◆器具の組立 右図に有るのが今回使用した器具一式で、洋室・和室等に取り付けた器具を 集めたところで、線材を除いた全ての部品である。 ホームセンター等では単品販売である為に箱に入ってくる様な事はないが、普通は 最低でも10個単位の取り扱いとなっている為に、それらの単位毎に右の様な箱に 入れられて販売されている。 余談ではあるが、同じ松下製品でも家電製品の割引率はあまり良くないが、今回の 様な住宅工事用器具は松下電工扱いとなっており、ここの製品の割引率は同じ松下製品 とは思えないくらい安い。 違う分野を取り扱っている電子部品の商社でも、松下電器産業の家電製品は20〜 25%しかならないのが松下電工になると30〜35%にもなる。 これはまとめて大量に購入しているからではなく、千円のコンセントを1個だけ 購入しても同じ割引率の為に、商社の単品での仕入れも安いのであろう。 なお松下電工の製品は電設資材だけでなく、ホットカーペットやシェーバーやドライヤー の他に浄水機と健康器具等も有る為に、家電量販店等で購入の際は製品の裏を調べて 松下電工であり割引率が悪い場合は交渉してみる価値は十分に有る。 余談はその位にして、各器具を希望の形に組み付けていくが、組立にはまず左図の様な 取付枠のWN37000が必要となる。 この取付枠は通常20枚が1箱となって販売されており、その為に型式も WN3700020 となっており、標準価格は1箱20個入りで¥1,000となっている。 この取付枠は通常 フルカラーシリーズ の物を使用している場合が多く、同じ様な形状で ハイ連角用 の製品も有る為に間違えないで部品を入手する必要が有る。 スイッチボックスが1個口の場合でも3個口でもこの取付枠は同じ物を使用し、 ただ単に横に並べて取り付けるだけである。 この取付枠に取り付ける器具は右図のような形をしており、電話やLANにコンセントから テレビのアンテナ用のワンタッチFコネクター等様々な製品が有る。 右図の器具はLAN用の 情報用埋込モジュラジャック で型式が WNT1781 という製品で、標準価格は¥1,350となっている。 その中から希望する物を組み合わせて取りつける事が出来るが、1つの取り付け枠に 取り付けられる器具の数は3個までである。 その為にこれ以上の器具を必要とする場合は、スイッチボックスの大きさを増やし 1個用のほかに2個用と3個用が有る為に、予めどれだけの器具か必要かを調べておき 何個用のスイッチボックスと器具の表面に取り付けるパネルサイズも検討しておく必要が有る。 この表面のパネルは種類が多く、1〜3個用のスイッチボックスには13種類もの パネルの種類が有り予め取り付け方法から選択しておく必要が有る。 この場合に器具を取り付けない部分にブランクチップと呼ばれるメクラ板が販売されているが、 このブランクチップは WN3020 と言う型式で1個40円となっている為に、これを使用して組み立てれば表面のパネルは 各スイッチボックスのサイズで1種類しかない為に、これを利用すると色々なパネルを 購入する手間も省け良い方法である。 取付枠に器具を組み立てるには、取付枠自体の両側に有る補強用の折り曲げを手前に向け 左図の様に『松下電工』と書かれた部分が読めるように向ける。 そうすると左図の様に取付枠の内側である左側に1〜2mm程度の突起がきて、 右側には左図の様な変な切り込みが入った部分が向く様になる。 その取付枠の左内側にある突起に左図の様にして器具自体を取付枠の裏側より差し込み、 引っかける様にして取り付ける。 器具の左側が引っ掛かったらそのままで右側も左側と同じ位置まで器具を持ち上げて 器具と枠が一緒の位置で止まるまで持ち上げる。 この作業の途中で左側の引っかけ部分が抜ける恐れが有る為に、抜けない様に左に 寄せながら器具を取り付けるようにする。 以上の様に取付枠に器具をセットしたら次に器具を取り付け枠に固定するが、 固定方法は右図のように取付枠右側に有るΩの形状をした部分にマイナスドライバーを 入れてこじる様に回すと器具の右側に食い込むようにして固定される。 マイナスドライバーを入れる際は左上図にある右側の切り込みで、Ω形状の 頭の方にドライバーを入れるのではなくΩ形状の下の部分である2個所のどちらかに ドライバーを入れて回す様にする。 左上図での2個所の隙間である上の方にドライバーを入れた場合は右回しにして、 下側の溝にマイナスドライバーを入れた場合は左回しにすると取付枠の板金が よじれて器具に食い込む様になるのがわかるはずである。 