◆リアスピーカの取付様子 今回のワゴンRワイドでは、荷物を積むのになるべく邪魔にならない様に スピーカーボックスを製作した為にかなり小型になっている。 使用したスピーカーはウーハにSONYのXS−L80を使用しており20cmの ウーハで、本来はミッドレンジ用のXS−L55とツィータのXS−H66も一緒に 取り付ける予定であったが、carrozzeriaのTS−V1700が余って いた為にリアに利用しツィータとミッドレンジをフロントに設置する事とした。 その為に当初予定していたリア3ウェイを変更してエレクトリッククロスオーバー ネットワークを2ウェイとして設定し、TS−V1700に付属の2ウェイCR ネットワークを利用し3ウェイ構成とした。 ウーハは取付スペースの関係上どうしても左図の様に内側に向けるしかなく、 左右のスピーカーボックス共にウーハは内側に向く様に取り付けている。 また中高域用のTS−V1700は、なるべく直接音が届く様にスピーカーボックスの 取付方法とリアシートの関係から左図の様な傾斜を付けて取り付けている。 その為にリアシートを立てても邪魔されずに済み、直接天井に当たった音を聞く ことも無くなる様にしている。 右図は車輌の後ろ側から見た全体で、スピーカーボックスが多少出っ張っている 位でなんとか済み、中央部分にはかなりの荷物がつめる様にしている。 リアドアのゴムパッキンが取り付けてある部分とスピーカーボックス下部との 間に隙間を設ける事により、万が一パンクをした場合にはスピーカーボックスを 取り外さなくともスペアタイヤの上に敷いてある板を取り外せる様にしている。 但しこの板を取り外す場合はスピーカーボックスがある事で真上に上げられない 為に、このスピーカー下部の隙間を利用してここから車外に引き出す様にして取り 外す必要が有る。 スピーカーボックスの固定方法は、下側の車輌板金に都合の良いネジ穴が開いて いた為にこれらを利用し、L型のアングルを購入してスピーカーボックスを固定 している。 またスピーカーボックスの上側は、純正のオーディオボードが取り付けられている 場所で、車輌側にボードが固定されているネジとネジ穴をそのまま利用し、取付金具を 製作し固定している。 この辺の金具を上手く製作すれば、スピーカーボックスを簡単に着脱する様にも 可能で、電源や音声関係の線材を1つのコネクターにまとめてしまい取外しが可能な 様にもできるが、接触不良やノイズの面からもあまりお奨めはできない。 スピーカーボックスを車輌側に取り付けると右図の様にパワーアンプが見えるが、 左右のタイヤハウスの大きさが異なる為に、左右対称にスピーカーボックスを製作 した所、ウーハー用の大きなアンプを実装しても右図の様にスペースが空いてしまう。 カーオーディオ用のパワーアンプはほとんど熱を発生しない為に、これだけスペースが 空いていてもあまり意味が無く、従来セレスで使用していたKENWOOD製の KAC−9020の様な厚手のアンプでも取付が可能であった様である。 左図はミッドレンジ用のパワーアンプを取り付けた左側のスピーカーボックスを 車輌の後ろ側から見た図で、こちらはタイヤハウスがかなり大きく内側に出っ張って いる事から、こちらに合わせて作ったスピーカーボックスの為にパワーアンプを 取り付けたスペースはピッタリである。 幸いにもミッドレンジ用に使用したパワーアンプはウーハ用に使用した物とは 同シリーズのKAC−721で、奥行きは半分しかないが左図から見えるサイズは 全く同じな為に、真後ろから見た感じはバランス良く左右に同じ物が取り付けられた 様になっている。 ◆エレクトリッククロスオーバーネットワークのトラブル 一旦取付を完了して別ページの コンソール周辺の取付完成 に有る様に組み付けたが、この状態で試聴してみるとなんとも低域がこもっていて しっかりした低域が出ていない他に何やら左右が逆位相になっている様な変な音で しか聞こえなかった。 今回使用したのは以前クレスタに取り付ける際に試しに購入したKENWOODの KEC−202で、JVCの余っている物をアリストに取り付けてデザインを合わせ 様として持って来た物であった。 購入の際にも問題が有りJVCを買い直した経過が有り、これらの事はすっかり 忘れていて同じ間違いをしてしまった。 この問題のKEC−202は購入してみてから気付いたのだが、低域がモノでしか 出力されなく回路図を入手したら単に左右の低域がミックスされていてしまい出力回路 そのものが1つしかなかった。 他のページでも説明している様に、低域はモノラルでなくエフェクター類が数多く かけられている事が多い中で、モノラルにしてしまうと位相がずれていたりした低音は お互いに打ち消し合う事になり音として出なくなってしまう。 たとえ同じ位置に置いた2本のマイクでステレオ録音した物でも、全く同じ音が 記録される事は無くほんの少しでも反射やマイクに到達するまでの条件が違う為に、 この音をモノラルにしてしまうとこもった様に聞こえたりつまった様に聞こえたり してしまう。 