◆サイドウッド取り外し 右図の製品はSONY製のデジタルオーディオテープ(DAT)デッキであるDTE-2000ES であるが、今回テープがローディングされず途中で何かに引っかかった様になりテープが セットされなくなってしまった。 その為にメカ部分の破損らしいので周辺部分をユニット毎交換してもらう為の指示書を 作る為の分解となったが、実際の所故障ではなく単にネジが外れただけと言う簡単な修理と なった。 その際に分解した手順を紹介する。 この製品の両側にはサイドウッドという化粧板が取り付けてある為に、本体の上部カバーを 取り外す前にこれらのサイドウッドを取り外す必要がある。 サイドウッドの取り外しの際には、ネジに負担がかからない様にとネジの脱落及び サイドウッドの落下防止の為に左図の様に取り外す面を上側にして立てた方が良い。 また下側にした面のサイドウッドに傷が付かない様にカーペットの上で作業するか、 タオル等の柔らかい物の上で作業する様にする。 しかしスポンジやウレタン等の柔らかく厚みの有る物の上では逆に不安定になる為に、 製品自体を倒してしまう可能性が有る為に、この場合は製品を立てないで取り外した方が まだましである。 サイドウッドの取り外しには左上図の様に一般的なサイズのプラスドライバーを使用し、 片面のサイドウッド取り外しに4個のネジを取り外す必要がある。 このネジはサイドウッド自体が木製で、ネジ頭が締め付け時に食い込みにくい様に ネジには平ワッシャーが使用されている。 その為にネジを取り外したらネジのボルトと平ワッシャー共に取り外して、紛失しない様に 別の箱か何かに保管しておく必要がある。 これら4本のネジが外れるとサイドウッドを固定している物が何も無くなり、左図の様に サイドウッド自身を持ち上げれば簡単に取り外せる。 しかし製品によってはネジによる締め付けでサイドウッドが製品のカバーに貼り付いて しまっている物がある可能性があるが、この場合でどうしても手で外せない場合はマイナス ドライバー等でこじ開けるしかない事になる。 この場合には、マイナスドライバーでこじ開けた傷が目立たない様に、製品の下側から こじ開ける様にする。 ◆上部カバー取り外し 両端に有るサイドウッドが取り外せたならば上部のカバーを取り外すが、カバーの両端を 見てもらうとわかるがサイドウッドを取り付けないでネジを締められる様になっている。 その為にオーディオラックの幅等が狭くて設置できないでいる場合には両端に付いている サイドウッドを取り外して利用する事も可能となっている。 カバーの取り外しには右図の様にして天板に有る6本のネジを普通サイズのプラスドライバーを 使用して取り外すようにする。 その際に天板を固定しているネジであるが、左図の様にネジと一緒にネジの左側に有る 様な化粧スペーサが使用して取り付けてある。 その為にネジを取り外した際にはボルトと一緒にこのスペーサ自体も紛失しない様に 別の箱か何かに保管しておく様にする。 特にこのスペーサが無くともネジが締められない訳ではないが、このスペーサーで カバー自体へのネジ締めつけ時の傷防止にもなる為に紛失しない様に気を付けたい。 このカバーはネジで固定されている他に、フロントパネルの上部部分にカバーの天板 手前が5mm程度差し込んだ構造となっている。 その為に無理にカバーを真上に上げようとしてもカバーが外れてこなく、逆に無理して 持ち上げてしまうとこの差込部分が折れ曲がってしまいカバー取り付けの際にうまく 行かなくなる恐れがある。 その為にカバーを取り外す際には右図の様にして、フロントパネル側を支点とし カバーの後ろを持ち上げる様にしてカバーが真上近くまで持ち上げる様にする。 カバーが真上近くまで持ち上げられたら、今度は左図の様にその状態のままで真上に 持ち上げればカバーが取り外せる様になる。 またカバーを持ち上げる際にはカバーの両側を少し平き気味にしながら持ち上げると 持ち上げやすく、こればサイドウッド固定用のネジ部分のカバー板金が内側に多少突起 している為に内部のシャーシに引っかかっている為である。 取り外したカバーは足で踏んでしまい変形させない様に安全な所に保管しておく様にする。 ◆フロントパネル取り外し 今回はDATのテープローディングメカユニットを取り外す為には、右図に有る フロントパネル面に有るテープ挿入口のカバーを取り外す必要がある。 このカバーを取り外すにはカバーの表面に有る両端のネジを取り外すが、ネジはテープ 除き穴の両端にありこれを両方とも取り外す。 取り外しには六角レンチを使用して取り外し、このパネルがネジを取り外した時に 落下しない様にパネルを押さえながらネジを取り外す必要がある。 ここで利用されている取り付けネジは多少長めのものが使用されているが、取り外す際には かなり回し続ける必要が有る。 このパネルにある2本のネジが外れると、左図に有る様にパネルだけが外れてくる ことになる。 パネルはカバーと同様に踏み付けて破損しない様にと、パネル面に傷が付かない様に 保管しておく。 ネジをゆるめる際にも、ネジが長く不用意に回していると六角レンチがネジ頭から外れて パネル面に傷を付けてしまわない様に注意しながら取り外す。 ここでパネルを取り付けているネジでは、右図の様にネジ頭がスッポリ入る化粧座金が 使用されている。 これもネジを締めつける際にパネルに傷が付いてネジ頭が入り込んで行かない様にと 思われるが、ネジ同様に紛失しやすいので箱などに入れて組み付けるまで保管しておく 様にする。 この化粧座金が無くともパネルは固定できるようだが、もし紛失したらネジも同様だが サービスステーション等に出向き部品単品で注文しておくと良い。 メインに戻る 修理・分解選択メニューに戻る DTC-2000ES選択メニューに戻る |