今回はAC100Vのコンセント横にLAN用のコネクターを3個増設する為に 左図の様に情報用埋込モジュラジャックを3つ取り付けた。 この様に器具の取付はどの様な種類の器具でも同じ様な方法で取り付ける事ができ、 少ない工具と簡単な手間で取り付ける事が出来る。 もし器具を間違えて取り付けてしまった場合は、マイナスドライバーでよじって 固定した部分を逆に回せばよじった部分が戻り、器具が外れる様になる為にもう一度 取り付け直す事もできる。 しかしマイナスドライバーでよじって回す部分が破損しなければの話しなのだが、 あまり何度も繰り返すとよじって固定する部分が変形してしまい、ねじ切れるか マイナスドライバーがうまく引っ掛からなくなってしまう。 その為にあまり何度も取り付け直すのはお薦めできず、せいぜい2回目位までの 取り付け直し迄なら大丈夫であろうと思われる。 取り付け枠は100円位なので多めに買っておき、間違えたら再利用は考えずに 新しい物に組み直した方がよいだろう。 ◆従来の器具取外し まず器具を組替える為に現在取り付けられている物を全て取り外す事から始める。 右図では表面のパネル部分に松下電工のBLプレートが使用されており、パネルの ネジが直接ででいる製品が使用されていた。 その為に右図の様にしてパネル部分の上下にあるネジをプラスドライバーを使用し 取り外すが、本来はネジが外れて来ない様にパネルにはさんであるがネジを左回しに 取り外すとこのパネルにはさんである部分からも外れてくる為に、取外しの際はこの パネル固定用のネジを落下させ紛失しない様に注意する。 しかし今回の場合は1連を2連に変更してしまう為にこのパネルは使用しない。 その為に他で利用する場合以外は廃棄してしまっても構わない。 表面のパネルであるBLプレートが外れると左図の様にパネルを外した内側から コンセント自体の器具が見えてくる様になる。 ここに取り付けられていたコンセントは、普通一般的な物で接地無しの2口 コンセントで、取り付け枠が付いたままで販売されている器具であった。 このコンセント自体は壁の中の方に取り付けてあるスイッチボックスに ネジ止めされて固定されている。 その為にこれらの固定されているネジを外さなければならない。 器具を固定しているネジは右図の様に取付枠の金属部分でコンセント部分の上下に ネジが見えるが、このネジをプラスドライバーを使用し取り外しておく。 このネジの長さはかなり長い物を使用してあり、ネジが緩んでからもかなり 回さないと取り外せない様になっているが、ネジを緩めただけでは以後の作業が 出来ない為に器具を取り付けている2本のネジは完全に取り外し器具自体が 引き出せる様にする必要が有る。 なおこの部分のネジが両方とも緩んでくると、器具がグラグラして動く様になり 取付枠が壁とこすれてキズや破損を引き起こす可能性が有る為に、取付ネジを外す際には 器具自体を手で押さえておき動かない様にしておく。 器具を取り付けてあったネジ2本を取り外したら、左図の様に作業し易い位までに 器具自体を引き出す。 この際に器具には線材が取り付けてあるが、普通は配線工事の際にある程度は 器具を引き出せる様に長めに取り付けてある。 その為に線材を引き出して作業し易い所まで簡単に引き出せるが、ある程度まで 引き出すと線材が固定されている為に引き出せなくなる為に、ある程度作業し易い 部分までを引き出す様にする。 なお器具自体を無理に引き出すと線材の接続部分が折れたり接触不良となる可能性が 有る為に、最初は器具を引き出さないと線材が見えない為に器具自体を引き出しても 構わないが、左図の様に線材がある程度見えてきたら線材を引き出す様にした方が良い。 次に壁の内側にあるスイッチボックスを取り外すが、通常は家を建てている時に 配線工事を行う為にスイッチボックスの大きさよりも壁の切り口の方が小さくなって いるのが普通である。 これは元々の使い方がスイッチボックスと器具及びパネルで壁を両側からはさむ様な 使い方をするためで、後からではスイッチボックスを取り出す事が出来なくなっている。 その為にスイッチボックスを取り外す前に、予め壁の切り口からスイッチボックスが 抜き出せる様にスイッチボックスの外形サイズで壁の切り口を拡大しておく必要が有る。 