メーカーもこれらの苦情が来た為か、このKEC−202の販売期間は驚くほど 短く消滅してしまった。 これ以前に入手した KEC−300 はたいしたもんであったが、丁度1Dサイズで 取付にはもってこいだが、クロスオーバー周波数が上面に付いている為にコンソールに 収納してしまうと調整できなくなってしまう。 これだけ改善してもらえばJVCよりも設定範囲などの条件が良かった。 このKEC−202も中高域用として使用するにはそう悪くなく、フェーダー コントローラも付いている為に、フロントとリアが同じクロスオーバーの設定に なる事は無いが、とりあえずアンプだけ有ればフロントもリアもマルチにできる 物であった。 これらの機能を盛り込んだ為に低域をステレオにする為の回路が入らなかったのか、 右図の背面に有るRCAピン数も半端でなく、左側に有るケーブルで引き出された 物が入力端子と低域用の出力端子となっていた。 やはり現在ではコンソールに取り付けられて便利なJVC製のKS−N31しか 無い様であるが、以前はcarrozzeriaでも1/2サイズの3ウェイで CD−635xを販売していたのだが、最近ではどうなっているか不明である。 しかしデザイン面でもJVCの方が良く、価格がJVCの方が5千円高いが、 どこかでデジタルクロスオーバーネットワークを作ってくれない物であろうか。 ◆後ろ側配置全体 右図はスピーカーボックスを取り付け後にリアシートを立ててみた所だが、 リアシートの背もたれ上部よりスピーカーボックスの高い部分が同じ位置に なる様に製作した為に、右図でもわかる様にミッドレンジスピーカーが多少見える 位の位置となっている。 残念ながらスピーカーボックスのTS−V1700を取り付けた面に傾斜を 付けた為に、ミッドレンジ用のマグネットが中域用と低域用の箱の仕切りに 当たってしまう為にツイーターを下向きに取り付けおり、その為にツィータが シートにかなり接近しているが、フロントにも別途ツィータを取り付けている為に 高域が不足する事は無い。 車輌の真後ろから見てもわかる様に、リアシートの高さと同じ寸法の為に飛び出して いる様な様子はない。 ウーハーをお互いに向けてしまった事も有るが、やはりリアシートを立ててしまうと 低域がこもった様になり多少気になるが、トランクに設置して無理に振動で低域を 聞いているシステムを使用している物から見れば良い方である。 丁度この高さであれば両サイドに有る小窓をふさぐ事も無く、スピーカを見せる 為の小窓になってしまう様な位置となっている。 またあまり好ましくなかったが、右図のようにユーザーがウーハーの上に板を 取り付けてしまい、この上にリアボードを作って乗せる様にしてしまった。 まぁわざわざふさぐ必要も無いと思うが、両端の小窓から荷物を載せているのが 見えてしまうのを防ぐ為に取り付けた物であろう。 しかしこのワゴンRワイドは、両サイドの小窓にメクラ板が付けてあり、取外し 不可能である為に現在取外し方法をメーカーに問い合わせているらしいが、取り外せた 時にリアボードを乗せるのであろう。 ◆参考までに・・・ このワゴンRワイドはフロントシートの位置がかなり高く、助手席のシート下部には 右図の様にバスケット状の小物入れが付いている。 この小物入れはハケツの様な物で、ぬれた物などを入れても水が全く漏れない様に なっており使い方によっては便利かもしれない。 この小物入れを利用するには助手席シートの座面を背もたれの方から持ち上げると 右図の様にシート座面が垂直に立ってしまう。 その為に走行時に出し入れするのは不可能だが、助手席に人がいなければ運転席から 出し入れは可能である。 このバケツ状の物は左図の様に持ち上げる為のハンドルが付いていて、簡単に 取り外せる様になっている。 バケツ状の物を取り外してしまうとかなり広いスペースができ、これだけの広さと 高さがあるとCDやMDチェンジャーにナビ用の本体と様々な物が設置できそうである。 ここにチェンジャー類を設置する事でディスクの交換作業が手軽に行なえそうである。 この場合はシートを起こす必要が無い様に、進行方向に向けておけば助手席の 人にでも交換してもらえそうである。 しかしこのバケツ状の物を取り付けたままでは何も設置する事ができず、かなり 薄型のアンプ1台くらいがいいとこだろう。 また右図はリアシート座面の下部で、ここの床は平らでないがかなりのスペースが あるが、残念ながらリアシートを倒すとリアシートの座面が降下してきて、右図の スペースが全て無くなってしまう。 その為にこの部分への機器の設置は不可能で、せいぜい線材の配線が行なえる くらいであった。 これらを考えるとスペースが有りそうなワゴンだが、意外と設置するスペースが 無く、結局後ろの荷物を積むスペースを利用しなければならない結果となる。 メインに戻る 車両関係に戻る ワゴンRワイド詳細メニューに戻る |