電源の配線方法 ◆フロントピラへの配線準備 よくレーダー探知機をサンバイザーに取り付けて電源ケーブルをピラ部分の 隙間に押し込めてはあるものの、どうしても線材が飛び出てしまい見えてしま う事があるだろう。 本格的に取り外して配線する人もあまり多くなく、ましてやレーダー探知機 だけとなると間に合わせで配線している物をよく見かける。 今回のBH5レガシーではここで取り付けたレーダー受信機他に、リモコン エンジンスタータのアンテナやナビ用の音声認識マイク等の配線を行う為にピ ラ内部を配線する事にした。 フロントピラ部分はほとんどの車がワンタッチ式のピンで固定されているだ けで、右上図の様にピン位置に手を差し込み引き抜くと外れて来る様になって いるが、恐る恐るゆっくり引き上げるとピンが変形してしまう恐れがある為に 一気に引き上げる様にし、一気と言ってもむやみやたらに引っ張ってしまって はピラ自体が割れてしまう可能性がある。 その為に引き上げはピンの外れる2〜3cmぐらいを一気に浮かすのがコツ で、それでもピンがピラカバーから外れてしまい車両側に残ってしまう場合が あるが、その際にはラジペン等を使用し変形させない様にクリップを取り外し ピラカバーのクリップを取り付ける位置に戻しておく様にする。 ピラカバーを取り外すと左上図の様になり、内部には配線を通すには十分な スペースがあり、既に室内灯か何かの配線が固定されており黄色いクリップで 線材が固定されているのがわかる。 これから追加して配線する本数もそれほど多くない為に、この純正のケーブ ルクランプをそのまま利用して固定する様にするが、車種によっては全く配線 されていない場合がある。 その際には両面テープ式のコンベックスベース等を貼り付けてインシュロッ クタイ等で固定する様にする。 また、線材をピラ部分からダッシュボード内へ取り込む場合には、右図の様 にピラ部分の保護カバーを取り外しておくと作業しやすく、これはただ単に引 っ張れば取り外れる様になっている。 また、配線自体をダッシュボード内で行う為にも別ページで紹介した 『カバーロアDの取り外し』 を参考にして、ステアリング下部のアンダーカバーを取り外しておく必要があ る。 ◆DCケーブルの取り付け レーダー受信機への電源供給には右図の様なACアダプターでよく見かける 様なコネクターが使用されており、その反対側はシガライターソケット用のコ ネクターが取り付けられている。 この電源ケーブルのコネクターを右図の様にレーダー受信機の横部分に差し 込む訳だが、電源もシガライターソケットから取るのではなくイグニッション 系の電源から取り直す為に、予めシガライターソケットを切断してしまいギボ シ端子に変更しておく必要があるだろう。 レーダー受信機に電源コネクターを差し込んだならば、なるべくケーブルが 目立たなくなる様に配線する為に、左図の様にケーブル側を一旦手前の方に向 けて線材をレーダー受信機の上部中央にある取り付けアーム付近に寄せる様に して引き回す様にする。 この様にして線材をなるべく目立たない様に配線する。 また、左図の上部に見えるのが同時に取り付けたリモコンエンジンスタータ RS−601用のアンテナで、これらのアンテナの邪魔にならない位置に配線 を引き回す様にする必要がある。 右図が配線を完了した物だが、ケーブルをレーダー受信機の取り付けアーム 伝いに配線すると全く目立たなく引き回す事ができる。 この位置であればサンバイザー(日除け)を下ろしても当たる事は無く、取 り付け位置としては理想的な位置である。 また、右図ではレーダー受信機の上にナビ用の音声認識マイクが付いている が、こちらはサンバイザーに専用クリップで取り付けてあり、マイクのコード もレーダー受信機の電源ケーブルやリモコンエンジンスタータのアンテナケー ブルと一緒に結束して取り回している。 ◆DCケーブルの引きまわし 今回レーダー受信機を取り付けたフロントガラス上部中央からは、天井のカ バーの隙間を利用して線材を押し込んでおく様にするが、やはりここも線材が 飛び出して来る可能性がある為にコンベックスベース等の大きな物でなく、よ く製品に付属してくる折り曲げ式や樹脂製の小型のケーブルクランプを使用し て、天井カバーの中に貼り付けて線材を固定しておくと良いだろう。 そしてピラ部分まで線材を引き回したならば、あとは右図の様にピラ内部に 線材を引き回すが、線材は純正の配線にインシュロックタイ等を使用して結束 しピラ内部で線材がブラブラしないようにしておく必要がある。 線材の結束間隔は短い方がよく、間隔が長くなればなる程振動でブラブラし てしまう為に結束した部分にだけ負担がかかったりする。 できれば結束の際には左図の様にケーブルクランプの周辺で結束できる様な 間隔で結束し、なるべく固定されている部分で多く結束して線材が振動しない 様に結束すると良いだろう。 また、線材を結束する際にはできれば左図の様にケーブルクランプの内側に なるようにし、ピラカバーを取り付けた際にケーブル自体がはさまれたり押さ れたりしない様にする必要がある。 このBH5レガシーではピラカバー内のスペースが十分にある為にまず線材 が押される事は無いと思うが、できるのであれば安全を考慮し全てケーブルク ランプ内に収まる様にした方がよいだろう。 ピラ部分を下ろした線材は右図の様にピラカバーを取り外したダッシュボー ド部分の隙間から入れる様にする。 その際には右図手前に見えるピラの角を保護するプロテクターを取り外して おくと、ダッシュボードの真横からの作業がし易くなる。 これらの方法で線材を取り込む事により、一切線材が見える部分に出る事無 くダッシュボード内部に取り込める様になる。 ◆電源の引き出し 一般的にレーダー受信機の電源ケーブルにはシガライターソケット用のコネ クターが取り付けてあるが、シガライターのソケットはシリンダーキーがAC Cの位置でも電源が供給される車種もあり、昔は常時通電にしてある車両もあ ったようである。 その為にレーダー受信機の電源はシガライターから取るのは望ましくなく、 エンジンキーがONの位置で電源が供給される様にした方が良く、シガライタ ーソケットコネクターは切断してしまい右図の様にギボシ端子や2極コネクタ ー等を用いてイグニッション系の電源に接続すると良いだろう。 イグニッション系の電源引出しには色々な方法があるが、手っ取り早いのは イグニッションキーの部分から直接引き出す方法がある。 その際には線材が太い為に切断して加工する訳にも行かず、左図の様なワン タッチ式の信号分岐コネクターを利用すると良い。 このワンタッチ式の信号分岐コネクターは右下図の様に電極の隙間に線材を 無理やり擦り付けて線材の外皮をむき芯線に接触する仕組みの為にサイズが合 わないと線材自体を切断してしまう恐れもある。 その為に線材に合ったサイズのワンタッチ式信号分岐コネクターを準備して おく必要があるだろう。 また、車両側の線材を破損してしまうとなかなかその部分だけ交換すると言 う訳には行かない為に、たとえリモコンエンジンスタータやターボタイマーを 使用しなくともこれらの車種別専用ハーネスを購入してきてこのハーネスにワ ンタッチ式信号分岐コネクターを取り付ける様にすれば、最悪の場合で純正ハ ーネスを破損してしまう事はなくなるだろう。 このワンタッチ式信号分岐コネクターは接触不良になり易くできればあまり 使用したくは無いが、使用する場合には左図の様に線材に圧着している部分と 分岐したケーブル自体をしっかりと結束して固定しておく必要がある。 もしもこの処理を怠ると、走行中の振動でいずれ接触不良が発生してしまい 機器がうまく動作しなくなる恐れがある。 その為にワンタッチ式分岐コネクター周辺は必ずしっかり結束する様にした 方が良いだろう。 メインに戻る 車両関係に戻る レガシー詳細に戻る Λ-350W詳細に戻る |