洋間の壁自体は石膏風のボードだけの為にカッター等を使用すれば簡単に切り落とせるが、 切り取る感じでカッターを使用しあまり強く押したり引いたりすると壁自体が破損して しまいヒビが入ってしまう為に注意が必要である。 切り取り時は右上図の様にある程度の厚さを付けて切り取る場合は、図の状態から カッターを突き刺してから手前と奥に刃を動かして切り取っても大丈夫であるが、 左図の様に切り取り口をギリギリに切り取る際には切り口が動いてボロボロになる 可能性が高い為に十分注意して切り取る様にしないと、予想してないくらい壁が落ちて 来る場合がある。 壁の切り口がスイッチボックスと同じ位まで拡大したら、右上図の様にスイッチボックスを 固定しているネジをブラスドライバーを使用し取り外すようにする。 右上図では右側からネジを取り外しているがこれは右側に柱が有る為で、必ずしも 右側にネジが有るとは限らない。 その為にスイッチボックスの内側を見てみてどちらで固定されているかを確認し、 その固定されている方向のネジを取り外す様にする。 この部分のネジも工事施工業者によりまちまちで、1本で固定している場合と2本で 固定している場合など様々である。 またネジは当然真横から回す事は出来ないので、柱に対して45度位の角度を付けて 取り付けられている為に取り外す際にはドライバーとの角度に注意が必要である。 柱に取り付けられたボルトは結構長く硬い物となっている為に、ネジとドライバーが 斜めになっていると簡単にネジ頭が破損してしまう。 その為に必ずネジ頭に対してドライバーが真っ直ぐとなる様にし、ドライバー自体が ネジ頭から浮かない様に押し付けながら回す必要が有る。 スイッチボックス取付のネジを外すと壁の中ではスイッチボックスがカタカタ動く様に なるが、上手く角度を付けて左上図の様に壁の中からスイッチボックスを取り出す様にする。 スイッチボックスを取り出す際には、ネジで固定してあった方向には柱などが有る為に こちらに動かす事は絶対できない。 その為にスイッチボックスが取り付けてあった方向と反対側にスライドし、固定して あった柱とスイッチボックスの間に2〜3cmの隙間があく位に移動する。 そしてその隙間を利用しスイッチボックスをネジで固定していた方向を手前方向に 引き出す事で取り出す事が可能となる。 この際はあまり無理して引き出すと壁自体を破損する可能性が有る為に、もし引っ掛かり 取り出しが困難な場合はカッターなどで切り口を拡大してから取り出す様にする。 これは交換するスイッチボックスを入れる際も同様に引っ掛かる為に、ここで切り口の 拡大をしておけば後の作業が楽になる。 スイッチボックスが取り出せたら今まで使用していた1連のスイッチボックスは不要と なる為に取り外すが、スイッチボックスには配線用の穴を通して器具が付いている為に これを外さないとスイッチボックスが線材の途中に付いたままになってしまっている。 その為に右図の様にして器具の線材を差し込んである横を見ると取外し用の穴が開いて おり、ここへ右図の様にマイナスドライバーを差し込むだけで線材が器具から取り外す 事が出来る様になっているが、自動的に抜けてくるわけでなくマイナスドライバーを 押し込みながら線材を引き出す必要が有る。 この際には感電とショート防止の為にブレーカーは切っておく必要が有るが、どうしても 切れない場合には十分注意して作業するようにする。 電源を遮断できない場合は、取り外した線材の先端に器具を取り付けるまでビニール テープ等を巻き付ける等して安全に作業する。 線材から器具を取り外したら1連のスイッチボックスを抜き、別の所へ使用しないのであれば 取り外した1連のスイッチボックスは廃棄しても構わない。 ◆壁穴の拡大とコンセントボックスの取付 スイッチボックスを取り付ける前で忘れない様に予め線材を通す穴を開けておく 様にすした方が、壁に収納したからだと取り外す手間が増えてしまうので最初に 穴を開けておいた方が良い。 この線材を通す穴は、スイッチボックスを取り付ける部分を横にして上下に1個づつ あるが、今回使用したスイッチボックスは取付枠を2個取り付けられる2個口用を使用した 為にそれぞれの上下に1個ずつで合計4個開けられるようになっている。 その為に必要な部分に右図の様にして穴の部分にドライバーを当て、そのドライバーの 柄をたたく事でスイッチボックスに穴が開くようになっている。 この穴を開ける部分は丸く切り込みが入っており、開き易い様に丸い切り込みの中心にも 横に切り込みが入っている為に簡単に開けられる。 