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セルボモードのPCD100化について
ブレーキパッドの取り付け

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◆ブレーキパッドの取り付け
 リアのブレーキパッドを取り付ける際にもフロントと同様にブレーキ ピストンを戻しておかないと新しいブレーキパッドは絶対に入らないだ ろう。
 フロントの場合にはブレーキピストンツールとしてピストン戻し工具 でできるのだが、リアは左図の様に特殊工具を使用してピストン自体を 右回しにしながら押し込む必要があり、フロント用に購入したブレーキ ピストンツールが使用できない。
 また、セルボモードのSR−Fourにも初期のCN31Sの頃はリ アがドラムブレーキで、CN32Sになってからディスクブレーキとな った事もありサービスマニュアルも追補版として出てはいるが、この追 補版には特殊工具(SST)等の品番が全く載っていない。
 その為に、右図の様にラジペン等を使用してピストンに付いている溝 部分に引っ掛け、あとは力ずくで回してピストンを押し込む様にしたが 、これには結構な力が必要な為にピストンを回転しているうちにラジペ ンが滑ってピストンの周囲に付いているゴムブーツを破損しかねない為 にあまりお薦めできない。
 できれば、2mm厚の平たい10mm幅の板金に、ピストンにある溝 2箇所のピッチでM3ボルトを取り付けた物を用意しておき、これでピ ストンの溝に引っ掛けて回す様にするとよいだろう。
 ピストンは右上図の様にピストン周辺にあるゴムブーツと同じ高さ位 までに押し込んでおく様にし、押し込みが少ないと新しいブレーキパッ ドでは入りきらなくなる恐れがある。
 ブレーキパッド自体には以前リア関係の部品を交換した際の【 組み立てと新ホイール取り付け 】でも説明した様に、ブレーキパッドグリースを塗ったシムを貼り付け ておく様にし、合わせて左図にある様にパッドスプリングも装着してお く様にする。
 今回はリア部分の間違えた部品を交換する作業の為に、再組み付け作 業内容だけとしブレーキパッドには既にシムやスプリングが付いた物と して説明している。
 ブレーキパッドの取り付けはブレーキピストン側から取り付け、取り 付けたい方向に余裕を作る為にブレーキキャリパー自体を押したり引い たりして移動し、ブレーキパッドが取り付け易い様にした方が作業性が よいだろう。
 リアブレーキの組み付けとして前回は説明していなかったが、ブレー キピストン側にパッドを取り付ける際には左図の様に、ブレーキパッド にある突起とブレーキピストン側の溝を必ず合わせてから装着する。
 これを怠ると当然ブレーキパッドの突起部分だけがピストンで押され る事になり、明らかにブレーキパッドやブレーキローターの変形につな がり、ブレーキの利きも著しく悪くなりサイドブレーキもかなり甘くな ってしまう為に十分注意して確認する様にする。
 ブレーキパッドを取り付けてからの確認としては、正面から見て背面 の確認の為に直視できない為に、細い精密ドライバー等のマイナスドラ イバーを使用し、ブレーキピストンとブレーキパッドの間に大きな隙間 が無いか確認するとよい。
 当然、この確認の前にはブレーキペダルを数回踏み込み、ブレーキロ ーターを2枚のブレーキパッドでしっかりと挟み込んでおかないと元々 の隙間が取れない為に無意味になってしまう。
 もしも隙間がよくわからない場合には、わざとピストンの溝をずらし てみるとわかると思うが、ブレーキパッドに付いている突起は1〜2m mもある為に、精密ドライバーであれば結構隙間に入り込む事がわかる だろう。
 もしもどうしても心配な場合には、ディスクローターの内側にマジッ ク等で均一に塗っておき、組み付け後に軽く走ってサイドブレーキを数 秒間軽く引けば、すぐにマジックの減り具合で当たり具合が確認できる だろう。

◆ブレーキパッドの固定
 ブレーキパッドの固定方法はフロント側と全く同じ方法で、フレーム キーと呼ばれるL字型の金具でブレーキキャリパーのパッドを引っ掛け る部分との隙間を無くし固定する方法である。
 そのフレームキーとのわずかな隙間を取る為にブレーキパッド下部に はパッドスプリングで浮かしてブレーキキャリパーにしっかりと押し付 ける様になっている。
 フレームキー自体はただ差し込む構造の為に、抜けて来ない様にフレ ームキーの一端にキースプリングを差し込んで抜けてこない様にしてあ る。
 ブレーキパッドをインナーとアウター側にセットしたならば、右図の 様にフレームキーと呼ばれるL字型の金具を差し込む様にする。
 今回は左図の様にフレームキーを新品で用意したが、錆や汚れがひど くなければ再利用が可能だが、高い部品でもない為にブレーキパッド交 換の際には合わせて交換すると良いだろう。
 このフレームキーには右図を見てもわかる様に、左右に小さな穴が開 いた面を見える方向に差し込み、穴の無い方をブレーキパッドとの隙間 に入る様に差し込む。
 差し込み量としては2枚のブレーキパッドの中央に来るぐらいで、若 干ブレーキピストン寄りまで差し込むと丁度よいだろう。
 フレームキーを差し込み終えたら、このフレームキーが抜けてこない 様に、左図にあるキースプリングと呼ばれる物をフレームキーに開いた 小さな穴に差し込んでおく様にする。
 キースプリングの差込位置は右図の様にブレーキピストン側に取り付 ける様にし、間違えて手前側に取り付けてしまうとキースプリングがど こにもひっかかる場所が無く全く意味の無い事になり、長い間使用して いるうちに振動等でフレームキー毎抜け落ちる可能性がある為に取り付 け個所には十分注意して取り付ける様にする。
 ブレーキパッド関係が全て組み付け終えたら、再度全ての状態を確認 しておき、大丈夫な場合には右図の様に車内にあるブレーキペダルを数 回踏み込み、ブレーキローターを2枚のブレーキパッドでしっかり挟み 込み、ブレーキパッドが遊ばない様にしておく。
 その際にはフットブレーキだけでなく、サイドブレーキも使用してみ て動作を確認し、極端にサイドブレーキレバーを引く必要は無いかどう か確認し、異常があれば組み付け自体を再度確認してみる様にする。


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