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信号分配回路

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◆信号の分配について
 一般市販のナビやライトコントローラ等も車速センサーやパーキングブレーキの スイッチを使用する場合が多い他に、これ以外の信号も最近のターボタイマーでは O2センサーやクランク角センサー等も利用する機種が多くなってきている。
 その為に複数の機器を取り付けるとセンサーの信号が複数で利用される可能性が ありセンサー自体に沢山の機器がぶら下がり過ぎ駆動しきれなくなる恐れがある。
 駆動しきれなくなりトラブルの他に、センサーの入出力回路形態による回路の 破損が考えられ、特にメーカーが指定していないセンサーを利用する場合には注意 が必要である。
ntsw160.jpg  今回取り付けたR33型スカイラインではニュートラルスイッチが普通の接点で GNDに信号を落とすタイプの為に、大電流を流さなければ駆動できなくなる事は ない。
 しかしこのニュートラルスイッチにはエンジンコントロールコンピュータやEPS やハイキャスコントローラにも接続されている。
 その為にこの信号を直接RS−60のパーキング信号入力に引き込んで利用する 際に車両側の回路が破損する心配もある。
 これらの破損を防ぐ為にも今回はニュートラルスイッチ信号を一旦フォトカプラ 2個で受けて、車両側のコントローラとRS−60へと別々に信号を供給する事に する。
 しかし、本来は純正の回路に割り込み追加回路の破損により車両側の回路が動作 しなくならない方法の方が望ましいが、車両側やRS−60の内部回路を調べる のも面倒な為にあえて純正の信号を遮断する方法にて説明する。  信号の分配する位置としては『ニュートラルスイッチの利用』で説明した 様に、エンジンコントロールコンピュータへ配線されているNV11と言う 緑色に橙色のラインの入った線材がコネクターの44番へと接続されている 物を利用する事にする。
 この信号にはクラッチスイッチの信号も入れられている為に、本来はニュ ートラルスイッチ信号だけで良いのだが、車外のトランスミッションから来 る信号で、どこでクラッチ信号とダイオードを通して接続されているかを 調べるのも大変で、見つかったとしても処理が大変と思われる為に比較的 簡単に取り出せる部分で利用できる説明とした。
 ニュートラルスイッチ信号はエンジンコントロールコンピュータ部分で 切断して、一般に販売されているギボシ端子等で分岐しておくと良いだろう。

◆信号を分配する部分
nt-sw.gif  左図にあるのが信号分配回路とその接続方法を示した回路だが、エンジン コントロールコンピュータであるECUに接続されている44番ピンのニュ ートラル信号を切断してフォトカプラを追加しているのがわかる。
 この回路はニュートラルスイッチがGND側に落ちるのを利用して、フォト カプラの発光ダイオードを2回路分点灯させるものである。
 そしてそのフォトカプラ出力を従来通り信号をECUに供給し、もう一方の 回路をRS−60のサイドブレーキ信号へと接続するだけである。
 このニュートラルスイッチ信号はギアのポジションがニュートラル時に接点 がONしてLowレベルの信号が供給される様になっている為に、それでフォト カプラを通してオープンコレクター出力のコレクター側もLowにる為に、RS −60のサイドブレーキ信号もサイドを引いている時にLowレベルで利用して いる事から条件が揃う事になる。
 この方法で利用すると左図のクラッチスイッチも生きている為に、ギアのポジ ションがニュートラルでなくともクラッチを切っていればエンジンがスタートで きる条件となるが、車内に人が乗っていれば別に問題は無いとおもうが、車内に 人が乗っていないのにクラッチを切る事はできない為に、特別にこの状態に禁止 をかける必要は無くこの方法で接続しても問題は無いだろう。

◆使用する部品について
case1.jpg  ちょっとした回路を組む場合には左図の様な小型ケースが便利で、今回使用 したものはテイシン電気叶サのモールドケースでTB−9(黒)を使用した。
 このシリーズには黒色の他にアイボリーも選べる他、ケースのふた部分が 取り付け用のブラケット形状になっている物もある為に、設置する場所でネジ による取り付けが可能な場合はブラケット形状のケースも便利であろう。
case2.jpg  このケースは左図の様な部品構成になっており、ポリスチレン製のケースに アルミのふたと内部には片面のユニバーサル基板が付いており、アルミ製の ふたには加工時にけがける様に青い透明なビニールが貼られている。
 ケースの中には基板固定用のスペーサがケース一体成形となっており、付属の タッピングビス2本で基板を固定しケースのふたを4本のビスで止める事となる。
cable.jpg  上図のケース下部にある黒いゴムブッシュは別売で、線材を通す太さや本数 に応じてゴムブッシュサイズと個数を決めて予め購入しておくと良いだろう。
 今回は右図の様にケース長手横方向にゴムブッシュ用の穴を開けたが、図の 様に信号の入力と出力を別けて利用する方が便利だが、ケース横方向は基板を 固定するスペーサが内部で邪魔をして見た目より狭い範囲でしか使えない。
 その為にブッシュの数と大きさによって取り付け位置を慎重に決めないと 無駄な穴を開けてしまう事になりかねない為に十分注意して加工する様に する。
pcb-front.jpg  左図は今回ここで説明している回路ではなく、以前作成したHLC用の極性 反転回路の画像な為に参考程度に見て欲しい。
 上記で説明した信号分配回路図ではLEDが無かったが、左図の様にLED を搭載する事により実際の信号が光で確認でき、車両の配線を変更した際に まちがいなく接続できたかどうかを確認できる他、取り付け後にトラブルが 発生した場合の動作確認用に便利な為にLEDを回路へ追加した方がよい だろう。
 その際にはフォトカプラのLEDと直列に接続すれば、万が一フォトカプラ のLEDが破損した場合に後付けのLEDも点灯しなくなる為に部品破損の 確認用としても利用できるだろう。
 その際にはLEDを2個直列に接続する為に2.2KΩの抵抗を1kΩ前後 に減らしてLEDに流れる電流を調整し、LEDがしっかり安定して点灯する 様にすると良いだろう。
pcb-back.jpg  右図は上図基板の裏側だが、部品間はジャンパー線により配線する事に なるが、部品のリード線をそのまま折り曲げたり切断して余ったリード線を 利用して配線すると良いだろう。
 本来、プリント基板の組み立てとしては適正ではないが、片面基板の場合は パターンが剥がれ易くはんだ付けが難しい。
 その為になるべく線材が重なったりしないような方法を取った方がショート し難くはんだ付けもし易い為に、なるべく部品のリード線を折り曲げただけで 全て配線できる方法をお奨めする。


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