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INS-NET64について
ISDN導入に関して

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◆ISDNの利点
①2回線の便利さ
 ISDNの利点としてよく宣伝に出てきているのが、2回線を同時に利用できるのに アナログ回線と料金があまり違わない事である。
 ISDNでは64KのBチャネルが2つあり、一方で通話中でもインターネットが 利用できる他、その逆のインターネット中に電話が使えず外からの連絡も受けられない 状況になってしまう事がない。
 また自宅にFAXを持っている人等も、メーカーから資料を送ってもらっている時などは 時間がかかり、その間には他の所へ電話で連絡もできなければ外からの電話も受け取れない 状態になってしまう。
 この様な時にISDNを利用するとFAXの他に電話も同時に使えるので、電話を しながらFAXを送ってもらうのも可能である。

②2回線の不便さ
 しかし不便な事も有り、あまり便利すぎて電話で話し中に別の人からの電話も受信して しまう事である。
 そういった時に限って家には自分一人しか居なく、最初に話していた人へ『ちょっと 電話が入ったのでこれで・・・』と言っても、相手がISDNを知っている人であれば 良いがそうでないと『なぜ私と話しているのに電話が来るのか?嫌われているのかなぁ』 と勘違いされてしまう。
 こういった場合はISDNである事で、電話が2台同時に使える事を簡単に説明して おくと良いだろう。

 こういった場合はTA(ターミナルアダプター)と言うISDN機器の設定で、着信できる 電話機を指定できる為にかかってくる電話を1個所だけで着信する事も可能である。

③Dチャネルによる便利さ
 ISDNには情報をやり取りするBチャネルが2本の他にDチャネルも設けられている。
 このDチャネルは電話番号などの情報を送る為のラインで、この他にパケット通信も 可能だが別料金となる為にここでの説明は省略する。
 アナログ電話では1998年の2月より番号通知サービスと称して、かけてきた相手の 電話番号が受け取る前に電話機の表示機で表示してくれるもので、自局の番号通知は 無料で行なっているが着信時の表示には、番号通知対応の電話機を購入する他にNTTと 表示契約を行ない月々数百円の料金が請求される。

 しかしデジタル電話機を直接使用する事によりこれらの機能は全て無料で利用できるが、 TAのアナログポートに接続した番号通知電話機を接続した場合に表示してくれないのか どうかは未確認である。
 NTTからの『INSネットご利用の方へのナンバー・ディスプレイについて』という 資料を見ると住宅用1回線で月々600円と書いてある為に有料なのであろう。
 また工事費として2000円かかってしまう事も書いてあった。

 NECのDSU内臓TAであるAtermIT65等の本体には発信者の番号が 取り込まれている為に、パソコンからであれば発信者の電話番号が確認できる。

 また通話料金情報も送られてくる為に、デジタル電話機で通話料金表示機能の付いた 物であれば通話が終わった後に通話料金を表示してくれる。
 この情報を累積すれば月々の電話代も確認できる様になる。

④便利な機能
 機能の一つにサブアドレス通知サービスがあり、TAの方に設定しておくと発信者が 電話番号に続けて*を押しサブアドレス番号を入れる事で、TAで設定した特定の電話機を 呼び出す事が可能となる。
 但しこの機能はISDN同士のみ有効で、アナログ回線からの利用は不可能である。
 この機能を利用すれば自分専用の電話が持てたかの様に相手から自分の所にだけ電話を する事ができ、誰が出るかわからないという不安を解消できる。
 また別の電話番号自体ももつ事ができ、1番号当たり月々900円で番号を追加する 事ができるが、この場合は最初の登録番号にも900円の加算になってしまう為に結局は 月々1800円となってしまう。
 特にFAXを利用している場合などは別番号にしてた方が便利であろう。

 これはISDNの機能と言うよりはTAの機能なのだが、NECのAtermシリーズ では内線転送・通話機能を備えている。
 これはDSU内臓TAを使用するだけで利用できるもので、ホームテレホンと同様の 機能が無料で利用できるようになる。
 以前は1台ごとのTAに付いたポート数だけで内線転送・通話が可能だったが、 1998年の3月以降からはAtermIT65/50以降に発売された製品に高機能S点ユニットを 装着すれば違うTA間の内線転送・通話機能が利用できる様になった。

 この他にも有料/無料の様々なサービスがあり、TAの機能もメーカーにより色んな 機能が付いているものが多い。


◆利用金額について
 実際にアナログ回線からISDNに変更する際は、やはり利用金額が気になる所である。
 宣伝などではアナログ回線を2回線引くと施設設置負担金が\72,000となりISDN であれば無料だとか、アナログ2回線の月々基本料金が\3,500でISDNが\2,830だとか いづれも2回線との比較ばかりで参考にならない。

 一般家庭のほとんどはアナログ1回線からISDNに変更しようと検討している人が 多いのではないかと思う。
 そこでこの様な場合の比較をしてみると以下の様になる。
アナログ回線(1回線) デジタル回線(ISDN)
  基本料金       ¥1,750  
  プッシュ回線使用料  ¥  390  
 ------------------- 
     合    計  ¥2,140  
        
