◆古いバッテリーの取り外し 基板の裏からボタン電池の取り付け方法を確認してみると、プラス 極の方は右図でもわかるが2点で固定されており、マイナス極はその 反対側に1点で固定されている。 これらの電極は基板に半田付けされている為に、半田ゴテを使用し てこれらの電極を熱して取り外す様にする。 取り外す際に半田ゴテで熱する際には、基板下部のカバー取り外し が前のページで取り外し難いからと、基板上部から部品を熱して取り 外さない様にする。 取り外しの際には一度半田吸い取り器で半田を吸っておくと良いが 、上手くすると吸い込んだだけで部品の足が取れる場合がある。 しかし全てが上手くいく場合は無く、あとは裏から電極を1箇所ず つ熱し表側からは電池を軽く引っぱり上げて取り外す。 その際に無理に引っぱり上げると基板のスルーホールが抜けたり、 パターンまではがれたりする場合がある為に注意して取り外すが、上 手く外れれば左図の様に基板から取り外す事ができる。 取り外したボタン電池からスポット溶接された電極を取り外してみ ると右上図の様なCR2450と言う電池であったが、もしも同形状 でスポット溶接されたボタン電池があり、3Vのリチウム電池であれ ばそれをそのまま利用した方が良いだろう。 ◆乾電池式に変更 通常ボタン電池は丸いままでの販売のみで、今回の様に基板実装 タイプの電極が付いたままでの販売はされていないだろう。 しかし買えない訳ではないのだが、その場合には50個や100 個とロット買いする必要があり、メーカーによっては月々の購入契 約が必要な場合もあり。 その為に秋葉原等の様な電気街で、同形状のボタン電池に今回と 同じ取り付けピッチの電極が付いている物が見つけられればそれを 使用してしまうのが一番簡単な方法である。 しかし当方の近所ではパーツ店も無く、以前会社でCPU基板を 内製していた頃は同じ様なサイズの電極付きバッテリーが沢山あっ たのだが現在では用意するのが困難であった。 そこで今回は左図にある様な乾電池ボックスを利用した改造を行 う事にしてみた。 これはよくおもちゃ店で見かける単三電池用の電池ケースで、今 回ホームセンターで見つけた物は右図の様に9V乾電池でお馴染み の006P用の電池コネクターがそのまま利用できる物である。 CR型式のボタン電池は普通リチウムタイプの3Vである為に、 乾電池で利用する為にも2本使用し3Vとする必要がある。 今回はたまたま単三電池用の物だったが、見つけられれば単四で も単五でも構わず、トリクル充電回路を簡易的に作ってスーパーキ ャパシタやリチウム二次電池を利用すると言った事もできるだろう が、充電回路となると何かと問題が発生する為に今回はできるだけ 簡単にと言う事で外部に乾電池を取り付ける話で進める事とする。 当然であるが乾電池を内蔵するだけのスペースが無い為に外付け とするのだが、その為に左図の様に元々ボタン電池が取り付けてあ った部分から線材を引き出し、その先に乾電池を接続するといった 簡単な方法である。 引き出す線材はそれほど太い物である必要も無く、0.3SQぐ らいの太さがあれば十分でプラスとマイナスの極性を判別できる様 に2色の線材を用意する様にするが、今回使用した006P用コネ クターに付属のリード線は若干短く、もう少し長ければ別途線材を 用意する事も無かっただろう。 できれば線材にはよく使用されるプラスに赤でマイナスに黒と言 う配色が良いのだが、今回は細い線材の手元在庫がなかった為に赤 と青を使用して配線する事にした。 線材を引き出す際には極性に十分注意し、右上図の様に多少盛り 上がる程度の半田付けとするが、くれぐれも線材の先端をむき過ぎ て周辺の部品や部品のリードとショートしない様に注意する。 線材はケースの外に引き出す方向を決め、そして左図の様に部分 的にテーピングして固定しておくと良い。 これは、線材を固定しないままに組み付けてしまうと、部品自体 や部品の足(リード)で線材をつぶしたり突き刺したりする場合が あり、組み付けてから思わぬトラブルが発生する場合がある。 そんな事にならない為にも、線材は予め部品やリードを避けた部 分を通して固定しておく様にするが、今回は右図にある様なスポン ジ付きの薄い両面テープを使用した。 これは、長い間使用して万が一テープがはがれてもスポンジで線 材を押したままになっている事から、次に分解する時までは絶対に 線材が移動する事が無い様にする為である。 本来はホットメルト等の樹脂を熱して固定するのが普通だが、あ まり利用する事も無い為に持っておらず今回は両面テープにした。 メインに戻る 修理・分解選択メニューに戻る ナビ電池メニューに戻る |