MITSUBISHI製 天井カセット形ハウジングエアコン MLZ-RX28RAS [1方向形]
試運転・稼動


◆全体の掃除と後片付け
 部屋内は天井を切断した時の石膏ボードの粉が全体的に散らか っており、ただ落ちているだけでなく床面はもちろんだが壁面か ら天井に至るまで全てにおいて付着してしまっている。
 この事からもに、下手にブルーシートを取り外してしまうとブ ルーシートに付着していた石膏粉が再び舞い上がり、せっかくブ ルーシートで覆っていた部分も粉まみれになってしまうだろう。
 その事は下図右側を見てもわかる様に、丁度赤いドラムコード の真上部分のブルーシートが白く斑になっているのがわかると思 うが、これはブルーシートのシワに沿って石膏ボードの粉が付着 してできた縞模様である。
 右下図からはこの辺しか見えない様に思えるが、実際には写真 写りの問題で本来はブルーシート全体に発生しているどころか、 左下図の様に天井を切り取った部分を囲ったつもりが、その外側 までもが薄っすらと粉まみれになっている。
 
 その為にこの石膏ボードの粉は再び舞い上がる前に全て掃除機 で吸い取る必要があるが、石膏ボードの粉が小さい為に確実に掃 除機内に残す様に、目の粗いゴミパックを使用していると掃除機 から一緒に排気される可能性がある為に注意する様にする。
 しかしほとんどの場合には大丈夫だと思われるが、サイクロン 式でフィルターが付いていないタイプの場合にはどうなってしま うのかは不明で、実際に試してみて漏れる様であれば通常の紙パ ック式掃除機を使用する様にする。
 それよりも石膏の粉が掃除機の吸引ヘッド部分とホースから本 体まで至る所全てに石膏粉がへばり付いてしまう事から、通常部 屋を掃除する為に使用している物や新しい掃除機での吸引は、掃 除機中が粉まみれになってしまう事から止めた方がよいだろう。  掃除機での吸引は石膏粉の落下を考えて最初は天井から行い、 その次に天井を切断する際に囲ったブルーシート内側の壁面と床 面を丁寧に全体的に吸引する様にする。
 ブルーシートを吸引する際には掃除機に吸い込まれて掃除にな らない事からも、右図の様な『スーパーはぼき』等を使用して吸 引すると良いだろう。
 そして最後にブルーシート以外の壁面等も丁寧に掃除機で吸引 する必要があり、特に石膏ボードを切断してブルーシートで囲っ た周囲から漏れた部分を重点的に吸引する様にすると良いだろう 。
 結果的に上図の部屋内を掃除機で吸い取る事3時間以上となり 、今回はスーパーはぼきも用意していなかった事もあり時間がか かってしまったと思われるが、通販で2千円前後の為にブルーシ ートの吸着による効率低下を考えると、このスーパーはぼきは絶 対に用意しておきたいアイテムだろう。

◆ブルーシートの取り外し
 本来はブルーシート表面は掃除機で吸い取れなかった薄っすら とした部分が全面的にある。
 その為にこれらをヌレ雑巾等で拭き取っておきたい所だが、そ の作業だけでも更に1〜2時間かかってしまう為に、中途半端に する位ならば擦らない限りは飛び散らない為に、今回はこのまま の状態でブルーシートを取り外すことにした。
 また、ブルーシートに付いた粉を掃除機で吸い取った後の物は 拭き取るのであれば必ずヌレ雑巾を使用し、かなりの頻度で布巾 の汚れを洗い流しながら拭き取る必要がある。
 この場合に乾いた雑巾で拭き取ってしまうと逆に部屋中に舞い 上がってしまう結果となってしまう為に、ヌレ雑巾で頻繁に洗い 流さなければ意味が無い為に、その様な作業方法では時間がかか るだけで全く逆効果になってしまう事から、全く拭き取らない方 がまだ良い結果となるだろう。
 
