◆MD MATE キット紹介
これまでのサウンドーカードに付いているデジタルオーディオ出力端子は
コアキシャル(同軸)タイプが多く、光コネクターが標準で付いている製品が
少なかった。そしてこれらのカードのほとんどが48KHzのサンプリング周波数に 変換されて出てきてしまうと言う事があった。 確かにSB Liveをアンプに接続した際にCDから直接変換したWAV ファイルを再生してもデジタルでこんなはずはないと思うくらい音が変わって おり、私はたまに入力しか利用しないために全く気付かなかった。 それが44.1KHzしかないCDデータをわざわざ48KHzに変換して しまっている事が原因であったとは知らず、その後に何社からか44.1KHz で出力できるサウンドカードのテストをする機会があった為にここで紹介する。
今回テストしたカードは『MD MATE』と呼ばれる製品で、社名かどうか
不明だが箱にはAUDIO EXCELと書かれていた。キット内容は左図の様にサウンドカード(CMI8738/PCI)と 右下図の光モジュールがあり、他に光ケーブルまでもが標準で添付されている 為に、デジタルオーディオ機器があればこの製品を購入するだけですぐに PCからのデジタル録音が可能となる。 このカードはサウンドカードとして利用できるが、MIDI関係だけが 貧弱で昔のPCでよく使用されていた4オペレータのFM音源が搭載されて おり、MIDIを使用する人であれば外付けの音源かMIDI音源付きの サウンドカードと併用する事をお奨めする。
右図が光モジュールで、サウンドカード本体にはコアキシャル(同軸)の
デジタル出力端子のみが付いており、以前テストした
Live用光モジュール
が5〜6千円している為に、今回の製品は光ケーブルまでもが含まれた全て
セットで1万円弱である事はかなりお徳かと思われる。またMIDIをあまり使用しない人でPCからのデジタル録音をメインと する人であればこのカードだけで全く問題はないだろう。 もしもMIDIを必要とするのであれば、別のサウンドカードとの併用も 可能だが、最近のPCはCPUパワーがあり余っている為にYAMAHAから 販売されているSYG20やSYG50等のソフトMIDIを利用すれば 、CPUに負担はかかるものの下手なMIDI音源付きの製品では得られない 音色が得られるだろう。 ◆付 属 品
このサウンドカードの付属品として光ケーブルがあるが、右図の様に
長さも十分な1.5mもあり、オーディオ機器とPCが同じ場所に設置
している人も少ないかも知れないが、一般的な家電メーカーの光ケーブルを
購入するとなると2千円はする為にこれが標準添付というのはうれしい事
である。ケーブルの外皮は薄く、よくファイバーセンサー等で使用されている タイプの様だが、メーカー製のも最近ではコストダウンか同様なケーブル を使用している所も出て来ている。
私は使用しないのだが左図の様な光コネクターのアダプターも付属して
くるが、これはハンディータイプのMDレコーダ等ではミニステレオピンの
先端に光デジタルの受光部があり、現在では一般的になって来たがそれでも
専用のケーブルを必要とした。しかしこのサウンドカードにはこのアダプターまでもが付属している為に、 据え置きタイプのMDユーザーだけでなくハンディータイプのMDユーザー でも後で購入する事無く利用できるのもうれしい。 更にこれがアダプターの為に、2mや3mと長いケーブルを購入しても アダプターを付け替えるだけで利用出来てしまう。
その他の付属品としては右図の様なドライバーとアプリケーションの入った
CDが添付されている。CDは保管状況が良くないのかそれともCDの入った袋がいけないのか、 CDの記録面には汚れが多く付いており拭いても取れなかった。 とりあえずインストール時にエラーが発生する事もなかったが、これでは 購入後に読み込みミスを発生する製品も出るのではないかと思う。 ドライバーはWindows95/98とNT4.0のみである。 アプリケーションとしてはCD/MIDI/MP3のプレーヤと専用の ミキサーが付いてくるが、私がテストした製品ではハードの設定メニューに デジタル入力に関する項目がなくデジタル録音ができなかったが、この切換は 専用ミキサーから行える為に必要なくても1回は立ち上げる必要があった。 ◆取 り 付 け
