MASPRO LS5-SET ◆5素子カラーテナー緊急入手 先に購入してあった20素子カラーテナーで先日2階のベランダ にて受信テストを行ったが、全く映らなかった地上アナログ放送も 地上デジタル放送であれば2階のベランダに設置したアンテナでも 何とか映る事がわかった。 その結果は別ページにある 【実際に受信してみる】 で説明してあるが、その最後の方にある【アンテナの分解ついでに ・・・】の部分でも説明してある様に、ビームダイポールだけの2 素子でもある程度映ってしまうと言う事である。 その為に、前回購入したLS20と同メーカのマスプロ電工から 出ている5素子LS5でも試してみたくなった。 そこで急遽LS5を入手しLS20と同条件下で比較してみる事 にした。 その後、友人から大雪で曲がったアンテナがついに強風で倒れた と言うメールがあり、完全にマストが倒れアンテナ自体が同軸ケー ブルで2階から吊り下げられた状態の様であった。 しかし、地上アナログ放送は見れなくなっても地上デジタル放送 のアンテナレベルはそれでも50位を示していたと言うが、その1 週間前にその友人宅でアンテナレベルを確認したところ、まだアン テナが元気な時でも52〜54と言うアンテナレベルであった。 こんな事からも地上デジタル放送になれば従来の様な大きなアン テナで利得や指向性等と考える必要はあまり無く、5素子や14素 子と割と小型なアンテナでも十分に受信できるのではないかと思わ れ、まずは受信困難な地域での比較テストを実施した。 ◆箱を開けてみる 大雪も過ぎ去り、まだ朝晩は氷点下になるにも日中は10度以上 になる日が多くなり、時には20度を超える日々も多くなった。 更に大雨の日も数回あり、例年よりもかなり積雪量が有ったのに も関わらず、2月も終わらないうちにほとんど融けて無くなってし まった。 そんな中で発注してあったLS5は取り寄せ品と言う事で待って いたのだが、幸いにも?土日は雨の日や風が強い日が多く、今週当 たりでもと思った矢先に丁度良く午前中に荷物が届いた。 届いた荷物を見てみると追加して購入した埋め込みコネクターが 同梱されていた為にもう一つ箱がまとめられていたが、梱包をほど いてみると左図の様な箱で、以前購入したLS20と比較しても右 上図の様に小さい事がわかるだろう。 更に右上図のLS20ではこの箱の大きさでアンテナが2分割と なり、LS5側はこの大きさで反射板が外れた状態だが組み立てて も高さ方向しか大きくはならない。 早速LS5の箱を開けてみると、LS20とは違い右図の様に開 き難い様に2段階の挿し込み方式となっていた。 更にLS20の様に縦に長い箱でも2箇所で固定していたのにも 関わらず、この小さなLS5でも2箇所の固定となっている。 この2段階タイプでは左図の様にU字溝の付いた部分から出てい る耳を引っ張り、左図の様にまずはストッパーの役目をするダンボ ールの挿し込みを2箇所共に取り外しておく。 あとはLS20と同様に右図の様にして箱のフタ先端が挿し込ま れている部分を引き出して取り外しておけば箱のフタが開けられる 様な状態になる。 箱のフタの固定が全て解除されたならば、あとは左図の様にして 箱のフタを開け内容物を確認してみる事にする。 製品の収納状態を見てみると右図の様に反射用スクリーンが置い てあり、その下に他の部品が収納されている様である。 今回は取り付け金具や同軸ケーブルがセットになっているタイプ でLS5−SETを購入した為に右図の様に部品点数が多いが、ア ンテナのみのLS5も販売している為にその場合には取付金具や同 軸ケーブルはただ部品が抜けているだけなのだろう。 ◆製品を取り出してみる まずは一番上にあるスクリーンリフレクターを左図の様に持ち上 げて取り出すが、このスクリーンリフレクターの中央部分には上図 の様に白い板金が付いている部分がある。 この部分がブームに固定する金具となっているが、左図をよく見 ると下側に金具が飛び出しているのがわかるが、この突起部分が梱 包時には右図の様に中央部分のダンボールにある半円形上の切れ込 みに挿し込んである。 その為に、勢いよくスクリーンリフレクターを持ち上げてしまう と、これらのダンボールも一緒に付いてきてしまい下部にあるエレ メント類を破損してしまう可能性がある為に、スクリーンリフレク ターを取り出す際には注意して作業する様にする。 スクリーンリフレクターを取り出すと、右上図の様に同軸ケーブ ルが見えてくるが、この同軸ケーブルも袋ごと取り出しておく。 そしてこの同軸ケーブル類の収納場所だが、本来は右上図の部分 ではなく更に左側の部分に収納されていたと思われが、この場所で はエレメントに直接ケーブル類の加重がかかってしまう為に、輸送 中の振動で変形する可能性がある。 上図の拡大図を見てもらうとわかると思うが、同軸ケーブル類の 左側には上下2箇所にダンボールが立っている部分があり、おそら くここを境にして同軸ケーブル類がエレメント側に落ちて来ない様 にしてあったのだろう。 しかし、この境の突起が同軸ケーブル類の重さに耐えきれず、輸 送中にエレメント側へと移動してしまったと思われる。 