◆ユニット各部について 右図はテープのカセットを上下にローディングする部分でプーリ間をベルトで 駆動しているのがわかるが、この辺もいずれ切れてしまう可能性がありどれだけ もつか心配な部分ではある。 以前に使用していた車載用のDATではローディング部分はともかくとして 回転ヘッドにも右図の様な細いベルトで駆動してあった。 特に回転ヘッド部はかなりの回転になる他に、車載用DATの場合は小口径 シリンダーヘッドを採用していた為に通常の2倍の回転となっていた。 そのような所に細いベルトを使用するものだから2年持たず、当時5台使用 していたDAT全てのベルト交換を行っていた。 左図はDTC-2000ESの回転ヘッド部分で、丁度回転ヘッドの右上に黒いローラーが 付いているのがわかると思うが、これが回転ヘッドのクリーナーである。 よくビデオデッキなどでも搭載されている製品が多い様だが、逆に古くなって くるとこのローラーにゴミが付着したままとなりローラーがヘッドに付く度に ゴミをばらまく結果となってしまう。 その為に古くなったら交換するか、もしくは取り除いた方が良いかもしれない ので、数年使用した後の何かのトラブルで修理の際はこのヘッドクリーナ用の ローラーやピンチローラー等も交換してもらうと良い。 ◆動作確認について ネジが外れた部分を締め付け直したら右図の様にユニットを取り出したままで 電源を入れてみて動作確認を行う。 まずはイジェクトを押しテープ挿入口を開けてテープを差し込んでみて、 テープ自体が軽く押し込む事ができた他にテープ下部のスライドする部分が テープを押し込んだ時に開くかどうか確認する。 差し込み状態を確認するには何回か出し入れしてみる必要があるが、一度テープを 差し込むとなかなか抜けない為にイジェクトを押しすぐにもう一度イジェクトを 押すとテープが出てくる様になる。 テープをローディングしてしまうと上手くテープ受けにセットされないままだと モーター等に負担をかける為にすぐに取り出す様にして確認が取れてから次の確認を した方が良い。 テープが上手くセットされる事の確認が取れたら、今度はイジェクトキーにより テープを実際にローディングしてみる様にする。 その際にはテープ自体が回転ヘッド下部にあるベース板近くまで押し込まれる事を 確認し、更にテープのローディングが始まりテープが回転ヘッドに巻き込まれる 状態を確認し最後に多少逆回転した後にローディングが停止する事を確認する。 その際に変な動きがあったり異音がする場合には、ただちに停止スイッチか イジェクトスイッチを押す様にして、再びローディングしてみて原因を追求する。 テープがローディングされている時には回転ヘッドへの巻き付き状態を確認し、 テンションが変な動きをしていたりテープが上下に変な動きをした場合にはどこか 走行系やテープのセットされた高さに問題がある可能性が有る。 テープ自体のセットされた高さの問題であればネジが外れていたテープ受け皿の 取付をもう一度確認してみて、問題が無ければ他の走行系に問題が有ると思われる。 どうしても原因がつかめない場合は、そのまま組み立ててサービスステーションに 持ち込む事をお奨めする。 正常に動作する事を確認したら分解したときの全く逆をたどりながら、順に 組み立てて行くようにする。 ユニットを取り付けてテープ挿入口のパネルを取り付けたら、一度テープを 入れずにイジェクトを数回してみて、パネル周辺がうまく組み付けられていて 変な部分が当たったりパネルの開閉する際にどこか擦り付けていないかを確認 しておく必要がある。 更に左図の様にテープを実際にセットしてみて、イジェクト時とローディング時に 不具合がないかどうか確認する必要がある。 メインに戻る 修理・分解選択メニューに戻る DTC-2000ES選択メニューに戻る |