その為に使用するドライバーはプラスでもマイナスでも構わず、マイナスドライバーで あれば穴の開く部分の切り込みに入れてよじるだけでも開けられる。 また器具を取り付ける為のネジも左図の様にスイッチボックスに仮止めされて付いて いる為に、スイッチボックスを取り付けている作業中に落下して紛失しない様に予め 取り外して別の場所へ保管しておくと良い。 このネジは樹脂ケースにネジが取り付けられるだけの突起が有り、ここがナット代わりになり ねじ込んである。 その為に力を入れればこの部分が破損してネジを取り外せるが、あまり無理をせず 左図の様にネジを取り外す時の要領でスイッチボックスに取り付けてあるネジを 緩めてから取り外した方がネジを破損せずに取り出せる。 次に新しく取り付ける2個口のスイッチボックスを取り付ける為に、これを入れられる 位の穴を壁に開けるようにする。 右図の様に柱側を基準として2個口のスイッチボックスを仮に差し込んでおき、 左側の壁に出っ張った部分を壁にマジック等を使用しけがいておく。 けがく時はスイッチボックスと同じサイズになる様にけがくが、多少大きくなっても 最終的に表面に付くプレートで隠れる為に、ある程度ラフにけがいても大丈夫だが失敗して からでは元に戻らない為に間違わない様に十分確認をしてから作業する様にする。 また松下電工のコンセントボックスは柱に固定する部分のスペーサーが斜めにカット されており、本来の使用方法である壁をはさみ込む取付では密着して良いのだが、今回の 様に壁をはさめない場合には柱に取り付けた反対側が壁より離れてしまい見た目が良くない。 その為にこの斜め部分をカットするか、2個口用の穴を開ける際に取り付けと反対側の 壁を多少小さ目に切り落とし、コンセントボックスを固定した時に壁をはさむ様にして おくと良い。 洋室の場合には石膏タイプの板にクロスを貼っている場合が多い為に、左図の様に カッターで切り取る事が可能である。 ここで使用するカッターは、刃の伸び縮みがネジ式で固定できる物を使用する様にする。 いくら壁が簡単に切り落とせると言ってもある程度の力が必要な為に、刃がしっかりと 固定できる物でないと上手く切れないほかに壁を破損してしまう可能性が有る。 壁を切り取る際には左上図の様に切り口が既にある部分からは簡単だが、左上図の様に 縦方向に切り取る部分ではどこにも切り口が無い。 この様な部分では、切り取る線上の中心にカッターの刃を図の様に置き柄の方を 上下させながら押し込む様にすると少しづつカッターの刃が壁に入り込んでいく。 あとは刃の進行方向に進めながら柄をゆっくり手前と奥に動かせば少しづつ切れて行くが、 一気に切り取ろうとすると壁が不必要な部分まで壊れてしまう可能性が有る為に 作業はゆっくりと慎重に行う様にする。 切り取り作業は意外と簡単で、壁の崩れもなく右図の様に奇麗に切り取る事が出来る。 この切り取った壁は不要となる為にそのまま廃棄する。 壁を切り取ったら2個口のスイッチボックスを実際に入れてみて、壁の中にうまく 入るかどうかを確認しておく。 ここで上手く入らない場合は、狭くて入らない部分にマーキングし再度削り落とす 様にするが、壁の切り口をカッターやヤスリで削ろうとするとボロボロになり易い為に 壁の切り口と直角方向ではなく平行に削っていった方が良い。 これは石膏ボード表面に貼ってある厚紙のような物がめくれてしまい、それと一緒に 内部の石膏までが崩れてしまう物で、左図で言うと縦方向はカッターの刃を立てて上下に、 横方向は左右にと削っていき、けしてカッターやヤスリで前後(手前と奥)にはしない様に する。 今回新しく使用するコンセントボックスは松下電工・DS48220 (耳無し 定価\220) で2個口の深さ37mmの標準的な物である。 この製品には耳付きの型式も有るが、家が完成して後から付けるには壁を切り取る 必要が有り、耳付きのコンセントボックスでは柱などに固定する部分が大きくなる為に 標準仕様の物をお薦めする。 AC100Vの線材はなるべくLANや電話と交差しない様に、柱に固定する方向に 取り付ける様にし供給は上からとする。 最初にも説明したが2個口のスイッチボックスには上下2個所づつの計4個所の 線材通し用の穴があるが、マイナスドライバー等を使用し必要な部分の穴にあるメクラだけを 取り外してそこの部分から左図の様に線材を通す様にする。 