  基本料金       ¥2,830  
 ------------------- 
     合    計  ¥2,830  
        
ISDN変更後差額(月額) ¥690
【基本料金のみでは¥1,080の差額】
 プッシュ回線使用料はどの家庭でも使用していると言うわけでなく、たとえダイヤル 回線であっても電話機側のPB設定がダイヤルとか10や20と言う所に設定されて いる場合はダイヤル回線である。
 また電話をかける時にピッポッパッ(と言うのかな?)と音がすればプッシュホン回線を 利用している事になる。

 ISDNに変更するとこれだけの差額を毎月多く支払う事になるが、この金額を高いか 安いかはそれぞれの判断にお任せしたい。
 またISDNにすると高速通信ができる為にインターネットが快適になるという宣伝で あるが、かならずしもそうとは限らない事に注意して欲しい。
 それは利用しているプロバイダーに起因するものがある。
 プロバイダー自体がどこに接続しているかと、その接続線の太さが第一にあげられるが、 プロバイダーのシステム構成の問題も有るようである。

 プロバイダーの問題は色々な人からプロバイダーの状況を聞くしかないが、どれだけ の差が有るのかは実際に使用してみないとわからないだろう。
 また日中の利用とテレホーダイの時間帯とではかなり極端に状況が異なる為に、様々な 状況を見てから判断する必要が有る。

 単純な例としては、あるプロバイダーに10人の人が接続していて33.6kのモデムで 接続していたものが、全員でISDNに変更して64kで接続するようになったら2倍の 負担がかかる様になり、実際は小さな1プロバイダーにも何百人と言う会員がいる事を 考えると128kや256kの専用線で接続しているプロバイダーでは時間がかかってしまうのは 当然である。
 もっとも全員がアクセスしっぱなしと言う事は無く、ページを開いたりデータをダウンロード する時に限られている為に単純計算では結果が出ないが、まぁ可能性の一つとしてでも 考えておけば良いだろう。


◆ISDN導入初期の必要経費
 実際にISDNを引く為にはNTTへ連絡して回線変更の依頼をしなければならない。
 これらの事は別ページの ISDN関連設置工事 にある『ISDNの工事依頼』を参考にして頂きたいが、116番に工事の申込をする だけで良く何も書類を作成する手間は必要ない。
 116番より数日後に折り返し電話が有り工事の日程確認があり業者が来るのを 待つだけである。

 実際にかかる経費も ISDN関連設置工事 にある『ISDNの工事』に説明してあるが、DSUやTA等を自分で購入しておき 配線工事なども一切変更無ければ、交換機の切換工事費が\1,000と業者の工事費が\1,000の \2,000だけとなるが、消費税がかかる為に実際は\2,100の請求額となる。
 これは業者にその場で実費で支払う事と電話料金請求書による支払方法が選択できる。
 なおISDN導入後の電話料金請求書にはINSネット64の契約料が\800加算される。

 また引越し先等に電話を新規に申し込む場合には、従来のアナログ回線では施設設置 負担金として\72,000も必要であったが、ISDNを新規で引き込めばこの施設設置負担金が まったくかからない為に安価に電話回線を設置できる。
 当然であるが前に説明した様に、月々の支払いが基本料金で\1,080高くなる為にどちらを 選択するかは利用者次第であろう。

 また自宅で仕事をしている場合などは、既にアナログ回線を2回線利用している所も あるのではないかと思うが、施設設置負担金は確か解約すると戻ってくる為に、これを 元手にしISDNに変更してしまうだけで以前プッシュ回線を使用した場合の差額で 月々¥1,450も安くなる。
 また電話番号を2つ取得しても1番号当たり\900の為に2つで\1,800が加算され、 月々350円の増額だけで以前と同じ電話として利用できる。


◆ISDNを利用する為の機材
 機材も一式NTTに依頼する方法もあるが、少しでも安く設置したい場合には自分で 購入して用意した方がかなり安価に入手できると思う。
 NTTのDSU内臓TAはNEC製の物で、外観を比較してもらえばNECと書いて あるかNTTと書いてあるかの違いだけで全く同じである。
 その為に私もNECの製品を利用しているが、以前のAtermIT55DSUの定価が\54,800だったが、 パソコンショップとNTTとでは1万円以上の差が有った事もあった。
 最後の在庫処分の時期にはNTTもかなり安い値段で出してきていたが、それでも2~ 3千円の開きはあった。

 実際に必要な機材はDSU内臓TAが1台あればほとんどの場合間に合うのだが、 現在の利用している電話の位置と数が問題で、更にパソコンの位置との問題でどれだけ 配線を変更する必要が有るかで工事費にかなりの差が出てしまうだろう。
 このNEC製のAtermIT65ProDSUは定価\55,800で、ISDN出力が不要の場合には S点ユニットが別売のAtermIT65DSUも発売されている。
 その他にアナログポートが2つのAtermIT50DSUがあり、これであればかなり安価で 購入できる。
 またPHS対応のAtermIW60シリーズも有り、PHSからの接続も直接できる製品である。




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