◆ユニット取り外し 右図は上部のカバーを取り外した内部で、手前中央部に見えるのがテープ走行系の メカユニット部分で、テープの残量などを直に目で確認できるようにテープ自体が 斜めにセットされる様になっている。 その為に本体を上部から見ると回転ヘッド周辺が全て斜めに配置されているのがわかる。 この走行系のメカユニットを取り外すには底板に固定されている4本のネジを取り外す 事になる。 このユニットを取り外す為の固定ネジは、底板とユニット下部の折り返し部分で固定されて いる為に、左図などでみてもわかる様にドライバーの柄の所まで差し込まないと回せない 様になっている。 その為に短い柄のドライバーではとてもネジを回せるものではないので、普通のプラス ドライバーで150mm長くらいの物が必要となる。 ネジを回す際にも周囲の板金で指を切らない様にも気を付ける必要が有る。 また、左上図部分にはテープローディング用のモーターが出っ張っており、この部分では 多少ドライバーを回す際に邪魔になる他、ネジが奥のほうに有る為に磁石ドライバー等を 使用して、取り外したネジはこの磁石ドライバーにより引き上げて回収しておく必要が有る。 ネジは落下しやすい為に、他のユニットや基板上にネジを落下させない様に注意して ネジが取れなくなったり基板に傷を付けない様に注意して、他の部分を破損させない様に 作業する必要が有る。 ユニットを固定している4本のネジが取り外せたならば、ユニットを引き抜く前に 左図に有るテープ残量確認照明用ランプの配線コネクターを取り外しておく様にする。 ここに使用されているナイロンコネクターはかなり小型で、左図の様に線材を 直接引っ張って取り外すしかない。 上手く探せばコネクターの境目が見つかるが、コネクターを爪で開けるのも大変で 精密ドライバーの小型マイナスドライバーでもないと取り外しは無理であろう。 ここは線材を引っ張ってもコネクターの挟み込んで有る力が弱い為に、勢い良く 引っ張らない限りは大丈夫であろうと思われる。 また、組み立ての際に逆差ししない様にコネクター自体にマーキングして、取り付ける 方向が判別できる様にしておくと良い。 ユニットを引き抜く際には常に右図に有るように、ユニット後方に有る電源回路の 部品にこすらない様に注意して引き抜く必要が有る。 しかしここは絶対に擦らないで引き抜くのは不可能と思うが、どうしても擦ってしまう 場合には多少擦っても電源回路の部品に負担がかかって破損しない様にだけでも注意する 必要が有る。 ユニットを取り外す前に、この電源回路である基板を取り付けているネジを緩めて おくことも出来るが、出来るのであればそうした方がよいと思われる。 ユニットの引き抜きは、ユニット自体のフロントパネル側がパネル面と同じ位の位置まで 出っ張っている為に、左図の様にユニットの後部からまわす様にして引き出して取り出す。 この際にパネル面の突起と後方の電源回路部品との干渉の両方に気を配り、電源回路の 部品破損を避けパネル面の部品破損とを十分確認の上ユニットを引き出す。 ユニットを取り出したならば、まだモータ関係やヘッド関係の信号線を取り外していない 為にユニットを完全に取り出す事はできず、かえって線材を取り外すと組み立てが面倒に なる為にユニット自身の分解を必要としない作業の場合はそのままシャーシの上に持ち上げて 置く様にする。 ◆故障部分 ここまで分解してみると、実際にテープを入れて確認したところではテープをガイドする 上側の板金がグラグラして外れている様な感じでどこからか折れている様でもあった。 ところが良く見てみると右図で指を指している部分に丁度テープ上側をガイドする板金が 固定している個所があり、その部分を見てみると取り付けてあるネジが外れているだけであった。 そしてこの状態で電源を入れてイジェクトボタンを押し送り側のリール根元である ブレーキ部分を見ると、なんとしっかり外れたネジが落ちてメカの隙間に挟み込んであった。 もう片方はネジが緩み外れそうになっているだけの為に、なんとかネジが2つ共に紛失せずに 回収する事ができた。 そこで左図の様にして普通サイズのプラスドライバーよりワンサイズ小さいドライバーで 締め付ける訳だが、この部分の締めつけは樹脂部品と共締めな事から締め過ぎるとどんどん 樹脂がつぶれて行くし、またゆる過ぎるとまたすぐにネジが外れそうな為にこの部分には ネジロックを使用すると良い。 ネジロックはボンドの様な物でも構わないが、逆にネジを取り外す必要が有る場合に 困る為に、緑や赤のネジロック専用塗料等も販売されている為に予め用意しておくと良い。 またこの部分はユニット自体を抜き出さないとドライバーが届かない為に、締め直した だけではまた分解する必要が出てくる為に、左右2箇所をしっかり固定してからネジロックを 塗布し組み付けた方が良いだろう。 メインに戻る 修理・分解選択メニューに戻る DTC-2000ES選択メニューに戻る |