AC電源関係の器具はほとんどが右図の様に差込式になっており、線材の外皮を むくだけで間単に配線作業が済む様になっている。 器具はメーカー名などが取り付けた場合に逆さにならない様に取り付け、普通は供給と 送りの線材を挿し込む穴が2つづつ有る為に、やはり供給の上側に差し込む様にする。 今回は1つの部屋にコンセントが2つある為か、もう一つの方への供給の為の線材も 一緒に来ていた為にこれも配線しておく必要が有る。 しかし線材は両方とも上側からおろしてあった為に、供給も送りの線材もスイッチボックスの 上側から通すようにしている。 それと器具には必ず線材の差し込む部分付近に【W】マークが付いているが、配線前には 必ずこれを確認し【W】マークが有る方には必ず白い方の線材を差し込む様にする。 AC電源は交流の為にどちらを接続しても動作はするが、電柱側で接地しているかどうかを 区別している為に厳密に言うと違うものとなっている。 スイッチボックスが上手く壁に収納できたら、スイッチボックス自体を柱等に固定する 必要が有る。 壁をはさむ様に取り付けていれば、スイッチボックスの表面が壁の裏面の位置と同じに なる様に合わせて固定すれば良いが、スイッチボックスと同じ大きさで穴を開けた場合は 壁の表面とスイッチボックスの位置を調整する必要が有る。 スイッチボックスに付属の器具取付用のネジを左図の様に仮に浅く取りつけておき、 このネジを押したり引っ張ったりしてスイッチボックスの表面が壁の表面と同じから 少しへこんだ状態にする。 このへこみ部分は、後で器具を取り付けた際に壁に当たりスイッチボックスが多少でも 引っ張られる様にしておくと全体的にガタつきが無くなる。 器具の取付ネジはスイッチボックスに付いて来るが、肝心のスイッチボックスを取り付ける ネジは付いてこない為に別に購入して準備しておく必要が有る。 今回は 軽自動車用のスピーカーボックス の作成でも数多く使用していた残りで、M4サイズの40mm長のサラタイプの タッピングビス(木ネジ)を使用している。 このネジは斜めに取りつける為に長めの方が良いが、40mmまで必要なく30mm程度でも 大丈夫である。 スイッチボックスの取付時は、ネジを差し込む際に動かない様にスイッチボックスや 仮止めした器具取付ネジをしっかりと固定しながらネジを取り付け、完全にスイッチ ボックスが固定されるまで押さえ付けておく様にした方が良い。 施工業者によってはスイッチボックスを1本のネジだけで固定していく場合も有るが、 できれば2本で固定するのが望ましい。 これはスイッチボックスが樹脂製の為に、ネジが1本だとコンセントの抜き差し時に 結構な力が入りスイッチボックスを固定している部分が少ないと変形し易く壁自体に 負担がかかる為である。 ◆新しい器具の取付 スイッチボックスが取り付けられたら、以前から使用していて先ほど取り外していた AC100V用のコンセントを先に取りつける。 コンセントの取付は引き回しと他の線材との交差を避ける為にも柱等の固定される方に 優先的に取り付け、右図では右側に柱が有る為に右側に取り付けている。 これは業者によっても違うが、線材を柱に固定している場合が多く壁面にあたる部分に 配線してしまうと後で大工が釘を打った場合にショートや漏電の可能性が有る為である。 器具の取付はスイッチボックスに付属のサラビスで固定するが、器具の取付部分が 横方向の長穴になっている為にほとんどの場合はその中心位置で固定すれば良い。 ただ器具のネジ穴の中心位置にすると全体的に左側が空く場合が有るが、最終的に パネルを取り付けてしまえばわからず、特に和室の様に表に見える柱に直接取り付ける場合は どうしても右寄りにしなければならない為にスイッチボックスの方でその様に作られて いる様である。 どうしても気になる場合は仮止めとしておき、後でもう一つの器具を取り付けた後に 合わせて調整し固定すると良い。 最初に取付枠にLAN用の器具を取り付けてあった物を、右下図の様にスイッチボックスに 付属の取付ネジを使用しスイッチボックスに取り付ける。 取付の際は隣に有るコンセントの取付枠と左図の様に上下部分で噛み合う様に器具を 横にスライドして位置を合わせてからネジを締め付ける様にする必要が有る。 この部分がうまく噛み合っていないと、後で表面のパネルであるBLプレートを取り付けた時に 合わなくなってしまう。 