ISDNターミナルアダプターカード(PCI)
◆AtermIB55PROの取り付け
AtermシリーズのTA(ターミナルアダプター)ではAterm本体の設定を
変更できるデータポートを利用してPCとの接続により非同期通信から同期式の64K
に変換する機能を持っている為にISDNカードは無くともインターネットに接続できる。しかしあくまでも非同期→同期の変換を行っている為に、本来のISDNとして 直接つなぐには必要なカードである。 また、DSU本体はPCとは離れた部分にある場合などではTAを増設してその 増設したTAのデーターポートから非同期→同期変換通信を行うか右図のTAカードを 使用するかのどちらかである。 このカードはPCIカードで付属のドライバーにはPC98とAT互換機で動作させる 物が添付しており、どちらでの動作確認も大丈夫であった。
このカードのパネルには左図の様にコネクターが2つ有り、右側の少し大きいコネクターが
RJ−45のISDNコネクターである。ここへAtermITシリーズのS点ユニットと接続する事で利用できる。 左側に有るのがRJ−11のコネクターで増設用アナログポートとなっている。 ここへ普通の電話機を接続する事によりISDNは2回線利用できる為に、他で電話を 使用していない時に限りインターネットをしながら電話が出来るわけである。 その為にPCの調子がおかしい時の問い合わせなどは近くに電話を設置でき、インター ネットでの買い物で詳細が分からない時はページを見ながら電話で問い合わせ等と 色々と使える。 またISDNをサポートしていないパソコン通信等を行う場合には、このポートへ アナログモデムを接続しておけば良く、この場合も他で電話を使用していなければ インターネットとパソコン通信が両方できるというメリットも有る。
カード自体の設定は簡単で、右図の中央付近に青い色のディップスイッチが有るが、
ここでTAやその他の拡張製品との接続状況に応じて終端抵抗の有無を設定するだけ
である。この設定は利用状況で異なる為に、このISDNカードであるAtermIB55Proの取説と AtermITシリーズ本体の取説の他にS点ユニットの取説も十分に検討し正しい 設定が必要である。 間違ってターミネータを設定しても動作してしまう為に、動作不安定になる事の無い 様に説明書に従って正しい設定をしておいた方が良いであろう。
このカードは他の拡張カードと同じ様に取りつければ良く、特に問題になる事は
無いだろうと思う。取り付ける前に説明書に従うと、このISDNカードを入れないうちにドライバー類を セットする必要が有る為に、この辺の順番を取り扱い説明書に従って作業の上でカードを 取り付ける。 取付の際にはカード同士がこすれ合って基板のパターンをはがしたりしない様に十分 注意して作業を行う。 またSCSIカードの様に基板上のコネクターから直にケーブルが出ている物に対しても 切断しない様に注意する必要が有る。
カードがマザーボードにセットされたら、右図の様にケースにカード上部にある
固定個所で固定するが、左下図にある様にカードのパネルについているコネクターの
取付口がケースの切り口の間からうまく出る様にして、コネクターが上手く脱着出来る
位置で固定する必要が有る。この位置を合わせないとカードを固定してしまってからではコネクターが入らなく なってしまったり、コネクター自体が板金部分と擦れて削れてしまう為に基板を固定する 場合はISDNのコネクターであるRJ−45を差し込んだままで間隔を見ながら 固定する必要が有る。
左図の様にAtermIB55Proに付属しているISDNケーブルを使用し
カードのISDNコネクターの方に差し込んでおきカード固定用のネジを締め付ける
様にする。これと同じ様にISDNコネクターの右側にはアナログポートとして普通の電話機が 接続できるようにRJ−11コネクターも利用できる様になっているが、カードを 固定する際にはこのアナログポートもケースの板金でコネクターが接続できなく ならない様に注意して取り付ける様にする。
ケーブルを指し込んだ状態が右図であるが、ケースの板金とコネクターがギリギリに
なっている事がわかると思う。今回ここで使用しているケースはGATEWAY2000のフルタワーケースであるが、 他のメーカーのケースではどうしてもコネクターが擦れてしまう物があれば、コネクターが 入り易い様にケースの板金をヤスリ等で削っておいた方が良い。 そのままにして無理にコネクターを差し込んでおくと基板側のコネクターが破損する 恐れも有る為に、ヤスリで削りスペースに余裕を持っておいた方が良い。 また右下に見える青いケーブルがLAN用のケーブルで、コネクター自体はISDNも LANも同じRJ−45を使用している。 その為に全てのコネクターを外してしまった場合には区別が付かなくなってしまう為に、 何らかのマーキングをしておくかケーブルの色をわけておく等して間違わない様にする 必要が有る。
実際にLANとISDNを間違えてつないだ事が無いので何とも言えないが、いづれに
してもHUBやDSUが破損してしまってからでは修理代が高く付いてしまう。拡張カードなどを増やしていくうちに左図の様にケーブル類がだんだん多くなり、 似た様なコネクターが増えていく為に間違い易くなってしまう。 RS−232Cのポート1と2やUSB1と2位の間違いであれば動作しないだけで 済むのだが、DSUとLANを間違えてしまいDSUを壊してしまうと最悪の場合は 電話がかけられなくなる恐れが有る。 修理にも早くて2〜3日かかるらしく、下手すると1週間も電話が使用できない事が 出てくる為に配線時には十分確認してから行う。 またDSUの代替えも用意していないとの事なので、心配であればDSUやTAを 2台用意しておいた方が良いだろう。 メインに戻る コンピュータ選択メニューに戻る ISN-NET64選択メニューに戻る ターミナルアダプタ取付メニューに戻る
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