インターネットの接続 NTT DoCoMo モバイルデータアダプタ96F2キット1 ◆モバイルアダプターの内部 しかしこのモバイルアダプターは3万円とは高価すぎて、中身がどんなものか見て みたくなりケースを開けてみた。 ケースは裏面にあるタッピングビス1本で固定されており、RS−232C コネクター側はケース同士がスライドさせて噛み合う様な構造になっていた。 電源スイッチは内部に小さなスイッチが有り、その小さなスイッチのスライド部に 実際にケース外側から操作するプラスチック製のツマミが引っかけてあり、ケースを 開けてすぐに外れてきてしまった。 このツマミは落下防止に基板とケースの間に突起部分を差し込む様になっており、 更にケースを閉じた時に上側のケースでツマミを押さえる様な構造になっていた。 内部を見てみると左図の様になっており、まぁそれなりに部品が色々搭載されていた。 最初はあまりにもケースが小さい為に、モデム機能は携帯本体に有り携帯からはTTL レベルで信号が出ている為に外部でRS−232Cレベルに変換しているだけなのでは ないのかと思ったくらいだ。 しかし左図の左側に有る様に、しっかりと銅箔で覆われているQFPサイズの物が シングルチップCPUなのではないかと思われる。 このチップは富士通のマークが付いていたが、日立製でHD6437020R05Xを使用しており このチップの上に両面テープで銅箔を貼り付けてあった。 そのすぐ右側に有るのが水晶発振モジュールと思われる物が有り、パッケージに書いて ある番号から6.144MHzの発振をしていると思われる。 この中途半端な周波数はRS-232Cのボーレートを発生させる為の周波数で、従来の日立製の シングルチップCPUでは発振周波数の1/4で動作する物が多く、更にシリアル通信用の クロック倍率が16倍として設定するケースが多い事から、そのまま計算するとちょうど 9600bpsになってしまう。 まぁCPUの型式から6301や6303等とは利用方法が多少違っていると思われる為に、 この様な単純計算ではないと思うが、この水晶発振モジュールの中途半端な周波数は ボーレートの為の物には間違いなく、そもそもこのCPUは8MHzで動作可能な物を この周波数で使用しているのであろう。 中央部分の下の方にあるのがメモリーでないかと思われる物があり、SIMMやDIMMでよく みかけるメーカーSECのKM68V1000BLT-7Lを使用している。 そして同じ中央で電源スイッチの真下にあるのがTI社のVL244が使用されており、 確かこれがRS-232Cレベルに変換するものであると思われる。 このデバイスの右側でRS−232Cコネクターまでの間にはトランジスタかどうか わからない三端子の物が3個と47μF10Vのコンデンサーが2個あり、これがRS−232Cで 使用する±電源の片方づつで使用されているものと思われる。 RS−232Cレベルは±12Vでなく、コンデンサーの耐圧から小型化された製品では 一般的な±9Vで 使用されていると思われる。 右下の電池から来ているコネクターの右側に有るのが470μHのコイルと思われ、 VL244の昇圧回路で使用されるものと思われるが、もしそうだとすると実装面でちょっと 離れ過ぎているのではないかと思う。 これで単なるレベル変換器でない事がわかり、ソフト/ハード面の開発費等も多少は かかっていると思われる為に安くはできないだろう。 更にモバイル関係でディスクトップやタワーを持っていく人はおらず、ほとんどの人が ノートタイプを使用しているだろう。 その為に売れるのはカード型で、この外付けタイプはそんなに売れないのではないかと 思う為に、開発費の元と利益を考えると3万円もしょうがないのかと思う。 あとはNTTさんに通信速度の9600bpsをなんとかして頂きたいですね。 今時PHSでさえ32Kbpsができるのに、どうして基本料金も使用料も高額な 携帯が9600bpsなのか、この辺は絶対に納得行かないとこである。 回線上やシステム構成の問題等で現状では対応できないとしても、通信と通話の区別が できれば通信料金だけ大幅に値下げして頂きたい。 PHSの32Kからみると9600は1/3位だから、通信料金も1/3にして頂かないと いけませんね。 やはり悪くとも半額くらいにして頂かないと、通信料がかかって携帯ではメール位で インターネットなんかできませんよ。 メインに戻る 携帯電話関連メニューに戻る NTT-96F2選択メニューに戻る |