAN本体の丸い部分にかぶせてからCPUソケットの両端2個所を引っかける だけで取付けられる。 FANを固定している金具がバネになっている事から、AMDやCyrix等の他社 CPUを使用しCPUの厚さが変っても対応できる。 またCPUクーラーのCPUと接触する面が中央部分のみとなっている為にインテル のMMXやAMDのK6等にも対応できる様になっている。 ◆メモリー取り付け 今回組立てたDOS/Vにはメモリーを購入せずにPC98を拡張して余った少ない 容量のメモリーを集めて使用している。 PC98の場合はパリティ付きのSIMMでないと動作しない物などがあった為に、 486時代のパリティ無しは初期のバリューシリーズくらいでしか使用できない。 その点、DOS/V機ではBIOSの設定でパリティを無しにしておくだけで何事も 無かったかの様に使えてしまうとこが便利である。 今回は486のPC98であるXe10に標準で付いてきた6MBのSIMMを使用 してみた。 この6MBのSIMMはあまりお目にかかれないのではないかと思うが、左図を見て わかるようにSIMM基板の上側8つが4MBで下側4つが2MBとなっており合わせ て6MBの容量となっている。 今回はこの6MBのSIMMを4枚準備できた為に合計24MBとして使用している 。 今回使用したマザーボードではSIMMソケットが6つも付いており、この様な少量 メモリーを有効に利用するにはGIGA−BYTEのGA−586HX512がすごく 便利である。 当然であるがPentiumの場合はこれらのSIMMを2枚づつ同じ型式の物を準 備しておく必要が有る。 マザーボードにSIMMを実装する場合は右図の様に斜めに傾けたままで軽く挿し込 んでから垂直に立てる様にしてセットする。 このSIMMには方向がありSIMMの両端を見ると片方が多少カットしてある部分 がわかるのとSIMMの中央に半円系の溝がカットしてある。 これらの為にソケットにSIMMを軽く入れてみると左右対称の作りになっていない 為に逆挿しがすぐに確認できる。 逆挿しがうまくわからない場合は、両方入れてみて比較すればどちらが逆挿しなのか は直ぐに分かる。 その他にSIMMのマザーボードに実装する順番もあり、今回使用したマザーボード ではソケットが6つありバンク0からバンク2までのソケットがある。 通常はバンク0から順に実装する為に左図の様にバンク0である図の上の方から順に SIMMを実装している。 またSIMMの容量が違う場合は、容量が大きい物から順に実装すれば拡張の際の脱 着回数が減るようになる。 ◆カード取り付け PCI/ISAスロットには必要なカードを実装する必要が有る。 ほとんどのマザーボードにはグラフィックスアクセラレータは搭載されていない為に このカードをスロットに実装する。 今回はアイオーデータ製のVirge/DXチップ搭載のアクセラレータを使用する 事にしたが、このカードはPC98に使用する予定だった為にPC98用として購入さ れておりドライバー等が合わずインストールできなかった。 ドライバーの問題については、アイオーデータのホームページからダウンロードする か身近に同じカードでDOS/V用を使用している人を捜す事である。 今回は私が同じカードをDOS/Vで使用していた為にこのドライバーソフトにより インストールする事で問題が解決した。 できればメーカー側にもPC98版とDOS/V版の両方をCD−ROM等で供給し ていただければ良いのだが、現在もフロッピーによる供給となっている。 また、アイオーデータのホームページからのダウンロードも、すこし次期が経ってし まうと以前のバージョンからの差分だけのダウンロードとなっており、再インストール 等の時にはすごく面倒となる。 カードの取り付けはマザーボードの真上から押し込む様にしてカードを挿し込んで、 左図の様にカードのパネル上部をネジで固定する。 グラフィックスカードは内部に線材を引きまわす事が無いのでマザーボードをセット した時点で一番上に向くPCIスロットに実装すると後々の拡張が楽になる。 カードによってはメモリーを別基板に実装して2段重ねにしている物もあるが、この 場合は隣の基板と接触しないかどうかを十分に確認する必要が有る。 この場合はなるべく接触を避けるような実装を行い、スロットに余裕がある場合には 1スロットづつ空けて実装する方が良い。 次にサウンドカードとLANカードを実装している。 サウンドカードはまだまだISAが多い様だが、現在ではPCI用も多数販売されて いて1万円以内でMIDIサウンドフォント用のメモリーを実装した物等も多数出てい る。 またLANカードなどはPCIカードも多数販売されており、安い物ではPCIでも 2千円台から販売されている為にPCIカードの使用をお薦めする。 これは、PCIバスのリビジョン2.1以降であれば割込みが重複して使用できる為 にISAを廃止し全てPCIにする事で自動的にBIOSで割り振ってくれる様になる 為に便利である。 その為にISAカードは最低の1〜2枚の使用にとどめておいた方がよい。 ISAカードの実装方法もPCIカードと変らず、マザーボードの真上から挿し込み 左図の様にパネルの上部をネジで固定するだけである。 ISAカードを実装する再は、マザーポードのカード実装コネクターが並んでいる所 の中央にISA/PCI兼用スロットが必ず1つは存在する。 その為にこの部分をどちらでも使用できる様に空けておくと良い。 通常は割込み多重で使用できるPCIを使用する様にし、この兼用スロットはPCI カードで先に使用してしまって埋めておくと良いだろう。 メインに戻る コンピュータ選択メニューに戻る 自作DOS/V選択メニューに戻る 組立DOS/V例2メニューに戻る |