MITSUBISHI製 天井カセット形ハウジングエアコン MLZ-RX28RAS [1方向形]
天吊り用Cチャンネル鋼材の組付


◆Cチャンネルの使用方法
 今回使用した天井吊りカセット形の室内機は、室内機の両サイ ドをM10のボルトで吊る必要がある為に、天井裏にはCチャン ネル鋼材を使用して吊り下げられる構造を作る必要がある。
 その為に今回取り付ける場所の柱の構造から、下図の様な構成 となった。
 上図の様にCチャンネル鋼材を固定する柱には左右で段差があ る為に、上図左側では一旦短いCチャンネル鋼材で本来室内機を 吊り下げる為の鋼材を吊る高さを調整できる様な構造としてみた 。
 そして横柱に吊り下げているCチャンネルの両端はしっかりと 柱に固定する様にして、吊り下げボルトには必ずCチャンネル鋼 材を挟んだ部分には二重ナットとして緩まない様にしている。
 実際には横柱面にCチャンネル鋼材の平らな面を当てる様にし ている為に、上図や右図とは二重ナット構成が若干異なっている が、それらは次から説明に使用している実際の画像を見てもらう とわかるだろう。
 更に室内機自体を固定している部分のナット構成も実際には異 なっており、室内機を固定する上側のナットも二重ナットとして 一旦取り付け高さを割り出したならば、この部分を二重ナットで 固定する事により毎回取り外し時に高さを割り出さなくともよく している。
 また下側のナットは上図では二重ナットとなっているが、ナッ トが余った為に三重ナットとしている。
 もしもネジ緩みの心配から三重ナットとする場合には、一番外 側のナットを回り止め用のロック機構の付いたナットを使用する とよいだろう。

◆Cチャンネル鋼と天吊りボルトの切断
 そしていよいよCチャンネル鋼材の加工を行うが、今回取り付 ける場所の構造から1100mmが2本と300mmを4本切り 出しておく様にする。
 Cチャンネル鋼材は厚さが厚く溶融亜鉛メッキ鋼板(SGHC )で厚さが2.0mmとなっている為と、C型の形状となってい る為に下図の様にジグソーで切断する際にはチッョとしたコツが ある。
 それは平らな面を切断し様としてもなかなか削れない事から、 C型の開いている部分の角から切り込みを入れて、一面ずつ切れ てきたら鋼材を各面回しながら切断する様にする。
 
 そして切断した面は必ず段差やバリが発生する事からも、下図 左側の様にヤスリやサンダーを使用して平らになるまで削りだし 、そして全体的に面取りして組み付け作業中に手を切る様な事が 無い様にする。
 そしてCチャンネル鋼材に引き続き右下図の様に吊りボルトも 必要に応じて切断しておくが、今回は段差修正用の吊りボルトと して400mm長を4本と、室内機釣り下げ用として500mm を4本切り出して用意したが、1本1mの吊りボルトの為に余ら ずに済む様に500mmを8本としても良かったのかも知れない 。
 
 吊りボルトの切断面にはバリは禁物で、Cチャンネル鋼材と同 様にヤスリを使用してバリ取りを行っておくが、その際にはナッ トも用意して簡単にナットが回る様にしておく必要がある。

◆ボルトの取り付け
 そして高さ調整用の短いCチャンネル鋼材は屋根にかなり接近 して取り付けられる事からも、下図の様にして屋根側となる方に は予めボルトをしっかりと固定しておく様にする。
 屋根側に近い方では吊りボルトの飛び出しも邪魔になってしま う事からも、左下図の様に予め平ワッシャーとナットを入れ込み 、Cチャンネル鋼材の高さと同じ位置までナットを回し込んでか らボルトを挿し込む様にする。
 その後は右下図の様にCチャンネルに囲まれた側はスパナで固 定しておき、もう一方はレンチで締め付ける様にするが、ここで ある程度しっかりとトルクをかけて締め付ける様にする。
 