2つの器具が右図の様に並んで取り付ける時には、先にどちらかを固定しておき もう一つの方を取付枠の固定ネジである長穴分でスライドさせながら器具同士の 位置を調整し、両方一度に調整しようとするとバラバラに動く為に取りつけた後で 上下の位置がずれていて斜めについてしまう場合も有る。 その為に取付時には1つを基準として取り付けるが、その基準となる物も斜めに 取り付けていないかどうかを確認する必要が有る。 2つ共位置が決まったら軽く増す締めを行なっておき、壁をはさむ様な取付を している場合にはあまり強く締め過ぎると取付枠が曲がってしまう為に注意して 取り付けるようにする。 器具の取付が完成したら表面にパネルであるBLプレートを取り付けるが、 以前使用されていたプレートはパネルを直接ネジで固定するタイプの為にパネル面に ネジが直接見える物であった。 このパネルにも様々な種類があり、部屋の感じと壁の色によって色々と変えてみるのも いい方法で、必ずしもここで紹介するBLプレートでなくとも良い。 また同じBLプレートの中にも色が3色あり、ダークベージュ・ミルキーホワイト・グレーの 3色から選べる為に予め店頭や業者からサンプルを見せてもらい選んでおく必要が有る。 ここでは和室・洋室兼用で数多く使用されているダークベージュを使用して取り付けている。 今回使用したBLプレートでは取付ネジがパネルの内部に隠れるタイプの為に、 パネルを取り付ける前に予め左上図の様に枠部分だけ取り外しておく必要が有る。 取外しは枠部分にパネルの外周が数箇所挟み込まれて取り付けられている為に、 この部分を裏側よりパネルを押す事で取り外せる。 一部分だけを大きく押し過ぎるとその反対側の固定部分が割れてしまう恐れが有る為に、 取外しには挟み込んである部分が外れる程度に押し、全てのはめ込み部分を少しづつ 取り外す様にする。 パネルを枠から取り外すと枠の上下部分には取付用のネジが4つ見えてくる為に、 右図の様にしてプラスドライバーを使用し枠を器具に固定する。 このネジは枠が柔らかい材質のプラスチックの為にあまり強く締め付けると枠の ネジ部分で割れてしまう可能性が有る。 その為にパネルが固定されてから少しだけ増す締めした位で十分である。 また1個所固定すると他のネジ部分で枠が若干浮く様な感じになり、ネジを回す際に ネジ自体が斜めに締め付けられてしまい破損する可能性が有る。 その場合はネジを取り外す方向で回していき、ネジ山の合った所でカチッと言う音を 立ててドライバーが若干沈み込む部分が有る。 この部分を何回か逆回しで探し出し、カチッとした所で締め付ければネジ山を破損する 事無く締め付けられる様になる。 枠のネジを固定したら、先程取り外しておいたパネルを取りつける。 このパネルは単に押し込んでいけば取り付けられるが、無理に力を入れ過ぎると はめ込み部分の爪が割れてしまう可能性が有る為に、取付時には少しづつ親指などで 押しながらパチッと確実に挟み込まれたかどうかを確認しながら取りつける。 このパネルを取り付ける前に器具自体に当ててみて、2個所の窓から器具が丁度良く 出るかどうか確認してうまく出てこない場合は、パネルの枠をもう一度取り外して 器具同士のかみ合わせが上手く行っているかどうか確認する必要が有る。 取付が完成すると右図の様になり奇麗に収まる。 なおここでは配線方法を省略したが、LAN用の配線方法もAC関係と同じで 線材をむいて差し込むだけで配線できるようになっている。 これらの配線方法としては、別ページの LANの配線方法 を参考にして頂きたい。 最後に右図のLANコネクターの左側には、何処へ接続してある物なのかをわかる様に ビデオテープ等について来る番号のシールを貼ってある。 この様に実際の接続先を明記しておくと便利で、普通紙にワープロ等で印刷した上から クリアテープと言う透明なガムテープが売られている物を貼り付け、裏側には両面テープを 取り付ければかなり見た目が良いシールが手軽に作れる。 ◆ここで使用した部品 上記で使用した新しく取り付けるLANと電話の器具に関しては以下の部品を使用した。
ホームセンター関連では単品売りもしているが、購入先によっては取り扱い方法が 違っている場合が有る為に予め問い合わせておくと良いだろう。 またカタログ上で単品販売でも箱単位での仕入れしか出来なくなっている部品も有る為に、 全ての部品に関して問い合わせておく必要が有る。 メインに戻る ⇒ 修理・分解に戻る ⇒ 屋内配線に戻る ⇒ 器具取付に戻る |