National LINEAR SMOOTHER 3D 電動シェーバー ES8003
バッテリーの電極修正

◆順調に使っていたが・・・
 バッテリーを交換してから1〜2ヶ月は全く問題なく動作し、 修理中の内容にもあった様に金曜日等は充電せず土曜日も使って 2日間試してみていたが、それでも20%の残量はありバッテリ ー切れになる事は無かった。
 しかし、ある日突然髭剃り中にモーターの音が変わりだし、そ の後は少しして突然停止と言う現象が出始めて、途中で充電しな いとヒゲが剃り終わらなくなる事が出てきたが、この現象は毎日 出る訳ではなかったが頻度がだんだん多くなる様であった。
 その為に現象が出た時にモーターの音が変わった時にはまだ右 図の様に残量は60%もあり、しかしその後突然モーターが停止 してしまう事から、充電系のトラブルか何かかと思われた。
 ただ、この現象時の60%表示は正常な時の表示よりもかなり 暗く、現象が確認されてからモーターを停止させると本来の明る さに戻る事からモーターの駆動電流が異常に流れて消費されてい るか何かかとも思われた。

◆心配と言えば・・・
 この原因で気になる事と言えば無くはなく、本来はバッテリー の電極が棒端子になっていた電極を利用していた事もあり、下図 の様にバッテリーに届かない電極を無理に折り曲げて使用してい た事や、棒端子を電極がしっかりと噛み込んでいる為にバッテリ ー自体は固定されていない状態になっていた。
 その為にバイブレーターの様に振動するシェーバでは、この無 理に折り曲げた電極や固定されていないバッテリーでは接触不良 になっているのかも知れない。
 
 そして早速再度分解して見てみると、何と電極は折り曲げたは ずの物が伸びかけており、組み立てた時と比べてバッテリーの固 定がかなり緩くなっていた。
 考えてみればシェーバは使用中に右上図のプラス電極側が下に なる為に、こちらに荷重がかかり振動も加わり電極が変形したの ではないかと思われた。
 その為にプラスとマイナスの電極を変更してしっかりと固定で きる様に変更してみる事にした。

◆電極への細工
 バッテリーの電極が棒端子になっていた為に電極へ十分に届か ないと言う事は、以前にも同社のNi−Cdシェーバである ES780−H と全く同じ形状のバッテリーであった事もあり、その中で紹介し ている バッテリー電極の製作 と同じ様な感じで対策してみた。
 そこでも使用しているのが下図にある様なコクヨ製のファスナ ーでFA−5Nであるが、これは用紙の端に開けた2個のパンチ 穴を綴じる製品で、右下図の部分の先端が丁度電極には良い形状 とサイズになっている。
 
 このファスナーはハサミ等でも簡単に切断加工でき、加工方法 は別ページにある バッテリー電極の製作 を参考にして頂きたいが、実際のシェーバ電極の長さと同等へU 字型に取り付けられる形状にすると良いだろう。
 加工途中の画像が無い為によくわからないかも知れないが、実 際に追加電極を作成して取り付けた物が下図である。
 
 上図はプラス電極側の画像であるが、プラス電極は元々バッテ リー側の電極が出っ張っている事から接触し易く、電極が電池ホ ルダーの樹脂側に入り込まない程度でよい事から右上図の様に、 元々の電極を挟む様な感じに挿し込んである。
 これは下図で説明するマイナス電極側の話も関係してくるが、 マイナス電極側をしっかりと飛び出させるとプラス電極側のスペ ースに余裕が無くなり、U字型に折り曲げた電極で元々の電極を 押し出してしまうとバッテリーが挿し込めないほどキツイスペー スとなってしまう事もあり、上図の様な元々の電極を挟み込む様 な取り付けとして調整している。
 
 そしてマイナス側に追加した電極が上図右側であり、元々の電 極はバッテリーのマイナス端子に直接接触させておき、その電極 と電池ホルダーの樹脂との間にU字型に加工した追加電極を挿し 込んでバッテリーに押し付けている。
 特にこちらのマイナス電極側に追加したU字型の金具は、右上 図の様にU字型の折り返した部分は完全にV字型に折り曲げない 様にする。
 これはバッテリーを挿し込んだ際に追加電極のU字部分に持た せたバネ形状により丁度良い形状になる様にした為で、バッテリ ーがこのバネ形状で常に押し付けられる様にしておかないと、結 局バッテリーの接触が不安定のものとなってしまう為に注意して 取り付ける様にする。

◆バッテリーの固定
 追加した電極でしっかりと押さえつけたつもりでも、シェーバ を動作させるとバイブレータの様な振動が発生する為に、いつ何 時にまた接触不良となるかはわからない。
 その為に以前はバッテリー自体の電極が細い棒状のものとなっ ており、これらが電極にしっかりと挿し込まれて固定されていた 事も考え、何らかの方法でバッテリー全体が固定できていればよ り安心して使えるだろう。
 
 しかし、バッテリーホルダーの形状を変更する事はできず、他 の方法が思い付かなかった事によりガムテープにより間に合わせ 的に固定しておく様にした。
 使用したガムテープは透明タイプの物の為に上図ではよく見え ないかも知れないが、ガムテープの幅が丁度単三型バッテリーの 長さと同じ幅の為に丁度良いサイズとなっている。
 そしてガムテープを部分的に貼り付けるのではなく、バッテリ ーの部分から巻き始め右上図にある裏側の基板部分にも巻き付け 、大体2周半程度の長さを巻き付けて固定している。
 その際には右上図に見える四角い小さなLEDが6つ見えると 思うが、これらがバッテリー容量表示用のLEDとなっている事 から、クリアーテープで巻き付けないとこれらの表示が隠れてし まい見えなくなってしまうだろう。
 そんな事からも、使用するガムテープは透明タイプの物を使用 する。

◆電極交換後
 上記の様に電極に細工をした事とバッテリーを固定した事によ りその後は全く問題なく動作しており、やはり充電系のトラブル ではなかった様である。
 リニアヘッドタイプのシェーバと言う事でモーター部に電極等 の消耗部分が無い事からもこのまましばらく使えそうで、回路部 品の破損やモーター部分にある左右動のバネ等が壊れない限りは 全く問題なく使用できるだろう。


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