 そして締め付け易いナットが見える側には、左下図の様にもう 一つのナットを入れて二重ナットとしてレンチで締め付けて緩み 防止とする。
 この様にして柱の幅より若干広い間隔で取り付けた吊りボルト のCチャンネル鋼材を下図の様に2組作り、天井裏での作業時に は天井側の狭い作業をしなくて済む様にする。
 

◆吊り下げ側の組み立て
 そして上記で組み付けた吊りボルト付きのCチャンネル鋼材を 左下図の様に横柱の上に設置し、対象面に取り付けるCチャンネ ル固定用のナットを取り付ける。
 この吊りボルトの間隔としては柱の幅があれば十分なのだが、 右下図の様に配線材等がある場合にはそれらを十分避けて通るだ けの幅を付けて吊りボルトを固定する様にする。
 
 しかしここで問題が発生し、本来は上図にある組み立てイラス トを見てもらうとわかるのだが、上図の様にぶら下げたCチャン ネル鋼材をビスで固定する予定であったが、あまりにも屋根と接 近し過ぎている為にアングルドライバーを使用してもビスを取り 付ける事ができなかった。
 その為に同じ長さのCチャンネル鋼材をもう1セット用意し、 下図の様にこの部分の柱をCチャンネル鋼材で挟み込む様な構造 に変更して組み付けた。
 
 この部分の挟み込みは隙間無く組み付けて、その追加したCチ ャンネル鋼材の下側からは左下図の様にビスで固定している事で 、これら自身が横方向に移動しない様にしている。
 これには左上図や右下図にある様に、地震等の揺れで屋内配線 の線材に吊りボルトが擦れない様にする為で、通常ではありえな い事でも異常時を想定して対処しておく必要がある。
 その様な事からは以前考えていた上側だけのCチャンネルを固 定するよりは確実で、おそらくこの固定方法で線材に吊りボルト が擦れる時には、家自体が倒壊してしまうほどの震度となってい るだろうと思われる。
 
 これで横柱が高い方の位置調整機構の組み立てが終わり、あと はメインの室内機を吊り下げる為のCチャンネル鋼材を組み付け るだけである。

◆メインの鋼材組み立て
 そして室内機を吊り下げる為のCチャンネル鋼材を取り付けた ものが下図の様になり、片側は左下図の様にしっかりとした固定 となったが、右下図の様にもう一方の方は横柱にCチャンネル鋼 材を乗せたままでビス固定としている。
 この方法は当初の予定通りなのだが、左下図の様に柱を挟み込 む方法に変更した時点で、右下図にある方も同様な構造に変更し ようとしたが、右下図でもわかる様にCチャンネル鋼材の先端に は木材があり実現できなかった。
 この木材はいわば柱同士を斜めの木材で補強する筋交いの様な 物で、これを取り外す訳には行かず断念したが左下図側が頑丈に できた事からも十分だろう。
 
 そしてCチャンネル鋼材の組み付けが全て完成したものが下図 で、実際にエアコンの室内機を取り付ける吊りボルトも取り付け 、これらは右下図の奥に見える室内機の型紙により位置を調整し てしっかりとボルトを固定してしまう。
 また以下の図では吊りボルトを石膏ボードと同じ高さまで下げ てみた図であるが、このままでは室内機の化粧パネルが取り付か 無い為に、実際には石膏ボードから20mm以上上げた位置にし ておかないといけない様である。
 調整には20mm程度の角材を使用して、石膏ボード上に置い て吊りボルト真下に移動した際に、角材が吊りボルトの真下で引 っ掛からずに移動できる高さに調整すればよいだろう。
 また左上図の様に柱を挟む構造に変更した事で、実際には右上 図の位置から見ると左上図の位置は10mm下がった位置になっ てしまっている。
 しかしそこは吊りボルト式の利点で、若干ボルトは室内機に対 して角度が付く事となるものの、最終的には吊りボルトの長さを 調節すれば何の問題もなく取り付けられる様になる。
 
 以上でCチャンネル鋼材の組み付けが完了したが、あとは実際 に室内機を取り付けてみてから、吊り具合や化粧パネルの取り付 け具合等の確認となる。


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