内部と拡張性について


◆HDDカバーの取り外し
 以前はディスクトップPCの場合ではパーツ交換によるスペック アップもよく行われていたと思うが、最近では規格が全て変ってし まい交換したくともできなくなっているのが現状である。
 ましてノート型PCともなると以前からパーツを交換してスペッ クアップを行うことはまず無かったと思うが、今回の様にショップ ブランド等は汎用品を使用している場合が多い事から、比較的のち のパーツ交換は安易にできるものと思われる。
 ここでは今回入手したViP−STの初期入荷版の内部を見てみ るが、依頼品だった為にパーツ毎の取り外しは行わずにカバーを開 けただけに過ぎず、あまり参考にならないかも知れない。
 製品を裏返しにすると上図の様な感じになっており、メーカー製 とは違い部品の交換がし易い様にか部分的に取り外せる様になって いる。
 その右下部分にあるカバーを取り外すとハードディスクが収納さ れているが、このカバーの取り外しには下図の様に小型のプラスド ライバーを使用して取り外す様にする。
 取り外し位置は下図の様にカバーの左上と、その同じ高さ位置で 右側の方にももう1つ同じサイズのネジがある為に、この2つを取 り外しておく様にする。
 ネジを2つ取り外したならば、その部分に手をあててPC本体を 起こして確実にネジが2つ手の中に出てくる事を確認し、紛失しな い様に保管しておく様にする。
 カバーはネジを取り外した側と反対側が挿し込んである構造の為 に、下図の様にネジの無い方を支点にしてカバーを起こす様にして 取り外す。
 ここまでカバーを起こせば、後はカバー全体を引き上げれば本体 からカバーが取り外せる。

◆HDDの取り外し
 樹脂製のカバーを取り外すと中からは下図の様にアルミ製の丸い 穴が沢山開いた四角い箱が見えてくるが、この中にハードディスク が取り付けてあり、このケースがハードディスクを固定する取り付 けブラケットとなっている。
 このハードディスクを取り外すには、まず上図の様に右側にある ネジを小型のプラスドライバーで取り外しておく様にするが、その 際にはネジを落下してPC本体の中に入り込まない様に十分注意し て取り外す様にする。
 ハードディスクの固定は上図にあるネジ1本であるが、本来は下 図の左上に見えるネジ穴でも固定されており、この部分は先程取り 外した外側のカバーと共締めになっている。
 このハードディスクケースには下図の様に中央部分に半透明なビ ニール状の物が飛び出ており、これを引っぱる事によりハードディ スクを取り外す事ができる様になっている。
 しかしハードディスクは固定してあるネジを取り外しただけでは コネクターが挿し込まれている為に真上には絶対に持ち上げない様 にし、最初は上図の様にビニール状の物が飛び出している横方向へ とスライドさせる様に引っぱる
 そして下図の様にハードディスクのコネクターが完全に抜けるま でスライドさせる様にする。
 コネクターが完全に抜ければ、あとはハードディスクケースにあ る半透明なビニール状の物を真上に引き上げれば下図の様にハード ディスクを本体から取り外す事ができる様になる。
 ハードディスクを持ち上げる力は自重のみの為に軽く、どこか引 っかかり持ち上げられない場合には再度確認し、無理に持ち上げて ハードディスクを破損させない様に注意する様にする。
 取り出したハードディスクを裏返してみると下図の様に見えるが 、本来メーカーのラベルが貼られている面にはTWOTOPの保障 シールが貼り付けてあった。
 今回はハードディスク容量をオプション最大の120GBを搭載 したが、富士通製のハードディスクだと言う事はわかるのだが、そ の他のスペックはこの保障シールにより全く不明である。
 また、ハードディスクの容量はどこまで大きいサイズを搭載でき るかは不明で、このマザーボードメーカーのスペック表からは今回 搭載した120GBがMAX値として記載されていた。
 あとは今後のBIOSアップデート情報を期待するしかないだろ う。
 ただ下図にある保障シールの下にあるバーコードシール上には、 MHV2120BHと言う型式がありこれを信じれば、回転数5, 400rpmの平均シークタイム12ms(1.5〜22ms)、 セクタ長512バイトで外形サイズは幅70×奥行100×高さ9 .5mmの2.5インチSATAタイプで8MBのキャッシュメモ リー搭載の120GBであると言う事がわかる。
 ハードディスクとのインターフェースはシリアルATA(SAT A)のみで、ハードディスク側は上図の様に基板側は下図の様なコ ネクターとなっている。
 このSATAにより最大データ転送速度150MByteの高速 転送が可能となっているが、おそらく平均シークタイム12mSの 方に影響されてしまい、8MBのキャッシュが効いている時意外は それほど早くは感じられないだろう。