 そしてブルーシートは上の方から取り外し、粉が落ちても下の 方のブルーシートに落ちる様にし、とにかくブルーシートがゆっ くりと動く様に取り外し、できる限り定着した石膏ボードの粉が 舞い上がらない様にする。
 とにかくブルーシートは動かさない様にしてできるだけゆっく りと動かす様にして、石膏ボードの粉が多い側を内側に巻き込む 様にして取り外して行く様にする。
 また、ブルーシートは取り外しながら綺麗に折り畳む事は考え ず、とにかく汚れを巻き取る様にして取り外し、取り外したなら ばすぐに屋外へと持ち出す様にする。

◆室内機のカバーを開ける
 室内機には下図の様に貼り紙が付いているが、電源の電圧を間 違えると警告の点滅を行うという説明書きである為に、実際に電 源を供給するまでは貼り付けたままにしておく。
 この貼り紙は左下図の様に青いテープで貼り付けてある為に、 右下図の様にしてゆっくりと剥がす様にするが、急いで剥がすと テープのノリが化粧パネル表面に残ってしまうおそれがあり、こ れを知らずに使用していると後に汚れとなってしまうだけでなく 、ノリが変質して化粧パネル表面までもがガサガサになってしま うおそれがある。
 そんな事からも、テーピング類は確実に剥がす為にゆっくりと 剥がす様にして、剥がした後も手で触ってみてノリが残っていな い事を確認しておく必要がある。
 そしてこの貼り紙を剥がした部分からは、右下図の様にリモコ ン受光部用の黒っぽい窓と、その隣には動作表示等としての2つ のLED表示が見えてくる。
 
 エアコンの設置工事が完了し初めて運転する際には、必ず試運 転を行う事により強制的にコンプレッサーを動作させる様にする 必要がある。
 今回使用したエアコンでは『試運転』ボタンが室内機のパネル 内にある為に、一旦室内機のカバーを開けたままでの動作確認を 行う様にする。
 
 化粧パネルの表面カバーを開けるには、左上図の様に室内機の 吹き出し口両側にある【PUSH】と言う部分を右上図や左下図 の様に押すと、『カチッ』と音をたてて右下図の様にカバーが浮 いてくる様になるのだが、実際にはパネルを吸い付けている磁石 が強力な為か今回の室外機では片側だけ浮いて来ない様であった 。
 しかしこの場合には室内機の吊り高さの調整不十分で開閉し難 い場合がある為に、その場合には一旦化粧パネルを取り外して開 閉してみて、化粧パネル単体では上手く開閉できる様であれば室 内機の吊り高さや天井の切断した位置関係を再確認して調整する 様にする。
 
 そして右上図の様に化粧パネルの両端が浮いて来たならばパネ ルを引っぱって開けるわけだが、PUSHと書かれている部分を 浮かせても指どころか爪すら入るスペースが無い。
 その為に左下図の様に吹き出し口に近い吸い込み口にあるス リットと、吹き出し口のフラップ部分の隙間から指や爪を入れ て左下図の様につまみ上げ、その状態でパネルを真下に引っぱ る事でパネル自体を開ける事ができるだろう。
 しかしパネルを吸い付けている磁石が強力な為に、勢いよく 左下図の様に引っぱるとパネルが破損してしまう可能性がある 事から、パネルを引っぱる際には適度にゆっくりと引き下げる 様にした方がよいだろう。
 
 パネルは片手で開ける事無く、両手を使用して片側ずつ開け る様にする。
 そして右上図の様に完全にカバーが真下を向いてから手を離 す様にするが、ここであまり勢いよく開けるとパネル自体が外 れて落下してしまうか、右上図でもわかるが両端にある落下防 止用の黒い紐が切れてしまうおそれがある為に、カバーを開け る際にはゆっくりと行う必要がある。

◆電源の供給
 次に試運転を行う為に電源を入れるが、別ページの 【電源の取り出し(単相AC200V)】 で取り付けたブレーカの封印を外してレバーを上げる様にする 。
 