そして次には上図の拡大図右上にあるアンテナ取付金具を取り出 すが、この部分は左図の様に取付金具よりも先に固定してあるダン ボールを先に取り出す様にする。 すると右図の様にアンテナ取付金具が見えてくるが、あとは取付 金具を取り出しておく様にする。 この取付金具は右図を見るとL字型に曲げられたパイプがビーム ダイポールのエレメントに異常接近しているが、その辺は左上図の 様に取付金具を覆っているダンボールで上手く境が作ってあり、直 接取付金具とエレメントが接触しない様になっている。 そして今回同軸ケーブル類が落ちていた部分を見てみると、左図 の様にディレクターのエレメントとビームダイポールのエレメント が交差しているのがわかる。 ここも上手く干渉しない様に右図の様にこの部分のダンボールに ビームダイポールが挿し込んであり、エレメント同士が干渉しない 様に一定の高さに固定される様にしてある。 その為に、ここでは右上図の様にダンボールからゆっくりとビー ムダイポール自体を引き抜いて取り出しておく様にするが、その際 には左上図のエレメント同士が交差して部分を確認し、無理に接触 し変形したりしない様にする必要がある。 ダンボールからビームダイポールを引き抜くと左図の様に四角い 穴が開くが、あとはこのダンボールを左図の様に持ち上げて取り出 しておく様にする。 そして最後に右図の様に本来同軸ケーブルを乗せておく為のダン ボール自体も取り出しておく様にする。 以上の作業でディレクター付きのブームも取り出せる様になり、 全ての部品が箱から取り出した事になるだろう。 ◆各部品を見てみる このLS5−SETはかなり安く、実売で5千円台となっており 付属品が付いていないLS5であれば2千円台で購入できてしまう 為に現在アンテナで地上アナログ放送を見ている場合には、地上デ ジタル放送を受信する為にはこのLS5シリーズでも十分だろう。 こちらもディレクター仕様のカラーテナーの為に5素子でも14 素子相当のスペックてなっている。 その為に左図の様に4本ずつのディレクターが3組配置されてお り、あとの2素子はビームダイポールのエレメントとなる。 スクリーンリフレクターも右図の様な形状で、LS20で使用さ れている物と同じ形状だが、LS20では2枚使用されているとこ ろ1枚だけの使用となっている。 もちろん、LS20とは取り付け方法も違っている為に、左図の 様にブームに直接取り付けられる様な金具となっている。 また、LS20では赤色塗装となっているスクリーンリフレクタ ーもLS5では白色塗装となっており、右図のビームダイポールも LS20では赤色だったが、このLS5では黒色となっているのだ が、どちらもUHF帯のアンテナと言う事からもサイズ的には全て 同サイズとなっている為に、この色別が何の意味を持つかは不明で ある。 形状的には同じビームダイポールだが、中を開けてみると一見違 いが無いように見えるのだが、右図の様にフェイズシフター部分に 使用されている基板の引き回しが全く違っている。 もっとも、LS20で使用可能だった200Ωのフィーダ線はL S5では使用できず、その辺関係の違いで基板が違っているのかも 知れないが、今時200Ωのフィーダ線を使用して配線すると言う 事も無い為に、このLS5の仕様のままでも何の問題も無いだろう 。 ただ気になったのが右上図にあるフェイズシフター用基板に直接 半田付けされたリード線で、よく見るとS字状になっているパター ンをショートカットする様に跨いでいると言う事である。 この基板表面にはグリーンマスクがかけてある為にショートする と言う事は無いかも知れないが、高周波関係となるとこの部分が基 板のパターン銅箔とリード線との隙間でコンデンサーとして働いて しまう恐れがある。 丁度その例が右上図のS字型パターンの更に上には、今度は互い 違いになっている部分が見えると思うが、これが丁度コンデンサー 代わりとなるパターンである。 この容量を持たせる為の互い違いのパターンが有効であれば、当 然右上図のリード線も容量としての影響も無いとは言えず、そんな 事からこのリード線はS字パターンに沿う様に折り曲げて、容量と しての影響が無い様に変更しておいた。 しかしこれは意図的にされた物なのかどうかは不明で、詳細はメ ーカーに聞かないとわからないのだが、もしもこんな形で容量を持 たせるとすれば、パターンで容量を持たすと言う方法は取らないだ ろうと思われる。 ◆組み立ててみる これだけ小さいアンテナで受信できる地域であれば、わさわざ大 きなアンテナポールを屋根馬を使用して設置する必要は無く、BS アンテナと同様にベランダや壁面への取り付けでも十分だろう。 特に、積雪地域では冬場の雪でアンテナマストを支えているワイ ヤーが伸びてしまい、何年かに1度は張り返さないと切れて倒れて しまうと言う問題があるが、LS5の様なコンパクトなアンテナを 軒下等に設置して済めばこの様な問題は無くなってしまうだろう。 メインに戻る オーディオメニューに戻る 地デジメニューに戻る 機材メニューに戻る |