ハーネスの取り付け
◆コネクターの取り付け
イグニッションコイル用の一次側ハーネスは、イグニッション
コイルやプラグの着脱時に邪魔になってしまう事から、エンジン
後部方向の更に助手席側の方へ移動してあった。その為にこのハーネスを左図の様に持ち上げてエンジン上部に 移動し、右図の様に本来このイグニッションコイル用の１次側ハ ーネスが通してあった場所へと戻しておく。
このＲＢ２６ＤＥＴＴの場合にはハーネスの線材が左図の様に 正面から見て左側（運転席側）に来る様になっており、そのまま ハーネスを戻せば丁度良い位置に落ち着くはずである。
そして左図の様にハーネスの途中から多数出ているコネクター
を最寄のイグニッションコイルに接続する様にする。イグニッションコイルにあるコネクターについては右図の様に 色々な方向を向いているが、ハーネス自体には以前から接続して あった方向に癖が付いている他に長さもコネクターの位置付近ま での長さになっている為に、間違いなく元のコネクター位置に戻 せる様にコネクターを挿し込めるだろう。
イグニッションコイルのコネクターにはロック機構が付いてお
り、一度挿し込むとそのまま引っ張っても抜けない様になってい
る。そのロック機構まで確実に挿し込む必要があるが、これは挿し 込んで行くとパチッと言う音をたてる所まで押し込む必要がある 。
しかしコネクターの汚れ具合や熱による変形等により音が聞こ えない場合がある可能性がある為に、ある程度奥まで挿し込んで も音が出ない場合には一度コネクターを引っ張って抜けない事を 確認してみると良いだろう。
また、コネクターの接続は必ずハーネスを固定する前に行い、 線材への負担を最小限に留める必要があるだろう。
◆ハーネスの固定
６気筒分全てのコネクターを挿し込み終えたならば、最後にこ
のハーネス自体を固定する。イグニッションコイルの一次側ハーネスには３箇所に固定用金 具が取り付けられており、右図の様に線材に黒いチューブを被せ た物を巻き付けてあり、その先端は圧着端子の様な形状をしてお り、この部分をエンジンヘッドでカムカバー部分にあるタップ位 置に固定する様にする。
ハーネスを固定する位置は右図の様にほぼ等間隔で３箇所にあ
る為に、この部分を今まで使用していたボルトを再利用して左図
の様に固定する。今回は調査不足でこのハーネス固定用のボルトを買い忘れた為 に再利用したが、あまりにも錆や汚れがひどい場合には新品に交 換した方が良いだろう。
また、このボルトはプラスドライバーやソケットレンチ等のど ちらでも使用できるタイプであるが、この部分はそれほどトルク をかける必要も無く、プラスドライバーでしっかり締め付けられ る程度の締め付けで十分であろう。
そしてこの部分へのボルト取り付けについても、一旦取り外す 方向に回しその途中でカクッと落ち込む部分から締め付ける様に し、ボルトが斜めに入り込んでネジ溝を破損しない様にと注意す る必要がある。
◆その他のハーネス処理
イグニッションコイル用の一次側ハーネスの取り付けで注意す
べき点は、エンジン後部には左図の様な接地させる部分がある事
を忘れてはいけない。これはイグニッションコイルを取り付けるブラケットの最後部 にあるボルトで共締めにするが、その為に右図の様に一旦締め付 けてあった最後部のボルトを取り外す必要がある。
そして左上図の様にハーネス後部から出ている黒い線材を２本 同時に圧着させた圧着端子を探し出しておき、その圧着端子に取 り外したブラケット固定用のボルトを挿し込んでおいてから再び ブラケット最後部を締め付ける様にする必要がある。
これでイグニッションコイル用の一次側ハーネスの取り付けが
終了する訳だが、あとはイグニッションコイル上部にはロッカー
カバーを取り付けると完成である。しかし先程の接地端子付近をよく見てみると、右図の様なハー ネスの途中にケーブル固定用のクリップが見えるだろう。
これはロッカーカバーの後方に挿し込んでハーネスを固定して いる物である。
その為に本来はロッカーカバーの組み付け時に元の場所にある 取り付け用の穴に挿し込めば済む話なのだが、今回はＲ３４用Ｇ Ｔ−Ｒの赤いヘッドカバーに交換した事から、このハーネス固定 用のクリップが穴位置が変更されている事で取り付かない事が判 明した。
その為にハーネスが短く穴位置と反対方向にハーネスが向く為 に、Ｒ３４ＧＴ−Ｒ用の穴位置に取り付けるのは不可能である。
その為に、ロッカーカバーを変更した場合にはこの部分へのハ ーネス固定は不可能で、必要に応じて付近のハーネスへとタイラ ップ等を使用して固定する必要があるだろう。
更にパワートランジスター後部にある凹み部分がＲ３４ＧＴ− Ｒ用では大きく削り取られ穴が開いているのがわかるだろう。
しかし幸いにもこの部分は穴が開いただけで大きく形状が変わ っている訳で無い為に、従来の部品を取り付ける事に対しての問 題は発生しない様である。
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