リアがドラムブレーキの場合
CN/CR系アルトワークスにも対応


◆リアブレーキの違い・・・
 今回このPCD100化変更のページを掲載してからは多くの問い 合わせがあり、そのほとんどの場合に関してリアブレーキがドラムブ レーキだった事がある。
 このページで説明したセルボモードはリアブレーキがディスクブレ ーキとなっており、アルトワークスも同様にツインカムターボモデル にしか採用されていない事から、やはりリアブレーキがドラムタイプ のユーザーが多い物と思われる。
 元々当方もこの企画を始める際に問い合わせたユーザーが、リアブ レーキがドラムだった車両をPCD100化と共にリアのディスクブ レーキ化も行っていた事から、その周辺はそれほど違いが無い物と思 われた。
 しかし、当初はリアブレーキがドラム式の場合についての詳細説明 を求められた際に、この話を出してリアブレーキのディスク化を薦め たのだったが、やはりあちこち違う部分が判明し少しずつディスクブ レーキ用の部品へと交換が増えて行った。

◆ブレーキホース配管の違い!
 まさかリアブレーキがドラム式とディスク式で配管が違っていると は思わず、実際にドラム式をディスク式に交換を薦めたユーザーから 問い合わせがあって初めて気が付いた。
 整備書やパーツリストのイラスト等を見比べてみると、左右の図の 様に違っている事が判明した。
 左図がドラム式のリアブレーキ配管図で、よく見るとフロントから 来た配管が一旦品番51910のPバルブに入るまでは一緒なのだが 、その後ドラム式の場合には右側のブレーキへと直接配管され、その 右側のドラムから直接右側のドラムへと配管されているのがわかるだ ろう。
 それに対して右上図のディスク式では、Pバルブの後に3ウェイが あり、ここで左右のブレーキユニットへと配管がそれぞれ分岐してい るのがわかるだろう。
 そのディスク式ブレーキのPバルブ付近拡大図が左図で、結局ドラ ム式からディスク式に変更の際には、このPバルブ以降の部品を全て ディスク式の配管へと全て交換する必要があるだろう。
 その際には右図にある3ウェイ取り付け金具である品番51951 も忘れずに購入する様にする。
 そして品番51910のPバルブだが、本来ディスク式とドラム式 では効きが違う為に別品番と思われたが、実際にパーツリストを見て みると全く同じ品番の部品が使われている事がわかった。
 この様にしてドラム式リアブレーキ配管をPバルブ以降をディスク 式配管に変更した物が右図で、実際に実施したセルボモードユーザー より頂いたものである。
 同様にしてCR系アルトワークス等もセルボモードと共通パーツに よる構成部分が多い事から同じ事が言えると思われ、アルトワークス のリアディスクブレーキタイプのパーツを流用すれば同様の事ができ るであろう。
 また、ここまでの話は2ABSや4ABSが付いていない車両を前 提として記載してあるが、ABS搭載車ではブレーキ配管が全く異な る為に別途検討する必要がある。

◆更にブレーキホース固定方法の問題
 そして順調に進んでいると思われたリアのディスクブレーキ化であ るが、ブレーキホースの固定方法による問題が発生した。
 ユーザーからの左図と説明によると、ブレーキキャリパから出てい る可動部のゴム製ブレーキホースが車両側で固定できないと言うもの であった。
 確かに、左図を見る限りではPバルブから出た配管とゴムホースと の部分がどこにも固定する物が無く浮いており、元々ディスクブレー キであった当方の車両を見てみると、右上図の様に車体にL字型のブ ラケットが出ておりその部分にブレーキホースが固定されていた。
 このブラケットは実車を確認した所スポット溶接により固定されて おり、パーツリスト上も単品で購入できる物ではなく自作して溶接す るしか無い様である。
 確かにドラムブレーキ車の左側はリアリンク部分にパイピングされ ている為に車体には固定金具が必要無い為に無いのだろうが、右側に 関してはディスクブレーキ車の様にドラムブレーキ車でもブレーキホ ース固定ブラケットが付いており、そのまま利用できるのかどうかは 未確認である。
 実際、ディスクブレーキ車では右図の様に左側とも違った形状のブ ラケットが付いており、これまた車体側へスポット溶接されている様 である。
 この様に、リアのドラムブレーキからディスクブレーキに変更する 際にはブレーキホース固定ブラケットが無く、部品の単品販売が無い だけでなく溶接接合が必要である事から、板金屋さんの協力が必要に なってくるだろう。

◆やはりドラム式はドラム式のままで!
 別ページにある 【セルボとワークスのモデルを調べる】 でも多少説明したが、セルボモードには以下の図の様に3タイプの時 期があり、当初はアルトワークス用の部品を流用する事としていたが HA系ワークスでは結構部品が異なっており、結果的には以下の様に 同じセルボモードである最終型の部品を流用するだけでPCD100 化が可能の様であった。
セルボモード年式別一覧表(CN SRシリーズ)
車名 型式 製造期間 タイプ
分類 開始 終了
セルボ CN31S 全期 1990.06 1991.08 PCD114.3 リア・ドラム
CN32S 前期 1991.08 1995.09 PCD114.3 リア・ディスク
後期 1995.10 1997.06 PCD100 リア・ディスク
 上記表は4気筒ツインカムターボであるCN3*の比較表であるが 、同様に同時期のモデルは全てPCDが100である為にリアがドラ ムブレーキの場合には一般車であるCN2*を調べると良く、これは アルトワークスにも言えCR系も同様にセルボモードのCN2*のパ ーツを検索すれば良い事になる。
 その為に、よく言われている『セルボモードにアルトワークスのパ ーツを流用する』は、PCD100化に限って言えばその逆の『CN /CR系アルトワークスをPCD100化するには、セルボモードの 最終型のパーツを流用する』と言えるだろう。
 実際、アルトワークスのieターボ2WDをPCD100化する際 に、前後共にセルボモードの最終型ドラム仕様車のパーツ流用を薦め た所、前後共にピッタリと装着できたと言う報告を受けていますので 、リアがドラムブレーキ仕様の車両でも確実にセルボモード/アルト ワークス共にセルボモード最終型でのPCD100化が証明されたと 言えるだろう。


メインに戻る  車両関係に戻る  セルボモードメニューに戻る 

オーバーホールメニューに戻る  OH第3段メニューに戻る 

このホームページについての連絡先は こちら 迄にお願い致します