◆Cチャンネルの使用方法 今回使用した天井吊りカセット形の室内機は、室内機の両サイ ドをM10のボルトで吊る必要がある為に、天井裏にはCチャン ネル鋼材を使用して吊り下げられる構造を作る必要がある。 その為に今回取り付ける場所の柱の構造から、下図の様な構成 となった。 そして横柱に吊り下げているCチャンネルの両端はしっかりと 柱に固定する様にして、吊り下げボルトには必ずCチャンネル鋼 材を挟んだ部分には二重ナットとして緩まない様にしている。 実際には横柱面にCチャンネル鋼材の平らな面を当てる様にし ている為に、上図や右図とは二重ナット構成が若干異なっている が、それらは次から説明に使用している実際の画像を見てもらう とわかるだろう。 更に室内機自体を固定している部分のナット構成も実際には異 なっており、室内機を固定する上側のナットも二重ナットとして 一旦取り付け高さを割り出したならば、この部分を二重ナットで 固定する事により毎回取り外し時に高さを割り出さなくともよく している。 また下側のナットは上図では二重ナットとなっているが、ナッ トが余った為に三重ナットとしている。 もしもネジ緩みの心配から三重ナットとする場合には、一番外 側のナットを回り止め用のロック機構の付いたナットを使用する とよいだろう。 ◆Cチャンネル鋼と天吊りボルトの切断 そしていよいよCチャンネル鋼材の加工を行うが、今回取り付 ける場所の構造から1100mmが2本と300mmを4本切り 出しておく様にする。 Cチャンネル鋼材は厚さが厚く溶融亜鉛メッキ鋼板(SGHC )で厚さが2.0mmとなっている為と、C型の形状となってい る為に下図の様にジグソーで切断する際にはチッョとしたコツが ある。 それは平らな面を切断し様としてもなかなか削れない事から、 C型の開いている部分の角から切り込みを入れて、一面ずつ切れ てきたら鋼材を各面回しながら切断する様にする。 そしてCチャンネル鋼材に引き続き右下図の様に吊りボルトも 必要に応じて切断しておくが、今回は段差修正用の吊りボルトと して400mm長を4本と、室内機釣り下げ用として500mm を4本切り出して用意したが、1本1mの吊りボルトの為に余ら ずに済む様に500mmを8本としても良かったのかも知れない 。 ◆ボルトの取り付け そして高さ調整用の短いCチャンネル鋼材は屋根にかなり接近 して取り付けられる事からも、下図の様にして屋根側となる方に は予めボルトをしっかりと固定しておく様にする。 屋根側に近い方では吊りボルトの飛び出しも邪魔になってしま う事からも、左下図の様に予め平ワッシャーとナットを入れ込み 、Cチャンネル鋼材の高さと同じ位置までナットを回し込んでか らボルトを挿し込む様にする。 その後は右下図の様にCチャンネルに囲まれた側はスパナで固 定しておき、もう一方はレンチで締め付ける様にするが、ここで ある程度しっかりとトルクをかけて締め付ける様にする。 この様にして柱の幅より若干広い間隔で取り付けた吊りボルト のCチャンネル鋼材を下図の様に2組作り、天井裏での作業時に は天井側の狭い作業をしなくて済む様にする。 ◆吊り下げ側の組み立て そして上記で組み付けた吊りボルト付きのCチャンネル鋼材を 左下図の様に横柱の上に設置し、対象面に取り付けるCチャンネ ル固定用のナットを取り付ける。 この吊りボルトの間隔としては柱の幅があれば十分なのだが、 右下図の様に配線材等がある場合にはそれらを十分避けて通るだ けの幅を付けて吊りボルトを固定する様にする。 その為に同じ長さのCチャンネル鋼材をもう1セット用意し、 下図の様にこの部分の柱をCチャンネル鋼材で挟み込む様な構造 に変更して組み付けた。 これには左上図や右下図にある様に、地震等の揺れで屋内配線 の線材に吊りボルトが擦れない様にする為で、通常ではありえな い事でも異常時を想定して対処しておく必要がある。 その様な事からは以前考えていた上側だけのCチャンネルを固 定するよりは確実で、おそらくこの固定方法で線材に吊りボルト が擦れる時には、家自体が倒壊してしまうほどの震度となってい るだろうと思われる。 ◆メインの鋼材組み立て そして室内機を吊り下げる為のCチャンネル鋼材を取り付けた ものが下図の様になり、片側は左下図の様にしっかりとした固定 となったが、右下図の様にもう一方の方は横柱にCチャンネル鋼 材を乗せたままでビス固定としている。 この方法は当初の予定通りなのだが、左下図の様に柱を挟み込 む方法に変更した時点で、右下図にある方も同様な構造に変更し ようとしたが、右下図でもわかる様にCチャンネル鋼材の先端に は木材があり実現できなかった。 この木材はいわば柱同士を斜めの木材で補強する筋交いの様な 物で、これを取り外す訳には行かず断念したが左下図側が頑丈に できた事からも十分だろう。 また以下の図では吊りボルトを石膏ボードと同じ高さまで下げ てみた図であるが、このままでは室内機の化粧パネルが取り付か 無い為に、実際には石膏ボードから20mm以上上げた位置にし ておかないといけない様である。 調整には20mm程度の角材を使用して、石膏ボード上に置い て吊りボルト真下に移動した際に、角材が吊りボルトの真下で引 っ掛からずに移動できる高さに調整すればよいだろう。 また左上図の様に柱を挟む構造に変更した事で、実際には右上 図の位置から見ると左上図の位置は10mm下がった位置になっ てしまっている。 しかしそこは吊りボルト式の利点で、若干ボルトは室内機に対 して角度が付く事となるものの、最終的には吊りボルトの長さを 調節すれば何の問題もなく取り付けられる様になる。 メインに戻る ⇒ 修理・分解に戻る ⇒ エアコンに戻る |