取り付け前にはLive等と同じ様に、サウンドカードと光モジュールを
付属のフラットケーブルで右図の様に接続する必要がある。以前に試したLive用の光モジュールでは、フラットケーブルがどちらの 方向にも接続でき逆差し防止用の処理がされていなかった。 その為にユーザーが逆接続ではなく1ピンスライドして接続してしまい、 Live基板のパターンが焼き切れる事があった。 その点に関して今回の製品では逆接続防止に1ピンつぶして対応しているが、 基板側に付いているコネクターがピンだけの為に、メクラピンの方にスライド して差し込まれてしまう可能性があり、取り付けの際には十分に注意してコネ クターを差し込む必要がある。
また今回のテストに使用した機器では既にSoundBlaste
Liveが搭載されており、ここへ今回のMD MATEを組み込んで
テストしている。使用マザーはASUS製のP2Bで、その他の拡張カードとしては SCSIとLANの合計4つのPCIスロットを使用して行った。 使用したMDプレーヤはSONY製のMDS−JA3ESで、このMD プレーヤは元々サンプリングレートコンバータを内蔵している為に、実際の サンプリング周波数の確認には自作デジタルセクターのサンプリングレート 表示とDATであるSONY製のDTC−2000ESを使用した。
また、今回の光モジュールを取り付けるスペースが無かった為に、右図の
Liveに標準で添付されてきたデジタルオーディオのコアキシャル(同軸)
入出力と拡張MIDI端子のモジュールを取り外して行った。元々はこのモジュールはMIDIでも利用しない限りは必要なく、ISA バスのスロットを使用していない為に両方取りつけていた。 Liveにはこの他に別売の光モジュールを購入して取り付けてある為に、 今回テストしたMD MATE用の光モジュールの他にLive専用の 光モジュールは取り付けたままである。
左図はカードをスロットに取り付けた様子だが、カードの上側から見た
図の為にあまりよくわからないだろうが、下側にLiveとその光モジュール
があり、今回のMD MATEはAGPカードの下にあり光モジュールは
一番下に設置した為に全てのカードを挟むようになってしまった。これはカードの順番を変更してしまうとBIOSやWindowsが スロット情報を覚えている為に、ドライバーの入れ直しになるだけでなく 前の情報が消えずに残ってしまう為に今回も空きスロットをそのまま利用 してWindowsの環境破壊を避けてのテストとした。
この様にカードの入れ替えで思わぬトラブルにならない様に、カードの
順番を入れ替える場合はWindowsの再インストールを行った方が
無難である。今回のテスト機ではマザーにP2Bを使用している為にPCIスロットに 全て実装してのテストとなり、右図の様にリアのパネルは今回のMD MATE 用の光モジュールとLive用の光モジュールも含め全て使用する事となった。
左図は光モジュール部分の拡大図で、一番下にあるのが今回テストした
MD MATE用の光モジュールで、その上にあるのがLive用の光
モジュールである。その上にあるのがLiveのサウンドカードでSCSIカードを挟んで 一番上に半分だけ見えるのが今回テストしたMD MATEである。 今回使用したマザーはISAスロットがある為にこの部分に光モジュールを 取り付けたが、今後のマザーはISAがなくなる為にケースメーカーの方で この様な拡張ができる様にパネルだけ取り付けられるスロットを用意して 頂きたいものだ。 更に他の製品ではファイルベイ等を利用して光コネクターを拡張する方法も ある様だが、ただでさえ足りないファイルべを利用されてしまうのも困った ものである。 メインに戻る コンピュータ選択メニューに戻る 拡張関連選択メニューに戻る MD MATEメニューに戻る
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