◆カバーの取り外し
 ハードディスク以外の物は下図の様に左半分ほぼ全てが開く様な カバーの構造になっている。
 ネジは上図を見るとわかるかも知れないが、カバーの周囲に7本 と内側に2本の合計9本あり、普通サイズよりもワンサイズ小さい プラスドライバーを使用して取り外す。
 また、精密ドライバーの一番太いサイズでもドライバーの先端サ イズは合うが、下図右側の様にネジにはネジロックがかかっている と思われ、取り外しには多少力を入れないと取り外せない事からも 、使用するドライバーは柄のある程度太い物の方が良いだろう。
 更に9本あるうちの1本は上図右側の様に長いネジがあるが、こ れは上図左側にある様に矢印が付き【K/B】と書かれた位置に使 用されている。
 その為に、組み立ての時には間違わない様にする必要がある。
 ネジを9本全て取り外したならば、あとは上図の様にカバーを持 ち上げれば取り外せるだろう。
 カバーは本体手前側の方に突起が挿し込まれている構造になって いる為に、上図の様に手前側を支点にしてその反対側を持ち上げる 様にして一旦開いておき、この状態から手前側の引っかけを引き抜 く様にすれば簡単に取り外せるだろう。
 そしてカバーを開くと下図の様にマザーボード上に実装されてい る各部品が見える様になる。

◆CPU周辺
 下図がCPU周辺の放熱関係部分を拡大した図である。
 薄型なノート型PCと言う事でチップ関係を図の銅色をしたヒー トパイプと思われるパイプにより接続され、最終的には全て電動フ ァンにて1箇所で冷却されている様である。
 そのヒートパイプと思われる銅色部分や、手前側に見える大きな アルミ製の放熱板には【Robin】と書かれているが、これが放 熱機器のメーカー名なのかも知れない。
 おそらく、下図を見てもわかる様に上図の右上図に配置されてい るアルミ製の放熱板の下には黄色いソケットが見える事からも、こ の部分に実装されているのがCPUと思われる。
 その為に、CPUを交換する際には下図の様に放熱板を固定して いる3個所のネジと、隣の放熱板と接続されている小さな金具を固 定しているネジを1本取り外せば良いが、更にCPUの上には銅色 のヒートパイプがあり電動ファンの部分で接合されている事からも 、もしかすると放熱板は全てにおいて取り外さないとCPUの交換 は不可能なのかも知れない。
 そしてこれも取り外してみないとわからないのだが、おそらくC PUの右隣にヒートパイプの延長にある銅製の板がはみ出し、先端 が更に広げられてラバーシートの様な物が取り付けられている事か らも、この真下にチップセットであるIntel製の945が実装 されていると思われる。
 そして上図の中央部分に大きなアルミ製の放熱板があるが、この 下には下図の様にマザーボードの上に更に基板が重なって見える事 から、おそらくこの部分がグラフックスボードとなっておりGeF orceGo7600が実装されている部分と思われる。