 そしてブレーカを上げて通電すると、下図の様に室内機のパ ネルにある運転モニターにあるLEDが点滅しているかどうか を確認する。
 また、今回使用したエアコンではリモコンで一旦電源を切る と、機器の保護の為に3分間は動作しない様になっている為に 、ブレーカを入れ直した際にも3分程度は待ってから試運転を 行う様にするが、機器によっては初期化等を行っている場合が ある為に、最低でも1分程度は通電しても動作させない様にす る。
 
 最初にブレーカを入れた際には左下図にある様に電圧が20 0Vになっていないと運転モニターのLEDが13回点滅する のだが、ブレーカ盤と室内機を取り付けた部屋が遠いとなかな か13回だったかどうかは確認できない場合があるだろう。
 その際には2人で作業するのが一番良いのだが、どうしても 1人で作業する場合には室内機側の端子部分に直接テスターを あてて電圧を測定すると良いだろう。
 
 そして試運転やリモコンによる運転を行い始めた後に発生し たトラブルに関しては、全て運転モニターの点滅回数等で判断 するが、この点滅回数によるトラブル内容の一覧表は室内機の カバーを開けた試運転スイッチ部分にある右上図の様な表を参 考にして判断する。

◆強制冷房運転について
 そして試運転スイッチは左下図の様に室内機の化粧パネルを 開けた位置にあり、右下図の様に【応急運転スイッチ】と書か れており、実際に押すスイッチの形状は無く左下図の様に説明 書きシールの中にある【押す】と言う部分の真下にスイッチが ある様である。
 
 この【押す】と言う部分を右上図の様に指で押す事により試 運転が開始され、左下図の様に運転モニターのLEDが点灯す る様になる。
 運転モニターのLEDは左図の様に化粧パネルの左側に見え る様に立つと左側が点灯するが、左下図でもわかるかと思うが 2つあるLEDのうち左側だけ点灯すると冷房試運転となり、 もう一度応急運転スイッチを押すと今度は右側のLEDが点灯 して暖房試運転となる。
 更にもう一度押すと両方のLEDが消灯して応急運転が停止 となる為に、この応急運転スイッチはむやみに押さず必ず2つ のLEDの状態を確認した上で押す様にする。
 
 ただ試運転時はむやみに運転モードを切り換えずに、最低で も冷房運転にて10分程度は動作させてから切り替える様にし た方が良いだろう。
 そして試運転中には吹き出し口から冷たい冷風が出て来る事 を確認したならば、右上図の様に室外機側も確認しておき内部 のファンが回転している事も確認しておく様にする。
 ここで試運転ではなく通常の運転モードで動作確認を行って しまうと、気温やリモコンの設定温度によっては室外機のコン プレッサーやファンが動作し無い為に、動作確認を行う場合に は必ず試運転モードの冷房で行う様にする。
 今回使用したエアコンの試運転モードでは、強制運転される のは応急運転スイッチを押してから30分間で、その後は冷暖 房共に24℃の設定でコントロールされる為に、あまり長い間 試運転モードで動作させたままでは、室外機のコンプレッサー やファンが回らなくなっている場合がある為に、動作確認は5 〜10分程度運転している最中に行うと良いだろう。

◆リモコン運転での確認
 試運転による動作確認が完了したならば、今度はリモコンに よる通常運転時の動作確認を行っておくが、試運転は応急運転 スイッチにより一旦停止しておく様にする。
 しかし、一旦停止してからでは3分間動作しなくなってしま う事もあり、試運転時にリモコンでの電源ON/OFFも可能 であるが、やはり停止してしまう為に温度設定やその他の設定 スイッチを押す事により、その時点で試運転モードや試運転で 30分過ぎた応急運転モードは解除されてリモコン運転モード に切り換ります。
 当然だが、購入直後のリモコンには乾電池が装着されていな い為に使用できず、予め付属の乾電池をリモコンにセットして おく必要がある。
 
 そしてリモコンを押した際には室内機から『ピッ』と言う音 が出る事を確認しておく必要があるが、もしもこの音が出ない 場合にはリモコン関係のトラブルが発生しているか、リモコン の1台目と2台目の切り換えが合っていないと思われる。
 通常はリモコン1に設定して出荷されているはずであるが、 販売店側でリモコンだけ切り替えて使ってみている場合も考え られる為に、一応リモコン1と2の切り換えを確認してみる。
 