◆メモリー周辺
 下図はCPUの右下位置にあるメモリーソケット部分を拡大した 図で、メモリーソケットは図の様に2スロットが段違いになる構造 となっている。
 ViP−STでは本来2GBが標準であった為に1GBが2枚実 装されているのだが、今回は1GBにスペックダウンしている為に ここでは512MBが2枚となっている。
 どちらにしても2スロット全て使用されている為に、後でメモリ ーの増設を行う事は不可能で、どうしてもメモリー容量を増やした い場合には現在のメモリーを取り外さなければならない。
 その為に、後にWIndowsVistaを使用する予定があれ ば、1GBとの差は1万と無い為に購入時に2GBのメモリーのま まで購入しておいた方が良いだろう。
 マザーボードのスペックを見るとDDR2 SDRAM 533 MHz,PC2 4200とあるが、実際に使用されている物は図 の様にPC2 5300と言う事の為に、このスピードで動作して いる物かどうかは不明で、実際にBIOSもホームページのダウン ロードよりもかなり新しく、もしかするとマザーボードのリビジョ ンアップがされており、このメモリー速度にも対応しているのかも 知れない。

◆無線LANモジュール
 カバーを開けた右下には下図の様なカードが増設されており、こ のカードが無線LAN用のカードとなっており、ViP−STでは 標準搭載となっているが、オプションで無線LANレス仕様も指定 できる事から、その際にはこの部分のカードが取り外されるものと 思われる。
 このカードスロットはミニPCIと呼ばれており、基板右側がカ ードエッジコネクターの様な感じになっており、挿し込んでから左 側に見えるネジ2本で固定する様な構造になっていると思われる。
 そしてカードの左側で丁度ネジの内側から黒色と灰色のケーブル が引き出されているが、これが無線LAN用のアンテナとなってお り、この部分から液晶ディスプレィ周辺等にあるアンテナに引き出 されていると思われるが、それほどまともなアンテナなのかどうか は不明である。

◆バックアップ用電池
 マザーボードには必ずと言って良いほどあるBIOSのセットア ップ情報等がバックアップされているメモリーバックアップ用のボ タン電池だが、マザーボードではお馴染みのCR2032が1個使 用されており、取り付けも専用のソケットが使用されている事から 交換も簡単に行えるだろう。

◆ジャンパーを発見
 画面中央にある楕円形の金属ケースである水晶発振子の左側には 、2本ずつ並行にパターンの長さを調節している部分が多く見える が、クロックが早くなってくるとこの様にして上手く調整しないと 単純なアートワークでは誤動作の原因となってしまう。
 そんな風に感心してあちこち見ていると、なんとそのすぐ近くに は下図の様にラッピング線の様なジャンパー線が飛ばしてあるもの を発見!してしまった。
 このジャンパーは影響の無い信号であれば良いのだが、その両端 の半田付けも気になるところで、下手な半田付けをされていると今 は大丈夫でも後々トラブルが発生する可能性がある。
 しかし残念ながら、このジャンパーの両端は基板や部品が重なっ てしまっている部分にある為に、半田付けを確認する事はできない 様であった。

◆バッテリーパック
 本体の底部側より見た背面には専用のバッテリーパックが搭載さ れており、このバッテリーパックは簡単に着脱できる様になってい る。
 バッテリーパックを取り外す際には、下図の様にバッテリーパッ クの固定を解除するレバーがある為に、このレバーを解除側に移動 したままでバッテリーパックを取り外す様にする。
 バッテリーパックは下図の様に背面方向へとスライドする様な感 じで取り外せる。
 バッテリーパックを装着されている方向とは逆に置いてみた図が 下図で、横方向に細長い形状をしており本体の底部背面の半分以上 の幅を占領している。
 バッテリーはリチウムイオン二次電池で、10.8Vの4400 mAhの容量となっている様である。
 バッテリーと本体は下図の様なコネクターで接続されており、上 部の突起がバッテリー側で下部は本体側のコネクターとなっている 。
 コネクターには10ピンの平たい電極が出ており、これらがどの 様に使用されているかは不明であるが、電源らしい幅広い電極が使 用されているのはバッテリーの容量からしても十部だろう。


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