 そして左上図のスイッチを押して確認してみるが、温度設定 を変えても変化が良くわからない為に【風速】で吹き出しの強 さが変わるかどうかや、風向きである【風上下】と【風左右】 のスイッチを押してみて、室内機の吹き出し口から上下と左右 のフラップが動作している事を確認する。
 その際にはどちらのフラップが動いているかわからない場合 には片側ずつ動作させて確認する様にし、特に上下フラップが 化粧パネル等に接触していないかどうかを確認する必要がある 。
 この場合には接触の仕方で擦っている感じの場合と完全に当 たっている場合が考えられ、完全に当たっている場合には動き だけを見ていると停止状態と勘違いし易い為に、フラップ全体 を確認して当たっていないかどうかも確認する必要がある。
 フラップと化粧カバーの干渉チェックが終わったならば、再 び化粧パネルを閉じてしっかりと【PUSH】部分を押してお き、再びフラップとの干渉をチェックしておく様にする。
 これでエアコンの取り付けと確認作業は全て完了となる。

◆屋根裏の断熱材
 エアコンの動作を確認し終えたならば、最後にもう一度屋根 裏に上り、取り付け作業で邪魔になる部分の断熱材を除外して いた部分の断熱材を戻しておく様にする。
 
 1枚の断熱材サイズが大きい為に、今回の作業ではかなりの 広範囲に断熱材を除外しており、このままでも問題は無いがや はり石膏ボードや室内機に直接熱せられた真夏の屋根裏の熱が 直接当たるよりは、一旦断熱材で空気の層を作っておいた方が 若干でも良いだろう。
 
 天井に大きな開けた事による天吊りの補強の為にも上図の様 に結構な範囲で断熱材を除外していたが、それらを全て戻して みたものの右上図の様に室内機を軽く取り囲む程度にしかなら ず、特に左上図に見える様に天吊り補強の為の角材が邪魔にな り、右上図の様に断熱材自体の幅はあるのだが角材が邪魔にな り室内機まで届いていないのがわかるだろう。

◆断熱材の追加
 そこでホームセンターに出向き断熱材を調達したが、薄手タ イプの60円弱と厚手タイプの170円の2種類があったが、 現状使用されている物が厚手タイプと同じ厚さだった事もあり 、今回は左下図の様に厚手タイプの断熱材をとりあえず10枚 用意してみた。
 断熱材の材質としては薄手のビニール袋に入れられた黄色い グラスウール製品で、今回用意した物は両側がビニールであっ たが実際に家に使用されていた物は片面がアルミ色となってい たが、直射日光が当たる訳でも無い為にそれほど変わりはない だろう。
 
 そしてこの追加する断熱材をどう設置するかを決めるが、今 回は下図の様に室内機を全体的に覆う様な設置とし、できるだ け室内機の屋根裏側の板金が暑くならない様に考慮した。
 特に天吊り補強部分が邪魔になり断熱材が全くかからない部 分を考慮し、上図の様に室外機の真上には両サイドに断熱材を 立てて覆い1枚で室内機を半分ずつ覆う方法とした。
 更にその上からもう一枚の断熱材を乗せて、下にある2分割 で多い被せた断熱材が開いてしまわない様に重し代わりにして いる。
 
 更にその重し代わりに乗せただけの断熱材はビニール袋同士 で滑り易い事もあり台風等の強風で動いてしまわない様に、更 に室内機の周囲には従来からの断熱材を戻した部分にもう一段 断熱材を敷きつめて、上図の様に室内機の上に重ねた断熱材と ほぼ同じ高さにしてみた。
 この様にして今回使用したのは7枚の断熱材で、室内機の真 上に3枚と、その周囲には各1枚ずつの計4枚を使用した合計 7枚である。


メインに戻る修理・分解に戻るエアコンに戻る
このホームページについての連絡先は こちら 迄にお願い致します